【追加】自動車共済の仕組みとメリット・デメリットとは?自動車保険との違いも解説【2022年版】

自動車保険

「自動車の維持費を下げるいい方法はないかなあ」
「掛金が手頃な自動車共済に興味があるけれど、どんな仕組みなの?」
「自動車共済と自動車保険の違いはなに?」

自動車の価格や維持費は年々上昇していると言われており、車検や税金、保険の費用捻出に頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。

この記事では自動車共済の仕組みや自動車保険との違いについて解説します。自動車共済のメリットとデメリット、加入後の手続きについても紹介しています。この記事を読むことで自動車共済の仕組みや補償内容がわかり、安心して自動車を運転できるようになるでしょう。

自動車の維持費にお悩みの方、自分に合った補償内容をお探しの方、自動車共済に興味がある方はぜひ参考にしてください。

Chapter
自動車共済の仕組みは?
自動車保険と自動車共済はなにが違う?
運営の目的が違う
支払うお金の名称が違う
等級制度は共通している
自動車共済のメリット・デメリット
自動車共済を利用する際の注意点
自動車共済に加入した後の手続き
自動車保険と自動車共済で迷ったときはどうする?
自動車保険と自動車共済の違いを理解して選ぼう

自動車共済の仕組みは?

自動車保険と言えば、損害保険会社が提供する自動車保険を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし自動車保険以外にも共済組合が提供する「自動車共済」があります。自動車保険は不特定多数を対象としていますが、自動車共済は原則、組合員のみを対象にしており限定的です

自動車共済の提供・運営は、消費生活協同組合や農林共同組合などの協同組合が行っています。自動車共済に加入する場合には、出資金を払って共済組合に加入する必要があります。ただし出資金を払えば加入できる協同組合だけでなく、特定の業種のみを対象とする協同組合もありますので、利用できる協同組合は人によって異なります。

興味のある協同組合があれば、詳細を共済組合か代理店に問い合わせてみると良いでしょう。

自動車保険と自動車共済はなにが違う?

自動車保険や自動車共済に加入しておけば事故や故障などの発生時に補償が受けられ、心強いものです。

どちらも自動車に関するリスクに備えるものですが、それぞれの運営方法や掛金、等級の考え方などについては異なる点があります。

自動車保険と自動車共済にはどのような違いがあるのか、項目ごとに見ていきましょう。

運営の目的が違う

自動車保険は保険会社が営利目的で商品を販売しているのに対し、自動車共済は営利目的ではない点が大きな違いです。

自動車共済は特定の団体や地域の組合員を対象とし、相互扶助を目的として非営利団体が運営しています。そのため、加入するには原則的にその団体の組合員になる必要があるのです。

支払うお金の名称が違う

自動車保険と自動車共済では、支払金や受取金の呼び方が異なります。

自動車保険では支払うお金を「保険料」受け取る補償を「保険金」と言うのに対し、自動車共済ではそれぞれ「共済掛金」「共済金」と呼ばれます。

相互扶助を目的とする自動車共済では、運営によって出た余剰金を「割戻金」として加入者に還元することもあり、自動車保険よりも費用を割安に抑えられる傾向があります。

等級制度は共通している

自動車保険と同様に、自動車共済にも等級制度が設けられています。

自動車保険と自動車共済間での等級引継ぎも可能です。しかし小規模な団体が運営する共済では引き継げない場合がありますので、切り替えを検討する際には事前に確認することをおすすめします。

また、等級の上限が異なる場合があることも覚えておきましょう。

自動車保険では20等級が上限ですが、自動車共済では20等級のほかに22等級のところもあります。そのため、22等級の自動車共済から自動車保険に切り替える場合は20等級で引き継がれることに注意が必要です。

出典:自動車保険と自動車共済は何が違う?補償内容や選び方、加入率について紹介|セゾン自動車火災保険株式会社

自動車共済のメリット・デメリット

自動車共済のメリットは、共済掛金がリーズナブルであることです。損害保険会社が提供する自動車保険とは違い、自動車共済は営利を目的としたものではありません。補償のバランスの良さも自動車共済の魅力です。自動車共済でも協同組合によって違いはありますが、自動車保険の補償内容と比べても引けを取りません。

コストパフォーマンスに優れた自動車共済ではありますが、自動車保険に比べるとデメリットもあります。公務員など特定の職種で構成される協同組合の場合、転職や退職により組合員の資格を失い、自動車保険に等級を引き継げないことがあります。また損害保険会社では破綻した場合に損害保険契約者保護機構による契約者保護が図られますが、協同組合には同様の制度はありません

自動車共済を利用する際の注意点

自動車共済に加入する場合の注意点として、自動車保険から自動車共済に乗り換える際、等級を引き継げないことがあります。等級は保険料や共済掛金に大きく影響しますので、できるだけ早い段階で引き継げるかの確認を済ませておきましょう。

保険会社と比べ、自動車共済の事故時対応サービスが見劣りする場合もあります。多くの保険会社では、24時間対応で事故処理に対応してくれますが、共済組合によっては対応できないことがあります。対応時間以外に、レッカー移動などのロードサービスの提供が不可の場合がありますので、事前に確認しましょう。

さまざまな協同組合がありますので、補償内容やサービスについては自動車保険と自動車共済の違いに関係なく、事前に確認し比較検討することをお勧めします。
 

自動車共済に加入した後の手続き

自動車共済に加入するには、基本的に団体の組合員であることが条件です。組合員になるには出資金が必要ですが、これは団体を脱退するときに返還されます。

自動車共済に加入後は「自動車共済証書」が発行されます。これは、自動車保険の保険証書にあたるものです。

自動車共済では対象車両や補償内容の変更、解約も行えます。主な手続き方法はウェブサイトや電話、FAXです。団体によって手続き方法や求められる書類が異なることがあるため、あらかじめ必要な書類を調べておきましょう。

自動車保険と自動車共済で迷ったときはどうする?

自動車保険と自動車共済のどちらに加入するのがよいか迷ったときには、自分が重視する補償内容を洗い出してみましょう。

自動車保険は営利目的の商品であるため会社間の競争が激しく、事故対応能力やロードサービスなどの追加補償が自動車共済に比べて充実していると言われています。

一方、自動車共済は付帯するサービスが少なく、シンプルな補償内容であることが多いです。その分掛金は自動車保険よりも低めに抑えられ、団体の利益が割戻金として還元されることもあります。

自動車保険と自動車共済の違いを理解して選ぼう

自動車共済の仕組みやメリットとデメリット、自動車保険との違いや手続き方法について紹介しました。

どちらも自動車に関するリスクを補償する制度ですが、運営団体や目的、支払金についての取り扱いが異なります。補償内容やサービスにも違いがあるため、それぞれの特徴を理解して加入することが大切です。

自動車保険と自動車共済のどちらが自分に合ったサービスなのかをよく見きわめて加入し、安心・安全なカーライフを楽しんでください。

藤 孝憲|とう たかのり

日本FP協会所属のファイナンシャルプランナー。企業に属さない中立公正なファイナンシャルプランナーとして、2006年に独立。保険商品や住宅ローンなどの金融商品の選び方を中心に情報発信しています。保険分野については、約30社の生損保商品を販売していた元保険募集人としての経験や情報を生かした執筆をしております。保険商品は難しいかもしれませんが、複数の商品を比較して初めてそれぞれの商品の特徴が浮かび上がります。記事を通して、商品選びの参考になれば幸いです。

【保有資格】
CFP®、宅建士(未登録)、住宅ローンアドバイザー、証券外務員二種、エクセルVBAエキスパート

藤 孝憲

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