自動車保険の「年齢条件」って何?保険料をかしこく抑える方法を紹介!

自動車保険の加入を検討する際、補償内容や条件とともに保険料を重視する人は多いのではないでしょうか。補償内容や条件によって保険料は変わりますが、「年齢条件」もその一つです。今回は自動車保険の年齢条件について詳しく解説します。
自動車保険の「年齢条件」の基礎知識
保険会社では「全年齢」、「21歳以上」、「26歳以上」、「30歳以上」のような年齢条件を設けています。
損害保険算出機構によると、対人賠償保険の場合、26歳以上(30歳未満から70歳以上の6区分)のリスク較差は約1.34倍ですが、全年齢・21歳以上・26歳以上の3区分によるリスク較差は約3倍あります。一般的に若年運転者や高齢運転者のリスクがほかの年齢層に比べて高いためで、年齢条件がなければ、若年者や高齢者の保険料はリスクの割に安くなり、そのほかの年齢層の保険料は割高になってしまいます。そのためリスクに応じた合理的な保険料になるよう年齢条件が設けられています。
なお実際には高齢運転者のリスクは高いものの、すべての年齢条件区分に高齢者層が含まれていますので、若年運転者のリスクのみを考慮した区分になっていることがわかります。
このような年齢条件は、運転者の範囲(本人限定や限定なしなど)とあわせて、運転者の属性を絞り込むほど保険料は割安となります。
自動車保険の「年齢条件」を設定する際のポイント
運転者が本人しかいなければ、区分が切り替わる際に気をつければ問題ないでしょう。家族で車を共用する場合や新たに同居する子供が免許を取得し運転者が増えた場合には、年齢条件を確認しなければなりません。年齢が最も若い人に合わせて年齢設定します。
ただ別居している未婚の子は、運転者の年齢条件が適用されません。たとえば夫婦で1台の車を共用しており、30歳以上の年齢条件を設定していたとしても、別居している18歳の未婚の子に対して保険は有効です。運転者が友人である場合も年齢条件は影響しませんが、家族限定など運転者の範囲を設定していると対象外となります。
少しややこしいので、表にまとめておきます。
年齢条件は同居している家族のうち最も若い運転者をもとに設定しますが、運転者の範囲は別居している既婚の子や離婚した子も友人と同様、「家族」に含まれないので注意が必要です。比較検討する際には、保険会社ごとに「同居」や「未婚」の定義についても確認しておくと良いでしょう。
自動車保険の「年齢条件」で保険料を安く抑えるためには?
一般的に「全年齢」や「21歳以上」など若年者層を含めると保険料は割高となりますが、年齢区分を意識してこまめに変更すれば保険料が抑えられることもあります。
たとえば子が車を使わなくなったら年齢条件を「30歳以上」に設定すれば、保険料は割安となります。「何となくそのまま」継続すると無駄な保険料が発生することになりますので、保険料をおさえたい人は状況の変化に応じて契約内容を確認するようにしましょう。ただし設定した年齢条件から外れた人がその自動車を運転した場合には、万が一の事故の際に保険金が支給されないため、少しでも運転する可能性があれば年齢条件の基準にしておくと安心です。
また年齢条件の区分は保険会社により異なることがあります。40歳の運転者であれば、「30歳以上」よりも「36歳以上」の区分の方が、保険料は安くなる可能性があります。ただ保険会社によって補償内容などほかの条件にも違いがあるため、年齢条件だけで保険料を判断するのは難しいかもしれません。
自動車保険の保険料は年齢条件の設定によって補償内容や範囲に差がでるため、ライフスタイルやご家庭の状況に応じてうまく見直すことがポイントです。補償の区分は保険会社によってさまざまなので、区分に応じた保険料の違いなど事前に比較検討しておくことが大切です。今回紹介した年齢条件についても理解しておくことで自動車保険の有効な活用につながりますので、ぜひ参考にしてみてください。