自動車保険の保険料を安く抑えたい方必見!割安な自動車保険を選ぶポイント
自動車保険にはいろいろな種類があります。「できるだけ保険料を安く抑えたいけれど、どうやって選んでいいかわからない」と悩んでいる人も多くいるのではないでしょうか。また保険料が安くなってもいざというときに補償が不十分では本末転倒です。
そこで今回はファイナンシャルプランナーの藤 孝憲氏と伊藤 亮太氏に、保険料と補償のバランスが取れた最適な自動車保険の選び方のコツやポイントを紹介していただきました。ぜひ参考にしてください。
ファイナンシャルプランナー 藤 孝憲(とう たかのり)氏が提唱する割安な自動車保険を探すポイントとは?
藤 孝憲|とう たかのり
日本FP協会所属のファイナンシャルプランナー。企業に属さない中立公正なファイナンシャルプランナーとして、2006年に独立。保険商品や住宅ローンなどの金融商品の選び方を中心に情報発信しています。保険分野については、約30社の生損保商品を販売していた元保険募集人としての経験や情報を生かした執筆をしております。保険商品は難しいかもしれませんが、複数の商品を比較して初めてそれぞれの商品の特徴が浮かび上がります。記事を通して、商品選びの参考になれば幸いです。
【保有資格】
CFP®、宅建士(未登録)、住宅ローンアドバイザー、証券外務員二種、エクセルVBAエキスパート
自動車保険の保険料の仕組みとは?
被保険者が保険会社に支払う保険料の内訳は、「純保険料」と「付加保険料」があります。純保険料とは事故を起こした時に支払われる保険金に充てられるお金です。一方、付加保険料とは保険会社に勤める社員の給与や代理店への手数料など、保険会社が業務を継続するために使われるお金です。
自賠責保険と任意保険とは?
なお、支払い限度額は、被害者1名に対して死亡時に3,000万円、後遺障害による損害では4,000万円、ケガに対する損害で120万円となります。ただし自分のケガや事故の相手が乗っていた自動車など、被害者の持ち物に対する補償は行われません。一方、任意保険は自賠責保険では補償しきれない被害を補償するための保険です。
例を挙げると、自賠責保険の支払限度額を超える対人賠償を補償する「対人賠償保険」があります。また、事故で他人の建物や車を壊してしまった際、損害を補償する「対物賠償保険」と、自動車事故で自分や同乗者がケガをした際、損害を補償する「人身傷害補償」や「搭乗者損害補償」などがあります。
自動車を所有している人のほとんどが、自賠責保険に加えて任意保険に加入しており万が一の事故に備えているのが現状です。
保険料をさらに割安にするには?
一方、代理店型とは代理店が保険の見積もりや契約書の提出などについて契約者に代わって行ってくれる方法です。何よりも保険料の安さを重視する場合は、ダイレクト型を中心に検討すると良いでしょう。
また「補償内容」をよく考えて選ぶことも重要です。自動車保険は補償の対象が細かく分かれており、保険料が変わってきます。たとえば補償の対象を運転者全員にすると保険料は高くなり、自動車の所有者限定にすると安くなります。
車両保険であれば、自然災害による自動車の損傷や当て逃げ、単独事故を補償の対象外にすると保険料を安く抑えることができます。補償が手厚ければ安心感は増しますが、起こす可能性が限りなく低い事故や自動車を運転することがほとんどない人まで想定した準備をしても、保険料は無駄になりがちです。
保険料を割安にするには、自分にとって必要な補償を知ることが重要です。自動車を運転する際の発生リスクが高い事故や盗難、災害などを調べてから必要な補償内容を決めれば保険料をより割安にすることができるでしょう。
相性の良い保険会社を選ぶと保険料は安くなる?
例えば、一定期間の走行距離が短ければ保険料が割安になる商品を売り出している会社が2つあり、一方の会社は1万キロ以上、1万キロ未満の区分しかなく、もう一方の会社は、1万キロ以上、5千キロ未満、3千キロ未満と区分が細かいといった違いがあったとします。この場合、細かい区分を設けている会社と契約すると保険料が割安となることがあります。
このように同じ商品でも保険会社独自の決まりで、保険料が高くなったり安くなったりすることもあります。これが保険会社との相性です。保険会社によっては「条件を満たすことで保険料が安くなる」というように対象者を限定した商品を売り出しているところもあります。そのため保険会社を選ぶときは商品の内容はもちろんのこと、走行距離や年齢条件などを比較してみましょう。
反対に「保険料が割安になる方法をすべて試しているが、今ひとつ安くならない」と悩んでいる場合は、保険会社と相性が悪い可能性があります。同じような補償内容の商品を扱っている別の保険会社の条件をチェックしてみましょう。今契約している保険会社の商品と同じ条件で、もっと保険料が割安になる保険会社が見つかるかもしれません。
保険会社は定期的に商品の改定を行っているので、定期的に確認することをおすすめします。
割安な自動車保険を選ぶコツとは?
一括見積もりを利用すれば自分で条件を入力するだけで、複数の保険会社の商品を比較することができます。スマホやパソコンがあればどこでも簡単に行えるので、新規契約するときだけではなく、「契約更新の時期が来たので、保険内容を見直したい」というときでも便利です。
ファイナンシャルプランナー伊藤 亮太(いとう りょうた)氏が紹介する割安な自動車保険に入る5つのポイント!
伊藤 亮太(いとう りょうた)
岐阜県大垣市出身。慶應義塾大学大学院商学研究科経営学・会計学専攻修了。在学中にCFPを取得する。その後、証券会社にて営業、経営企画、社長秘書、投資銀行業務に携わる。2007年11月に「スキラージャパン株式会社」を設立。現在、富裕層個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランの提案・策定・サポート等を行う傍ら、資産運用に関連するセミナー講師や講演を多数行う。著書に『図解即戦力 金融業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書』(技術評論社)、『ゼロからはじめる!お金のしくみ見るだけノート』(宝島社)、『あなたの街でも砂金が採れる!?~令和時代の砂金採り入門~』(Amazonオンデマンド)など多数。
そこで、この記事では、自動車保険の保険料の決まり方と保険料を安くする方法について解説します。
保険料ってどうやって決まるの?
純保険料は、自動車保険の保険金を支払うための原資として充てられるものです。一方、付加保険料とは、保険会社のコストをまかなうための保険料です。代理店手数料なども付加保険料に含まれます。そのため、同じ保険でも保険料が異なる一つの理由として、付加保険料部分が保険会社各社により異なる点を挙げることができます。
また、自動車保険では、契約者の条件によって保険料が変わるしくみが設けられています。ゴールド免許保有者など事故発生確率が低い人ほど保険料は安くなり、若年者など事故発生確率が高い人ほど保険料が高くなるのです。
保険料の安い自動車保険に入るポイント
1つ目のポイントは、割引制度をうまく活用することです。代表的なものにインターネット割引があり、これはインターネット経由で保険契約を申し込むことで保険料が安くなるというものです。
他にも2台目を所有する場合に保険料の割引が受けられるセカンドカー割引などがあります。割引が適用できないかどうか検討してください。
2つ目のポイントは、補償が限定されたタイプの保険に加入する方法です。補償範囲の広い一般タイプではなく、補償範囲を狭めた限定タイプの保険に加入することで保険料を抑えることが可能です。なお、その場合には、補償範囲をしっかり確認し、限定タイプで構わないと判断できる場合に検討してください。
3つ目のポイントは、免責金額を設定して保険料を抑える方法です。免責金額とは、自動車事故発生時にかかる修理費に対する自己負担額です。この免責金額(=自己負担額)を高く設定する車両保険に加入することで、保険料を安くすることができます。なお、免責金額を高く設定すればするほど保険料はその分安くなります。
4つ目のポイントとして、必要な特約のみ加入することを検討する方法が挙げられます。特約はオプションであり、補償を追加したい場合に選択します。しかしながら、あれこれと特約を付けると保険料が高くなってしまいます。そこで、真に必要な補償のみ特約を付加し、合理的な保険設計とすることで保険料を抑えます。
5つ目に、ダイレクト型を選ぶことが挙げられます。ダイレクト型とは、電話やインターネット経由で保険に加入するタイプのものです。代理店経由の代理店型に比べて保険料が安くなる場合が多いとされています。
これらのポイントをおさえながら、保険料を安く設定できないか検討していきましょう。
複数の保険会社を比較して、安い保険会社を探そう!
また、自動車保険は一度加入したらあとは更新すればよいと考えるのではなく、ライフスタイル等の変化に応じて定期的に見直しを行いましょう。
例えば保険を適用したい家族が全員21歳以上になるなど年齢条件で保険料が下がる場合があります。子供が独立し、夫婦だけを保険の対象としたい場合にも保険料は下がる可能性があります。こうした家族環境の変化などに応じて、定期的な見直しや比較検討も行うようにしましょう。
保険料を安くするコツをもとに、実際に合理的かつ効果的な保険を選択できるように、一括見積もりなどをうまく利用してください。