初めての自動車保険加入、迷ったらどう選ぶ?自動車保険の選び方のコツ
初めて自動車保険に加入するときには、人気のあるプランや最新情報を探したり、保険料の相場を把握したりすることが大切です。また自動車保険会社の選び方のコツとして、事前に最低2社以上に資料請求をし、複数社の自動車保険の見積もりを取ることが挙げられます。
今回は、初めて自動車保険に加入する人向けに、自動車保険の選び方のコツやポイントについて、ファイナンシャルプランナーの藤 孝憲氏と伊藤 亮太氏に解説していただきました。
ファイナンシャルプランナー 藤 孝憲(とう たかのり)氏が紹介する自動車保険の選び方のコツとは?
藤 孝憲|とう たかのり
日本FP協会所属のファイナンシャルプランナー。企業に属さない中立公正なファイナンシャルプランナーとして、2006年に独立。保険商品や住宅ローンなどの金融商品の選び方を中心に情報発信しています。保険分野については、約30社の生損保商品を販売していた元保険募集人としての経験や情報を生かした執筆をしております。保険商品は難しいかもしれませんが、複数の商品を比較して初めてそれぞれの商品の特徴が浮かび上がります。記事を通して、商品選びの参考になれば幸いです。
【保有資格】
CFP®、宅建士(未登録)、住宅ローンアドバイザー、証券外務員二種、エクセルVBAエキスパート
自動車保険を選ぶ前に知っておきたい基礎知識
自動車保険に関する知識があまりない人の場合、自動車保険の基礎や仕組みなどを把握するまでに時間が掛かることもあります。そのため早い時期から保険に関する専門誌やポータルサイトなどを使って情報収集をすることが大事です。
なお初心者向けの自動車保険のプランを用意している損保会社では、ファイナンシャルプランナーなどの有資格者が相談・対応しているところもあります。保険選びの失敗を防ぐうえで、日ごろから人気のある自動車保険を扱っている損保会社の公式ホームページやパンフレットをチェックし、情報収集しておきましょう。
自動車保険を選ぶときにおさえておきたい重要ポイント
また会社によっては継続して同じ担当者にサポートをしてもらえたり、契約更新時に無料で保険の見直しの相談ができたりすることもあるため、じっくりと会社ごとの違いを調べることが大切です。最近では、自社のホームページや顧客向けの資料などに事故後の具体的な流れについて詳しく記載している損保会社もあり、初めての人でも候補を見つけやすくなっています。
自動車保険を選ぶ上で重要なポイントについては、初めて自動車保険を選ぶ人にとっては把握しづらいこともあるため、必要に応じて各地で開催されている損保会社の相談会に足を運んでみましょう。
補償内容が充実しているプランは、いざというときに役立つものの、保険料の支払いの度に負担の大きさを感じてしまうこともあります。こうした悩みを解消するには、自分のライフスタイルや自身の経済事情に見合った保険商品を代理店に紹介してもらったり、ネット上でリーズナブルな商品を探したりするのも良いでしょう。
車両保険やロードサービスは加入すべき?
一般的に、仕事やプライベートで自動車に乗る機会が多い人や、外国車や高級車を所有している人は、万が一の際の経済的な損失をカバーするうえで、車両保険やロードサービスの加入を検討することをおすすめします。一方で、日々の生活の中でほとんど自動車に乗らない人や、中古車やコンパクトカーなど低価格帯の自動車を所有している人は、保険料は安めになる傾向があります。
国内外の大手の損保会社においては一定の年齢に達した人や、ゴールド免許を取得している人を対象に、通常よりも安い料金で車両保険やロードサービスの契約を結べるところもあります。その他、車両保険やロードサービスの加入をするうえで、いくつかの損保会社の契約モデルケースを確認したり、すでに保険加入を済ませた友人や会社の同僚などに話を聞いたりすることが有効です。
車両保険の金額については、同じメーカーの車種であっても、購入年月日や走行距離、などによって大きな差が出ることもあります。妥協をせずに各社の車両保険の相場をリサーチすることが大事です。
自動車保険の選び方のコツ
そのため、短期間で自動車保険の選び方のコツをつかむためにも、遠慮せずに気になる損保会社にコンタクトをとってみましょう。なお、時間的な余裕がある人は、契約後に失敗しないためにも一括見積もりを依頼するだけでなく、数年にわたり同じ自動車保険の契約を続けているユーザーの感想や評価をチェックしてみるのも良いでしょう。
ファイナンシャルプランナー伊藤 亮太(いとう りょうた)氏が紹介する、初めての自動車保険を安く加入するコツ!
伊藤 亮太(いとう りょうた)
岐阜県大垣市出身。慶應義塾大学大学院商学研究科経営学・会計学専攻修了。在学中にCFPを取得する。その後、証券会社にて営業、経営企画、社長秘書、投資銀行業務に携わる。2007年11月に「スキラージャパン株式会社」を設立。現在、富裕層個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランの提案・策定・サポート等を行う傍ら、資産運用に関連するセミナー講師や講演を多数行う。著書に『図解即戦力 金融業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書』(技術評論社)、『ゼロからはじめる!お金のしくみ見るだけノート』(宝島社)、『あなたの街でも砂金が採れる!?~令和時代の砂金採り入門~』(Amazonオンデマンド)など多数。
そこで、この記事では、初めて加入する自動車保険料が高くなる理由と、保険料を安くするコツについて解説します。
初めて加入する自動車保険料はなぜ高い?
等級は1等級から20等級まであり、初めての場合は原則として6等級からスタートします。そのため、無事故歴が長い人に比べて保険料が高くなる傾向にあります。
また、年齢が若いと保険料が高くなる傾向にあります。初めて自動車保険に加入する場合、10代後半や20代といった方も多いことでしょう。若い世代は他の世代に比べて事故率が高いというデータがあり、その結果、保険料が高くなるのです。
初めて加入する自動車保険料を安くする方法
まず1つ目に、家族の等級を引き継ぐ方法があります。親の等級が高い場合、親の保有する車両の名義変更を行い子どもの契約に変更することで、子に等級を引き継ぐことができます。
この場合、親は無保険状態となるため、その後も親が車を運転するならば新規に自動車保険に加入する必要があります。ただし、子に比べて親の年齢は高いことから、子どもが新規で保険に加入する場合よりも保険料を安く抑えることが可能となります。結果、保険料総額を抑えることができます。
2つ目に、インターネット経由で自動車保険に加入する方法があります。代理店経由での自動車保険加入に比べて、保険会社のコストがかからないため、保険料を安く抑えることができる場合があります。インターネット割引が利用できるケースも多いため、ご自身でどんな保険があるか調べてみるとよいでしょう。
3つ目に、運転者限定特約を付ける方法があります。運転者限定特約とは、運転できる人を制限することで保険料を安くできる特約です。本人限定、本人・配偶者限定、家族限定のいずれかを選ぶことで、限定しない場合に比べて保険料を安くすることができます。
複数の自動車保険を比較する
比較するには、1つ1つの保険会社の公式ホームページから条件を入力して保険料を比較する方法、一括見積もりによりまとめて確認する方法などが考えられます。保険料を安くしたいのであれば、一括見積もりで検討する方が手間が省けてよいでしょう。
保険選びには、保険の内容から選ぶ方法と保険料から選ぶ方法が主に考えられます。初めての場合は、保険料を抑えながら必要な補償をつけていくのが無難かと思います。必要だと感じる補償を選択しながら、一括見積もりで各社の保険料を比較検討してみてはいかがでしょうか。