自動車保険の団体割引はどのくらい安くなる?団体割引のメリット・デメリット

自動車保険にはさまざまな割引制度があり、うまく活用することで保険料を抑えることができます。そんな自動車保険の割引制度の一つとして知られているのが「団体割引」です。団体割引にはメリットがたくさんありますが、デメリットもあるので契約する際にはきちんと確認しておかなければいけません。
今回は、自動車保険の団体割引のメリット・デメリットについて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
自動車保険の団体割引とは?
自動車保険の団体割引とは、自動車保険に団体扱で加入することで保険料の割引を受けられるという制度です。団体割引制度に加入している企業や団体に勤務する従業員などが契約者となり、企業が保険料を契約者から集金して保険会社に支払います。
集金方法は給料から天引きされることが多く、保険料の割引率は5%から30%程度となっています。割引率は企業の規模や契約者の数によって異なります。企業の規模が大きければ大きいほど、契約者の数が多ければ多いほど割引率は高くなります。団体の事故率によっても割引率は変動します。
自動車保険の団体割引を利用している企業に就職すれば、団体扱いの自動車保険を利用することができ、福利厚生の一種として提供しているところもあります。
団体割引は誰でも加入できる?
自動車保険の団体割引を利用できる条件は、企業側が団体割引制度に加入していること、加入する契約者が10人以上いることが一般的です。加入者が10名未満だった場合は割引されません。保険料の負担が軽減できるならほかの家族も活用したいと考えるでしょう。
一般的に保険料を支払う保険契約者は、その企業や団体の従業員でなければなりません。保険料は毎月受け取る給与から天引きされます。ただし、記名被保険者(おもに車を運転する人)や車両所有者(車の所有者)はほかの家族でも構いませんが、一定の条件があります。
・保険契約者本人
・保険契約者の配偶者
・保険契約者またはその配偶者の同居の親族
・保険契約者またはその配偶者の別居の扶養親族
上記に該当すれば、たとえば配偶者や子どもが団体割引を活用して自動車保険に加入することができます。子どもが独立して扶養から外れてしまった場合は条件を満たさなくなりますので、注意が必要です。また退職した場合については、団体割引の特約によっては退職してからも団体割引に加入し続けられるケースもあるようです。
団体割引のメリット・デメリットは?
自動車保険の団体割引を利用するメリットとしては、「自動車保険料が安くなる」という点があります。加入者が多く、事故率が少ない企業であれば30%前後の割引を受けることができるので、個人で加入する自動車保険料よりも安くなる可能性が高くなります。個人で自動車保険に加入しているなら、団体扱の保険に切り替えたほうがコスト面でメリットを受けられるかもしれません。また保険料の支払いは給料からの天引きですので、「払い忘れがない」という点もメリットと言えるでしょう。
一方、デメリットもいくつかあります。加入している人が少ない場合や事故率が高くなっている場合は割引率が下がってしまいます。団体で加入できる自動車保険の保険料が元々高めである場合、割引率が低いと保険料もそこまで安くならない可能性があります。このような場合、個人で加入する自動車保険のほうが安いこともあるため注意が必要です。
自動車保険そのものの内容や補償内容がどのような仕組みになっているのか、退職した場合の特約はあるのかなど、事前に確認しておきましょう。
団体割引と通販型自動車保険、どっちがお得?
団体割引のほかにも自動車保険料を安くする方法として「通販型自動車保険」を利用する方法があります。通販型自動車保険は、代理店型と比較すると保険料が割安となる点が特徴です。保険料の安さを重視した人は、個人で加入できる自動車保険を含めて比較検討し、補償内容と保険料のバランスの良い保険を選びましょう。
自動車保険の団体割引は、企業や団体で取り扱っていれば利用できる自動車保険の割引制度です。加入者数や事故率によって割引率は変動しますが、30%程度の割引を受けられる場合もあり魅力的です。優先して検討したほうが良いですが、必ずしも個人で加入する自動車保険より割安となるわけではありませんので、気になる人は比較検討してみましょう。