中古で買える軽自動車のおすすめランキング15選【自動車目利き人が厳選】

ホンダ N-ONE

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「車種が多すぎてどんな基準で選んで購入すればいいかわからない」「最新型でなくてもいいからコスパのいい、プロがおすすめする軽自動車を中古で買いたい」と悩んでる方に向けて、過去何百車種と乗ってきた自動車ジャーナリストたちがおすすめの軽自動車を厳選してお届けします。

軽自動車の中古車は欲しいけど、どの車種にするか決めていない方はぜひ一度参考にしていただければと思います。

文・鈴木 ケンイチ/萩原 文博/木谷 宗義/工藤 貴宏/小鮒 康一

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博

木谷 宗義|きたに むねよし

車メディアとSNSの編集者。編集者として企業メディアやSNSのコンテンツ制作を手がける、自身もライターとして年間約100本の記事を執筆する。自動車の歴史から機能解説、ドライブデートまでその幅は広いが、その主軸はひとりの自動車ユーザーとして「役に立つこと」。1981年、神奈川県生まれ。

木谷 宗義

工藤 貴宏|くどう たかひろ

1976年生まれの自動車ライター。クルマ好きが高じて大学在学中から自動車雑誌編集部でアルバイトを開始。卒業後に自動車専門誌編集部や編集プロダクションを経て、フリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジン搭載のマツダCX-5。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

工藤 貴宏

小鮒 康一|こぶな こういち

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。
国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とするが、実は現行車へのチェックも欠かさない。また、中古車販売店に勤務していた経験も活かし、中古車系の媒体でも活動中。現行車を所持しながらも、NAロードスターも手放さないオールマイティな車愛が持ち味。

小鮒 康一
Chapter
【目利き人】鈴木 ケンイチ氏が選ぶ!軽自動車の中古車おすすめトップ3
1.ホンダ N-ONE「新型のデザインがほとんど変わらない」
2.スズキ ハスラー「人気のSUV」
3.ホンダ N-BOX「最も良い中古車を探しやすいクルマ」
【目利き人】萩原 文博氏が選ぶ!軽自動車の中古車おすすめトップ3
4.本格的に自然と向き合いたい人に!スズキ ジムニー
5.走行性能にこだわるなら!ホンダ S660
6.個性的なクルマがほしいなら! ダイハツ ミラジーノ
【目利き人】木谷 宗義氏が選ぶ!軽自動車の中古車おすすめトップ3
今回の3台は「今では買えないユニークなキャラ」という視点で選んでみた
7.オシャレに見られること間違いなし!ホンダ N-BOXスラッシュ
8.ひと味違う軽自動車に乗りたい人におすすめの1台!三菱 i(アイ)
9.古くならないデザインが魅力のダイハツ ムーブコンテ
【目利き人】工藤 貴宏氏が選ぶ!軽自動車の中古車おすすめトップ3
10.ピラーレスの広い開口部が魅力!ダイハツ タント
11.ハイトワゴンなのにクロスオーバーSUV?スズキ ハスラー
12.軽自動車の枠で作り上げた本格的なスポーツカー!ホンダ S660
ホンダ S660 α 徹底解説!MRに6MTの組み合わせが気持ちいい!S660の内外装チェックと峠道で徹底試乗!!
【目利き人】小鮒 康一氏が選ぶ!軽自動車の中古車おすすめトップ3
13.普段使いもできるスポーツ軽「スズキ アルトワークス」
14.なぜか欧州の実用車の薫り漂う「ダイハツ ミラトコット」
15.復刻部品もリリースされ、趣味の1台にピッタリな「ホンダ ビート」

【目利き人】鈴木 ケンイチ氏が選ぶ!軽自動車の中古車おすすめトップ3

1.ホンダ N-ONE「新型のデザインがほとんど変わらない」

N-ONEは、ホンダの軽自動車の中で言えばハイトワゴン、つまり、スズキのワゴンRやダイハツのムーブなどと同じ、ハイトワゴンに属するモデルです。

注目すべきは、ホンダには同じハイトワゴンにN-WGNというモデルが存在していること。N-WGNは、オールマイティに使える癖のない王道的なモデル。それに対して、N-ONEは、よりスタイリッシュでパーソナル色の強いモデルという立ち位置となります。

N-ONEを使ったサーキットでのワンメイクレースが開催されるなど、実用性というよりも、若々しく&格好良い軽自動車というポジションです。そのN-ONEが、この秋に新型にチェンジします。ところが、驚くことに発表された第2世代モデルの見た目は、ほとんど2012年にデビューした初代モデルと変わらなかったのです。

もちろん、燃費性能や運転支援システムなどの、最新技術を使う部分は大きく進化しています。ところが、デザイン面では初代も最新型も同じというわけです。となれば、初代モデルは最新モデルと同じ姿で、もっと安いクルマという存在となるのです。

スタイリッシュな軽自動車を安く手に入れたいというのであれば、初代のN-ONEは大いにおすすめしたいモデルとなります。若いユーザーに限らず、ちょっと格好良い軽自動車が欲しいという人におすすめです。

2.スズキ ハスラー「人気のSUV」

日本だけでなく、世界中で人気を集めるのがSUVです。スズキのハスラーは、軽自動車として初めてSUVというジャンルを切り開いたモデルとなります。ちなみに、スズキには、本格クロスカントリー4WDであるジムニーが存在しますが、ジムニーは悪路を走ることを第一義としたモデルであり、SUVというには、ちょっと本格的すぎ。

そこで、もう少し乗用テイストを残したSUVとしてハスラーが企画されました。また、本格4WDがすでに存在しているということもあってか、ハスラーはSUVというよりも、もっとライトなクロスオーバーという呼び方が似合うような内容になっています。

初代モデルの発売開始は2014年初旬。ハイトワゴンであるワゴンRのプラットフォームを使い、アウトドアレジャーを強く意識させるキュートなデザインで登場しました。4WDだけでなく、FFとの2本立てです。あくまでも街乗り中心としつつも、SUVテイストで遊び心を満足させるような楽し気な雰囲気が魅力となります。

2020年1月にフルモデルチェンジをして、第二世代に進化しました。つまり中古車を狙おうというのであれば、先代モデルを探すことになります。2代目モデルは、よりスクエアになるなどデザイン面で大きな変化がありましたが、先代モデルのテイストを継承したもの。

軽自動車にSUVジャンルを切り開いた初代モデルとして、ハスラーに乗るのは、それほど恥ずかしいモノではないと思います。

3.ホンダ N-BOX「最も良い中古車を探しやすいクルマ」

今、日本で最も数多く売れているクルマは、ホンダのN-BOXです。1車種だけの販売数を比較すると、どの普通乗用車よりも軽自動車のN-BOXの方が数多く売れているのです。いわば、現代を代表するベストセラーカーがN-BOXとなります。

初代が誕生したのは2011年12月。スライドドアを備えた、背の高いスーパーハイトワゴンというジャンルに属します。このジャンルは、ダイハツのタントが開拓したところで、N-BOXは後からの参入組みとなりました。

ホンダのフィットと同様に、燃料タンクを車体の中央にレイアウトする方式を採用し、床を低くして、自転車を軽々と載せることができるというのが大きな売りとなります。N-BOXは、すぐに人気モデルとなりタントを抜いて軽自動車の販売ナンバー1に成長。

従来、軽自動車のベストセラーは、もう少し背の低いハイトワゴンと呼ばれるワゴンRやムーブとなっていましたが、N-BOXの販売が伸びたことで、市場が変化。いつのまにかスライドドアのスーパーハイトワゴンの方が売れるようになりました。そんな市場を変化させるほどN-BOXは人気が高かったと言えるでしょう。

2017年には、初代モデルのコンセプトを継承した第2世代が登場します。デザイン面は、それほど変わりませんでしたが、走行性能は大きくアップしています。もしも、予算に余裕があれば、2017年以降の第二世代がおすすめとなります。

走行性能よりも、広い室内の使いやすさを求めるのなら初代モデルがいいでしょう。ベストセラーカーらしく、中古車の数が多いのも特徴となります。数が多いほど、条件のよい中古車を探しやすくなるもの。そういう意味でN-BOXは、最も良い中古車を探しやすいクルマと言えます。

【目利き人】萩原 文博氏が選ぶ!軽自動車の中古車おすすめトップ3

4.本格的に自然と向き合いたい人に!スズキ ジムニー

軽自動車はボディサイズやエンジンの排気量に制限のある一方で、税金面で優遇されています。しかも軽自動車にはスポーツカーをはじめ、スーパーハイトワゴン、SUVなど様々な特徴をもった車種が用意されています。その軽自動車の中で本格的にアウトドアライフを楽しみたい人にピッタリなのが、旧型のスズキ ジムニーです

旧型ジムニーは軽自動車の規格が変更された1998年から2018年まで実に20年も販売されたロングセラーモデルです。ジムニーでしか行けない場所があると言われているほど、登坂性能を含めた悪路走破性はSUVの中でもトップクラスの実力です。

ラダーフレームのボディに縦置きの直3ターボエンジンそしてパートタイム式4WDという組み合わせは、ジムニーの伝統を受け継いでいますし、ジムニー専用のパーツを採用しています。20年も販売されていただけあって、旧型ジムニーの中古車は約1800台と非常に豊富です。

50万円以下の低価格車も数多くあり、自分の予算に合わせて選ぶことが可能です。ジムニーは中古車の中でも値落ちしにくい車種として有名で、現在購入して数年後手放す時でもあまり査定価格がそれほど下がらない可能性がある魅力的なモデルです。

5.走行性能にこだわるなら!ホンダ S660

フェラーリやランボルギーニといったスーパースポーツカーが採用しているエンジンを運転席後方に設置するミッドシップレイアウト。走行性能にこだわった軽スポーツカーのホンダ S660はこのミッドシップレイアウトを採用しています。

2015年に登場したS660は剛性を向上した専用開発されたボディを採用し、オープンカーとは思えないしっかり感が特徴です。走行性能はスポーツカーそのもので、ハンドル操作に対してのレスポンスは鋭く、コーナリング時のクルマの傾きも最小限に抑えられたフラットな乗り味が特徴です。

搭載するエンジンは旧型N-BOXなどに搭載されていた直3DOHCターボをS660用にチューンを加えたもので、当時では軽自動車初となる6速MT、それとCVTが選択できます。デビュー時は納車まで1年待ちとも言われたS660ですが、現在の中古車は400台弱と流通台数は豊富です。

元々200万円以上という高額な軽自動車だけに、まだ100万円以下の中古車は出回っていませんが、100万円台前半のクルマは増加しています。ラゲージスペースすらないストイックなスポーツカーのS660ですが、他のクルマでは味わえないゴーカートライクな走りは1度味わったら忘れられません。

6.個性的なクルマがほしいなら! ダイハツ ミラジーノ

輸入車の中で高い人気を誇るのがミニです。新車ではめっちゃ高いミニですが、中古車になるとかなりリーズナブルになるものの、やっぱり輸入車だから故障や修理が高額になるから心配と購入に踏み出せない人もいるはず。そんな人に手軽な予算でミニ気分が浸れるクルマを紹介しましょう。それがダイハツ ミラジーノです。

オススメするミラジーノは2004〜2009年に発売された軽自動車で、丸型のヘッドライトや大きなグリル。そして随所に散りばめられたメッキパーツにより、ミニのような雰囲気が漂っています。さらにミラジーノにはよりミニをイメージしたミニライトというグレードも設定されています。

搭載されているパワートレインは直3エンジン+4速ATと時代を感じさせますが、街乗りしかしない!という人であれば、燃費性能なども気にならないでしょう。

クラシカルな雰囲気が漂う最終型ミラジーノの中古車の流通台数は約600台と生産終了から10年以上が経過しているクルマとしては非常に豊富で、そのほとんどが50万円以下の低価格となっているのも魅力です。

一般的には白や黒、シルバーのボディカラーが多く占めるのですが、ミラジーノはブラウンやグリーンといったクラシカルな雰囲気にマッチするボディカラーの中古車が数多く流通しているのも特徴です。クルマをファッションの一部と考える人にもピッタリの一台です。

【目利き人】木谷 宗義氏が選ぶ!軽自動車の中古車おすすめトップ3

今回の3台は「今では買えないユニークなキャラ」という視点で選んでみた

7.オシャレに見られること間違いなし!ホンダ N-BOXスラッシュ

「N-BOXスラッシュ」を一言で言えば、先代「N-BOX」の屋根を低くしたクルマだ。しかし、このクルマの真骨頂は、豊富なバリエーションを持つ内外装のコーディネートにある。 

2トーンルーフが選べる外観は、ブラックルーフを選べばシックに、ホワイトルーフを選べば可愛く乗れる。クラシックデザインのホイールもあり、カーキやライトブルーのボディカラーとの組み合わせは、カスタム車のような雰囲気だ。

N-BOXスラッシュの大きな特徴は、インテリアにある。インテリアパッケージというグレードを選ぶと、「ダークスタイル」「ダイナースタイル」「トレッキングスタイル」「グライドスタイル」「セッションスタイル」というコーディネートが選択できるのだ。

たとえば「ダイナースタイル」は、真っ赤なシートにチェッカードフラッグパターンが配され、「グライドスタイル」ならアイボリーのシートにライトブルーのパネルやパターンがコーディネートされるといった具合。こんなにインテリアで遊べるクルマは、他にない。

価格は70万~150万円と幅が広いが、高いものは年式も新しく新車感覚で乗れる。もちろん、ベース車両は「N-BOX」だから使い勝手や走行性能に不満はなく、好きなコーディネートを選んで楽しみたい。希少性も高く、乗っているだけでオシャレに見られること間違いなしだ。

8.ひと味違う軽自動車に乗りたい人におすすめの1台!三菱 i(アイ)

背の高いハイトワゴンが主流の軽自動車の中にあって、三菱「i」は見るからにユニークだ。この丸っこいスタイリングは、エンジンを車体後部に搭載したことで実現したもの。そう、iはリヤエンジンなのだ。

リヤエンジンというレイアウトが可能にしたのは、スタイリッシュな外観だけではない。独特な重量バランスによるハンドリングのよさは、他にないiならではの魅力で、過剰品質とも言われるしっかりしたボディと相まって、走りのレベルは軽自動車の粋を超えている。車好きの間で、注目が高いのも納得だ。

販売時期は2006年~2013年と少し古いが、デザインも古さを感じさせないし、その魅力はまったく衰えていないと言える。

バリエーションは、NAとターボ、2WDと4WDがあり、全車4速AT。古いものでは14年が経過しているため、程度のいい高年式車でも50~80万円ほど。走りのよさを味わうならターボ車を選びたいが、NAでも問題はない。「ビバーチェ」や「ブルームエディション」などの特別仕様車も多いので、好きな内外装を選んでほしい。

個人的に好きな仕様は、初期のモデルに設定された赤内装だ。室内空間や荷室の広さという点では、ハイトワゴンには敵わない。しかし、リヤにエンジンを搭載するこのパッケージや走りのよさはiにしかないもの。もしも、スタイリングが気になったなら、きっと満足感の高い買い物となるだろう。

9.古くならないデザインが魅力のダイハツ ムーブコンテ

「ムーブコンテ」は、2008年~2017年に販売された「ムーブ」の派生モデル。「カクカク・シカジカのCM」といえばわかる人も多いかもしれない。このクルマをおすすめした理由は、なによりもそのデザインにある。「カクカク」なスタイリングは、流行を追っておらずシンプルなため、デザインが古く見えないのだ。

同じくシンプルなインテリアは、差し色にボルドーやグリーンが使われていてオシャレな雰囲気。軽自動車で高級や上級を狙うと、かえって安っぽくなってしまうケースもあるが、シンプルに徹しているムーブコンテのインテリアは、無印良品のアイテムのような道具感やミニマルな美しさがある。

ムーブコンテには、明るいボディカラーにベージュのインテリアがコーディネートされる標準仕様と、専用エクステリアやブラックインテリアが採用されるカスタムがあるが、コンテらしさがあるのはもちろん、ベージュ内装の方。ただし、ターボエンジンはカスタムでしか選べないのが、ちょっと残念だ。

価格は、年式の新しいものでも100万円を切るし、初期型の最安なら30万円程度でもある。初めての愛車としても車好きのセカンドカーとしても、シンプルでオシャレなスタイリングのムーブコンテは、おおいにアリだろう。

【目利き人】工藤 貴宏氏が選ぶ!軽自動車の中古車おすすめトップ3

いま、日本の新車乗用車市場では軽自動車のシェアが約4割にまで上がっています。軽自動車とは日本独自の規格で、車体サイズは全長3.4m×全幅1.48m×全高2.0mまでとコンパクト。エンジン排気量は660cc以下で、乗車定員を4人までにしなければいけません。

日常の足となる最小限の移動手段という役割を担うことを前提に、税金などの優遇を受けることで維持費が安く収まるのが登録車(小型車や普通車)に対する最大の魅力です。

今回は、そんな軽自動車のなかから中古車としても魅力あふれる3台を紹介しましょう。

10.ピラーレスの広い開口部が魅力!ダイハツ タント

ダイハツ タントは、軽自動車のなかでももっとも人気のあるジャンル「スーパーハイトワゴン」に属します。スーパーハイトワゴンの特徴でありユーザーメリットは、背が高い車体をいかして居住スペースが広いこと。

特に後席は、軽自動車のなかでもっとも広く多くのコンパクトカーをしのぐほど。大人が座ってゆったり足を組めるといえば、その広さがイメージできるでしょう。

もうひとつは、後席ドアがスライド式になっていること。スーパーハイトワゴンでも初代タントなど黎明期のモデルはスイング式ドアを採用していましたが、いまでは全車がスライドドアです。

スライドドアのメリットは、狭い場所でもドアを全開にできることや開いたドアが乗降の邪魔をしないこと。そして最近は電動式ドアが普及し楽に開け閉めできることもあげられます。

スーパーハイトワゴンは人気ジャンルだけに競合ひしめきますが、実はタントにはライバルにない特徴が存在。それが助手席ドアと助手席側リヤドアを同時に開けると、Bピラー(前席と後席の間に存在する柱)のない広い開口部が現れることです。

これは見た目にインパクトがあるだけでなく、赤ちゃんを抱えたままの乗り降りがしやすいなどのメリットも。小さな子供がいるファミリーには最適といえるでしょう。エンジンは自然吸気とターボがありますが、できれば加速にゆとりのあるターボがおススメ。運転していて幹線道路への合流や高速道路での安心感が違います。

11.ハイトワゴンなのにクロスオーバーSUV?スズキ ハスラー

2010年頃までは軽自動車の中心的なジャンルだったのが「ハイトワゴン」。スーパーハイトワゴンに比べると背が低く、多くはリヤドアがスライド式ではなくスイング式を組み合わせています。後席はスーパーハイトワゴンほど広くはありませんが、とはいえ十分な広さがありファミリーカーとしても実用性バッチリ。

そんなハイトワゴンにはスズキ ワゴンRやダイハツ ムーヴなど定番モデルがありますが、オススメは個性派のスズキ ハスラー。昨今の流行しているSUVのような雰囲気を持っているので、ハイトワゴンながらジャンルとしては「クロスオーバーSUV」とも呼ばれます。

ハスラーのいいところは3つ。ひとつは独特のスタイリング。丸型ヘッドライトを組み合わせていることもありどことなくクラシカルで、どことなくユーモラス。毎日が楽しくなりそうです。

ふたつめは実用性。パッケージングとしてはハイトワゴン同等なので、室内は広くて居住性に優れます。日常的に後席を使う人にもオススメできます。

もうひとつは悪路走破性最低地上高(路面と車体下面の隙間)が普通の軽自動車より多く作られているので、悪路などで車体を擦りにくいのです。それは降雪地域のユーザーにとっては深い雪の場所でスタックしにくいというメリットにつながるでしょう。

個性的な軽自動車に乗りたい人、雪国に住んでいる人、そして悪路走破性と積載性の高さからアウトドアレジャーが好きな人にも特にオススメです。

12.軽自動車の枠で作り上げた本格的なスポーツカー!ホンダ S660

最後はとびきり個性的な軽自動車を紹介しましょう。それはホンダS660。なんと、軽自動車の枠で作り上げた本格的なスポーツカーです。このクルマは、何より走りを楽しみたい人におススメします。

2人しか乗れないし、車内は狭いし、荷物もほとんど積めないし、実用面ではいいところが見当たりません。しかし、走り出すとそんなことはどうでもいいと思える気持ちになってくるから不思議。走りを楽しむ人のための軽自動車なのです。

車体はS660のための専用設計で、エンジンは高性能スポーツカーと同様に乗員の後ろに搭載。大きなスポーツカーに比べるとエンジン出力はちょっと物足りませんが、軽さと車体の小ささを武器に、細く曲がりくねった峠道では操縦性の高さと抜群の楽しさをもたらしてくれます。

運転する楽しみを堪能したい人なら選ばない理由はないといえるでしょう。こんなに走りが楽しい軽自動車は、もう登場しないかもしれません。また、屋根を空けることができるのでオープンエアが好きな人にも向いています。

ホンダ S660 α 徹底解説!MRに6MTの組み合わせが気持ちいい!S660の内外装チェックと峠道で徹底試乗!!

ホンダ S660 α 徹底解説!MRに6MTの組み合わせが気持ちいい!S660の内外装チェックと峠道で徹底試乗!!HONDA S660 α【試乗レビュー・車両レビュー】【4K】

【目利き人】小鮒 康一氏が選ぶ!軽自動車の中古車おすすめトップ3

13.普段使いもできるスポーツ軽「スズキ アルトワークス」

維持費の安い軽自動車のスポーツモデル、となればホンダS660が筆頭に上がるところですが、実際のところは軽自動車であっても2台持ちはハードルが高いもの。そこで、日常使いもOKでスポーツ走行も楽しめるクルマとして現行型のスズキ アルトワークスをオススメしたいところです。

ベースとなったアルトは言わずと知れたスズキの軽ベーシックカーであり、スーパーハイト軽ワゴンほどの広さはないものの、リアシートもしっかり座れる形状。そしてフロントシートはあのレカロシートを2脚備えるという豪華さで、新車価格150万円台のクルマとは思えません。

もちろん走りに関しては言うまでもなく、64PS/10.2kgfmという数値以上に速さを感じ、小気味よいMTシフトを操作すれば自然と気分も高揚することでしょう。また2ペダルMTのAGS仕様も意外と走らせる楽しみがあるのも◎です。

新車時でもすでに買い得感の強いアルトワークスですが、中古車となると総額100万円で狙えるものも多くあり、ファーストカーとして狙うのも十分アリではないでしょうか。

14.なぜか欧州の実用車の薫り漂う「ダイハツ ミラトコット」

最近の軽自動車はスーパーハイト軽ワゴンとクロスオーバーSUV軽に人気が集中しており、ベーシックなセダンタイプの軽自動車はなかなかに苦戦が続いています。

そんな中に2018年に新たにダイハツがリリースしたミラトコットは、シンプルな中にもどこかレトロな雰囲気を持ったモデルであり、ライバルはスズキ アルトラパンといったキャラクターを持ったモデルです。

デビュー当初はちびまる子ちゃんをイメージキャラクターに据え、カタログも女性誌を模した作りとなっており明らかに女性をターゲットとしたブランディングがなされていましたが、実際に実車に乗ってみた筆者はどことなく往年のフィアット パンダやルノー キャトルといった輸入ベーシックカー的な雰囲気を感じ取ったのです。

それは見た目ではなく、走り味。実はミラトコットには最近リリースされた軽自動車としては珍しくスタビライザーがついていません。もちろんその分ロール感は大きくなりますが、その分柔らかな走り味や、大きなロール感がそう感じさせてくれたのかもしれません。

また、シンプルなデザインだからこそ、カスタマイズによって個性をアピールすることでもできそうで、あえてボーイズレーサー風に仕立てたくなる1台です。

15.復刻部品もリリースされ、趣味の1台にピッタリな「ホンダ ビート」

90年代前半に相次いで軽スポーツモデルがリリースされたことがありました。それがオートザムAZ-1・ホンダ ビート・スズキ カプチーノの3台で、それぞれの車名の頭文字を取って「平成ABCトリオ」と呼ばれているのは多くの方がご存知のところでしょう。

最近では25年ルールの影響もあって、このABCトリオもアメリカへ輸出されるケースが増えてきたようで、良質な個体を狙うのであれば今がベストタイミングと言えるかもしれません。

そんなABCトリオの中でも個人的にオススメしたいのがホンダ ビートです。3車種の中では唯一自然給気エンジンを搭載しながら自主規制値いっぱいの64PSを発生するビートは、エンジンをブン回して走る喜びを目いっぱい享受できるモデルです。

ちなみに現時点では自然給気エンジンで自主規制値まで達したのはビートのみであり、これだけでも一度は所有してみたいと思えるエピソードでしょう。

さらに2017年から徐々にではありますが、生産終了部品の再販がスタートしており、コツコツ直しながら乗るというエンスーな楽しみ方もできそうな点もオススメの理由のひとつです。
軽自動車の中古車は、難しい存在だ。なぜなら、普通車とくらべてお得感が少ないから。高年式の人気モデルとなれば中古車といっても非常に高く、それなら新車を買った方がよい。かといって、格安車は耐久性などの面で不安が残るためである。これから軽自動車を中古車で買おうと考えている方は、参考にしてみてはいかがだろうか。

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