【試乗記】安くて速いロードスターはどっち!? 現行300万円〜のND型1.5Lと中古車で約100万円のNC型2.0Lロードスターを比べてみた

マツダロードスター

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手頃な予算でスポーツカーに乗りたい!という車好きな方に、ロードスターは救世主になるのか!?
今回は2025年式ND型Sスペシャルパッケージ(308万7700円)と2007年式NC型RS(中古車相場価格約80〜150万円)に試乗しましたのでレポートします。

宇田川 敦史|うだがわ あつし

旧ヤフージャパン社の元自動車サービスマネージャー、カービュー社のプロデューサー、carview!編集長、日本カー・オブ・ザ・イヤー執行役員。
現ファブリカコミュニケーションズ社のメディア車選びドットコムとカープライムの統括編集長。
消費者目線でのクルマ選びとクルマ好きならではの目線をバランス良く発信し、一人でも多くの方が車が好きになっていただける世界に貢献したいと考えています。

宇田川 敦史
Chapter
手頃な価格のスポーツカーに乗りたい!
NCとNDの18年の差は、故障やコスト面で格差が
乗り比べてすぐにわかること
どちらが速いのか
オープンスポーツの楽しさは互角
次期型ロードスターは存在し続けるのか

手頃な価格のスポーツカーに乗りたい!

2025年7月に、新車・中古車でも比較的お手頃な新旧ロードスターのスタンダードグレードの2台を乗り比べることができましたので、レポートします。

最近では、ロードスター全体の相場として、NA型、NB型はロードスターが好きな方の需要も多く、輸出もされており中古車相場では近年価格が上がり始めているため、今回はお手頃なモデルということで、ND型のベーシックなグレードと筆者の自家用車のNC型を選んでみました。

試乗したND型には2025年式のSスペシャルパッケージ6MT(308万7700円)。ツーリングパッケージの11万円(レーダークルーズコントロールやアダプティブLEDヘッドライト、
シートヒーターなどのセットオプション)が付いていましたが、ソリッドに走りを楽しむには無くても問題のない装備かも知れません。

一方でNC型は2007年式のRS6MT(中古車相場価格約80〜150万円)。ボディは25万キロと過走行ですが、エンジンは一度換装歴があり、換装後の走行距離は6000キロと、
まだまだ元気な車両です。

NCとNDの18年の差は、故障やコスト面で格差が

今後の故障などを考えると、修理費などの維持費リスクが高いNC型も、車両本体価格ではND型の約半分で購入できます。

NC型で直近10年の経年劣化が原因と思われる故障歴は、ラジエター割れ、リザーバータンク割れ、O2センサー故障、サクションパイプ(吸気パイプ)割れ、幌穴空き、排水ドレンホース詰まり、エアコンエバポレーター割れ、などがありました。その他にもスポーツ走行などによるエンジンやミッション本体の故障はありましたが、基本的には通常走行における修理費は50万円未満でおさまっているかと思います。

今回のND型は新車ですので、中古車の修理分の差し引きで価格差が縮みますし、安心を買う意味でも新車がおすすめですが、信頼できる中古車ショップなどが近所にある場合や、私のように予算差分をチューニング分に充てたいと考える方には、NC型の方が適切かもしれません。

乗り比べてすぐにわかること

乗り比べると、NC型とND型での進化はすぐにわかります。

アクセルレスポンスやブレーキのリニア感、ステアフィールの反応や、車両全体に響く振動が少ない高いボディ剛性、ロードノイズや遮音性の高さなど、
社内の広さはNC型も負けていませんが、ND型への進化は、特に長距離を乗ると、疲労が少ないことで気付かされます。

どちらが速いのか

同じカタログのスタンダードモデルで、ノーマルの状態ですと、季節や気温、路温によっても違いますが、NC型とND型の速さの差はほとんど無いように思えます。
例えば筑波サーキット(コース1000、2000ともに)でのラップタイムにはほとんど差がありませんでした。

NC型の2.0Lはトルクとパワーは多少ありますが、1.5LのND型の方が軽くレスポンスも良いですし、結局ストレートでの速さもほんの少しNC型が有利かもしれませんが、
あまり変わらない印象です。

タイムは特にタイヤに依存する部分が大きいので、どちらかハイグリップタイヤを履いた車両が、良いタイムが出せるという結果になりそうです。

オープンスポーツの楽しさは互角

どちらにも言えることは、オープンスポーツカーの楽しさ。風を切って季節や場所の匂いを肌で感じ、クルマを自在に操る楽しさは絶品です。

自動車は人々や荷物の便利な移動手段になり、社会に欠かせないインフラになりましたが、
マツダロードスターはNA型からND型までの歴史において、クルマが持つ楽しさを最も身近に再認識できる車種のひとつではないでしょうか。

次期型ロードスターは存在し続けるのか

マツダは次期ロードスターの存在に触れませんが、無くすとも言いません。
電動化や排ガス規制の波はありますが、身近に自動車が楽しいと気づかせてくれる一台として、残り続けてほしいと思います。
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