ホンダN-BOXの中古車価格は60万円台から...中古で入手した方が良い理由は?

ホンダ N-BOX 萩原文博

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2011年11月に登場した軽スーパーハイトワゴンのホンダN-BOX。ホンダが、「日本にベストな新しいのりものを創造したい」という思いから開発された、新世代軽自動車の第1弾モデルです。フィット譲りのセンタータンクレイアウトを採用することで、軽乗用車最大級の室内空間を実現。プレーンなデザインのN-BOXと押し出し感のあるN-BOXカスタムという存在感のあるデザインやクラストップレベルの低燃費性能によって軽乗用車に革命をもたらしました。

文/写真・萩原文博

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
中古も人気の初代N-BOX (エヌボックス) は軽自動車の革命のはじまりだった
2代目N-BOXではボディ骨格から一新するほどの気合い
現行型2代目N-BOXのエクステリアをチェック!
現行型2代目N-BOXのインテリアをチェック!
現行型2代目N-BOXのパフォーマンス&安全性能をチェック!
N-BOXは中古で買うべき車なのか?

中古も人気の初代N-BOX (エヌボックス) は軽自動車の革命のはじまりだった

「日本の人や街、生活をとことん見つめて、誰もが使いやすいものを作りたい」そうした思いで開発された第一世代のNシリーズは、2016年11月の時点で累計販売台数150万台を突破。発売から約5年で、4回の軽乗用車新車販売台数第1位に輝いた軽自動車のベストセラーモデルです。 2011年〜2017年まで販売された初代N-BOXは販売開始以降、一部改良やマイナーチェンジを重ねて商品力を向上させています。
2012年の一部改良では、自然吸気エンジンの高効率化により、燃費性能を向上させています。2013年に行ったマイナーチェンジでは全エンジンの高効率化が図られて、燃費性能が向上。また安全面ではシティブレーキアクティブシステムやサイドカーテンエアバッグシステム、前席用i-サイドエアバッグシステム(容量変化タイプ)をひとまとめにした「あんしんパッケージ」をオプション設定としました。
ホンダ N-BOX カスタム 
2015年2月のマイナーチェンジでは、内外装のデザインを刷新。N-BOXにはオプションで、スライド機能を追加したチップアップ&ダイブダウン機構付きスライドリアシートを設定。さらに自然吸気エンジンの燃費性能は25.6km/Lまで向上しました。 約5年販売された初代N-BOXにはSSパッケージと呼ばれる装備が充実した特別仕様車が度々設定されているのが特徴です。 

2代目N-BOXではボディ骨格から一新するほどの気合い

現行型2代目N-BOXカスタム
2017年8月に2代目となる現行型N-BOXが登場しました。見た目以上に進化の幅は大きく、まずボディの骨格から一新されました。わずか1世代しかプラットフォームを使用しないということは珍しく、ホンダの現行型N-BOXに掛ける想いを感じます。一新されたボディは高効率フロアフレーム構造や高張力鋼板の採用拡大をはじめ、ルーフサイドの溶接にルーフレーザーブレーズを採用することで、軽量化と高剛性を両立させています。
また、搭載されているエンジンも一新。最高出力58psを発生する660cc直3自然吸気エンジンにはホンダ独自のi-VTEC、そして最高出力64psを発生するターボエンジンには電動ウェストゲートを軽自動車として初めて採用しました。両エンジンに組み合わされるトランスミッションは全車CVTで、駆動方式は全グレードで2WD(FF)と4WDを設定。燃費性能は新方式のWLTCモードで19.0〜21.8km/Lを実現しています。 
外観を2タイプ用意するほかに、従来のベンチシートに加えて、助手席のスライド量を570mmというロングスライドを可能とした助手席スーパースライド仕様も設定され、インテリアも2種類から選べるようになりました。注目の安全装備は、ホンダ独自の運転支援システムである「ホンダセンシング」を軽自動車ではじめて採用。高速道路などで追従走行が可能なアダプティブクルーズコントロールをはじめ、10の機能がパッケージングされた「ホンダセンシング」を標準装備としました。これにより、軽自動車の中で、現行型N-BOXは運転支援システムが最も充実したモデルとなりました。その後2018値にはスロープ仕様が追加され、2019年の一部改良では、運転支援システムのホンダセンシングがバージョンアップ。衝突軽減ブレーキの検知機能が向上し、横断する自転車も認識できるようになりました。

現行型2代目N-BOXのエクステリアをチェック!

現行型N-BOXは軽乗用車の枠を超えた車格感や、空間の豊かさを予感させる造形処理など、初代N-BOXの特徴を受け継ぎながら、日本のファミリーカーの新基準にふさわしいエクステリアデザインを追求。「 N-BOXらしさ」と「洗練・上質」をキーワードに、細部にわたって意匠にこだわり、シンプルでありながら乗る人の豊かなライフスタイルを思わせるプレミアム感を演出しています。華美に演出するのではなく、端正な表情の中に品格と親しみやすさが感じられるフロントマスクを追求。
フロントグリルの開口を最小限に抑えたシンプルな構成とする一方、エッジの効いたセクション(仕切り部)を随所に設けることで、存在感がありながら軽快な印象としています。ヘッドライトはフルLEDを採用し、初代N-BOXのモチーフである丸目を継承。アウターレンズを後方に向かってやや吊り上げることで引き締まった印象を与えています。 初代N-BOXのエクステリアデザインが多くのお客様から好評をいただいた理由の1つに、ベルトラインを高く設定したことによる、乗用車らしい安定感と力強さが挙げられます。現行型N-BOXでは、その魅力を引き継ぎながら、フロントからリアエンドまでキャラクターラインを直線で通し、伸びやかな印象をプラス。
さらに、ドアパネルを抑揚のある豊かな面質とすることで上質感を高めています。また、ホンダの軽乗用車として初となるルーフレーザーブレーズを採用し、ルーフサイドの見え方もすっきりさせました。そして大きく張ったテールゲートの全幅いっぱいに配置したリアコンビネーションランプ。さらに横基調のキャラクターラインによって、広さ感と存在感を強調しています。リアコンビネーションランプを上方配置する一方、リアバンパーで下半身の塊感を際立たせ、軽スーパーハイトワゴンとは思えないほどの、どっしりとした低重心な印象となっています。

現行型2代目N-BOXのインテリアをチェック!

N-BOXのインテリアは、お気に入りのカフェで過ごすような、リラックスした時間と空間をコンセプトに掲げ、「HAPPY & MODERN」をキーワードに、すっきりとした構成の中にモダンな表現を取り入れることで、自分の時間がなかなか取りづらい子育て層の方々に、元気や活力をチャージできるくつろぎの時間を提供してくれます。限られた幅の中でリラックスできる環境を創造するために、横基調のすっきりとした構成としました。メーターをインストルメントパネル上部に配置し、従来、メーターがあった場所にリッド付きのアッパーボックスを設けることで、利便性を高めるとともにプレーンな造形とすることで、モダンな印象を強めています。
また、運転席側ミドルパネル、ナビゲーションパネル、助手席側パネルをレイヤー(層)構造とすることで、奥行きのある上質な見え方を実現。さらに、視覚的効果を駆使することで、運転席・助手席それぞれの乗員が、実寸以上の広さを感じられるようにしました。 また、ホンダの軽乗用車として初めて、4.2インチ大型カラー液晶を採用したマルチインフォメーション・ディスプレイを全タイプに標準装備。運転支援システムであるHonda SENSINGの情報をわかりやすく表示するほか、純正ナビゲーションシステムとの連動も可能です。また毎日、明るい気分で出掛けられるように、上級車さながらのウエルカム演出を採用。ドアを開けるとプッシュエンジンスタート/ストップスイッチが点滅してお出迎えしてくれる演出を採用しています。

現行型2代目N-BOXのパフォーマンス&安全性能をチェック!

現行型N-BOXの新開発されたボディそしてパワートレインの効果は絶大で、街乗りはもちろん高速走行も楽々こなせる高い実力を備えています。特に高速走行時の操縦安定性は抜群で、これだけ車高が高いモデルにも関わらずふらつき感がないうえ、しっかりと真っ直ぐ走行してくれる。さらにアダプティブクルーズコントロールを使用すれば、アクセルペダルを踏む必要がないので、疲労感も相当軽減される。高速道路を走行するのであれば、パワフルなターボ車がオススメだが、i-VTECを搭載した自然吸気エンジンは、エンジンの回転数の上昇とクルマの加速フィールにタイムラグがなく、これまでの自然吸気エンジンと比べるとストレスがかなり減少しています。 安全性能では、現行型N-BOXは10の運転支援機能がパッケージングされた「ホンダセンシング」を標準装備していますので、軽トップレベルの安全性を確保しています。ペダルの踏み間違いや操作ミスをクルマがフォローしてくれるので、積極的に使いたい装備です。

N-BOXは中古で買うべき車なのか?

まだ、2017年とフレッシュなモデルな上、人気の高い現行型N-BOX。カスタムを含めた現行型の中古車の価格帯は約120万〜約192万円となっています。運転支援システムが装着されていない先代モデルは高年式車でも100万円を切っているモデルがありますが、このホンダセンシングのような機能は後から付けることはできません。中古車購入時の価格差が20万円は大きいと感じますが、万が一事故を起こしてしまったり、クルマを壊してしまったりしたときの出費はこんな金額では済みません。
もう、中古車も安さを追求する時代ではなく、安全性を重視する時代にシフトしているのです。現行型N-BOXは軽自動車の中でいち早く「ホンダセンシング」を採用し、高い安全性を実現したモデル。購入後の安心感の高さは他のモデルでは味わえないほど高いでしょう。
人気モデルには様々な理由があります。現行型N-BOXは現在発売されている軽自動車の中でも、広い室内空間、優れた燃費性能、充実した運転支援システムと三拍子揃った死角の少ないモデルとなっています。
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