中古で買える国産コンパクトカーのおすすめランキング18選【自動車目利き人が厳選】

スズキ スイフトスポーツ

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「車種が多すぎて、どんな基準で買ったら良いのかわからない」「見た目優先で選んでしまうと失敗しそう」「プロがおすすめする国産コンパクトカーを中古で買いたい」などなど、アタマを悩ませている方々に向けて、これまで何百車種と乗ってきた自動車ジャーナリストたちが、おすすめする国産コンパクトカーを厳選してお届けします。

国産コンパクトカーが欲しいけど、車種選びで迷っている、まだどんな車種を買ったら良いのかわからないという方は、愛車選びの参考にしていただければと思います。

文・まるも 亜希子/三好 秀昌/斎藤 聡/小鮒 康一/小野 泰治/山田 弘樹

まるも 亜希子|まるも あきこ

カーライフ・ジャーナリスト

映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリー(通称:ガゼルラリー)に参戦し、完走。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。
女性パワーでクルマ社会を元気にする「ピンク・ホイール・プロジェクト」、ジャーナリストによるレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表。近年はYouTubeチャンネル等で、ゆるく楽しいカーライフ情報を発信中。

まるも 亜希子

三好 秀昌|みよし ひであき

自動車評論家/ラリードライバー。

日本大学芸術学部写真学科卒業後、某出版社の契約カメラマンとして活躍するかたわら、試乗記事を国内ラリーに参戦。同時に某出版社で試乗記事も執筆するようになる。
国内でラリーの魅力に目覚め、1989年から渡英。同年よりイギリス国内選手権に三菱 ギャラン VR-4を駆って参戦。1991年には、イギリス国内選手権で年間2位の成績を収め、翌年からヨーロッパラリー選手権にステップアップ。当時のライバルには、故コリン・マクレーやトミ・マキネンなどがいた。また、この時期は自身のラリー活動と並行して、WRCに参戦する三菱ラリーアート・ジャパンのチームマネージャーも務めていた。
1995年からは、スバル インプレッサにマシンをスイッチしてWRCに参戦。1995-1996年サファリラリーグループNクラス優勝(※1995年はケニア国内選手権)を遂げ、スバルのサファリラリークラス7連覇に貢献した。
1999年のWRCサファリ参戦後、しばらく活動を休止していたが、2003年に全日本ラリー選手権2輪駆動部門に前年にデビューしたフェアレディZ(Z33)でエントリー。ターマックステージ中心の活動だったが、S30時代を彷彿とさせるカラーリングでも注目を集めた。
2007年になるとアフリカ大陸で開催されるFIAアフリカ選手権に、三菱 ランサーエボリューションで参戦。。翌2008年には、年間チャンピオンを獲得している。
などなど、華々しい経歴を持つ自動車評論家。豊富な経験による的確なドライビングと分析で、数々の自動車媒体に寄稿するかたわら、雪上ドライビングのインストラクターなども務めている。

三好 秀昌

小鮒 康一|こぶな こういち

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。
国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とするが、実は現行車へのチェックも欠かさない。また、中古車販売店に勤務していた経験も活かし、中古車系の媒体でも活動中。現行車を所持しながらも、NAロードスターも手放さないオールマイティな車愛が持ち味。

小鮒 康一

斎藤 聡|さいとう さとし

モータージャーナリスト。車両のインプレッションはもちろん、タイヤやサスペンションについて造詣が深く、業界内でも頼りにされている存在。多数の自動車雑誌やWEBマガジンで活躍中。某メーカーのドライビングインストラクターを務めるなど、わかりやすい解説も人気のヒミツ。日本自動車ジャーナリスト協会会員、日本カーオブザイヤー選考委員。

斎藤 聡

小野 泰治|おの たいじ

長野県(の中ほど)在住の自動車ライター。自動車専門誌の編集者を経て、2010年よりフリーランスに転身。多くの自動車媒体で執筆中。クルマと二次元ワールドをこよなく愛する社会的分類上の“キモオタ”ながら、本人にその自覚はない模様。現在の愛車はポンコツドイツ車だが、基本的には雑食性のクルマ好き。

小野 泰治

山田 弘樹|やまだ こうき

自動車雑誌ティーポの編集部員を経て、2007年にフリーランスへと転身。編集部員時代からアマチュアレースに参戦し、VW GTIカップを皮切りに、さまざまなカテゴリーへ出場。スーパー耐久にも参戦し、2018年にはNOPROアクセラでST2 クラス2位を獲得。2021年はスタディBMW M2CS RacingでST3 クラス3位に入賞した。
モットーはクルマの楽しさを伝えることであり、「プロのクルマ好き」として執筆活動中。
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員

山田 弘樹
Chapter
【目利き人】まるも 亜希子さんが選ぶ!国産コンパクトカーのおすすめトップ3
5つのキャラクターを持つコンパクトカー「ホンダ フィット」
伝統の名前に最新のパッケージ「トヨタ カローラスポーツ」
ドライブが楽しいコンパクトカー「マツダ MAZDA 2」
【目利き人】三好 秀昌氏が選ぶ!国産コンパクトカーのおすすめトップ3
多くのドライバーが腕を磨いたFRコンパクトハッチ「トヨタ スターレット(KP61) 」
手軽にクルマを楽しみたい人におすすめ「スズキ スイフトスポーツ(ZC33S型)」
コンパクトの概念を超えた圧倒的なパワーと高い操縦安定性「ホンダ シビック TYPE R(FK8型)」
【目利き人】斎藤 聡氏が選ぶ!国産コンパクトカーのおすすめトップ3
WRXの影に隠れた実力派コンパクト「スバル インプレッサ スポーツ(GT/GK系)」
スポーツ志向のエントリーモデルとしてもおすすめ「スズキ スイフトスポーツ(ZC31S型)」
歴史に残るホットハッチ「ホンダ シビック タイプR(EK9)」
【目利き人】小鮒 康一氏が選ぶ!国産コンパクトカーのおすすめトップ3
モーター駆動を気軽に体感「日産 ノート e-POWER(E12型)」
欧州風味の走りを「スズキ スイフトRS」
ロードスターの解放感をコンパクトカーで「マツダ デミオ キャンバストップ」
【目利き人】小野 泰治氏が選ぶ!国産コンパクトカーのおすすめトップ3
コスパ最強!孤軍奮闘の和製ホットハッチ「スズキ スイフトスポーツ(ZC33S型)」
日本のコンパクトハッチではオンリーワンな選択肢も「マツダ MAZDA2(2019〜)」
名前通りに欧州車的仕立てに変貌を遂げたヴィッツの後継「トヨタ ヤリス」
【目利き人】山田 弘樹氏が選ぶ!国産コンパクトカーのおすすめトップ3
目ヂカラのある美しいデザイン「マツダ MAZDA2/デミオ」
気持ちよいハンドリングとエンジン「トヨタ ヤリス1.5 6MT」
ニッポンの宝「スズキ スイフトスポーツ」

【目利き人】まるも 亜希子さんが選ぶ!国産コンパクトカーのおすすめトップ3

5つのキャラクターを持つコンパクトカー「ホンダ フィット」

人それぞれ好きなファッションのテイストが違うように、クルマも同じ1台からいろんなテイストが選べたら、もっと深く結びつき、通じ合えるような気がしています。それが叶うクルマとして、まず“自分らしさ”を大切にしたい人におすすめしたいのが、フィットです。

シンプルでフレンドリーなBASIC(ベーシック)、くつろげる豊かな時間を感じるHOME(ホーム)、アクティブな気分を後押ししてくれるNESS(ネス)、アウトドアレジャーにも似合うCROSSTAR(クロスター)、洗練された大人の上質さをまとうLUXE(リュクス)。外観だけでなくインテリアのカラーや素材など細部まで、テイストの異なる5つのキャラクターが揃っています

そして新たに搭載された2モーターハイブリッドのe:HEVは、電気で走るモーター走行をメインに、電気とガソリンのいいとこ取りをして走れるハイブリッドモード、ガソリンの魅力を最大限に味わえるエンジンドライブモードがシームレスに切り替わり、その場所・その時にいちばんいい状態で走れるのが素敵なところ。

また、先代までのRSグレードが廃止されたことで、スポーティな走りは苦手なイメージを持つ人もいるかもしれませんが、昨年11月にツインリンクもてぎで開催された耐久レースで上位に食い込み、そんなことはない、走って楽しいフィットは健在だと証明してくれました。

世界に類を見ない広さのフロントガラスがもたらす、開放感いっぱいのパノラマビューといい、足を組んでも余裕でくつろげる後席といい、フィットは1人でもファミリーでも納得できるコンパクトカーなのです。

伝統の名前に最新のパッケージ「トヨタ カローラスポーツ」

カローラという歴史ある名前から、ちょっと古臭いイメージを持ってしまいがちですが、デザインはスポーティ路線でイケイケだし、1.2Lターボには6MT車だってあるしの、なかなか攻めてる1台が、トヨタのカローラスポーツです。

しかも、ベーシックグレードのG“X”は210万円台という良心的なお値段ながら、全車にDCMという専用通信機が装備されていて、いま話題の「コネクテッドサービス」が受けられるのもオススメポイント

トヨタスマートセンターと24時間356日つながっていて、ステアリングにある音声認識スイッチを押して『オペレーター』と呼びかければ、ナビの目的地を設定してくれたり、近くのレストランを探してくれたり、知りたい場所の電話番号を案内してくれたりと、まるで秘書がいろんな世話を焼いてくれるみたいな気分に。

また、LINEを使って自分のクルマと会話ができる、なんてことも可能で、これはもう近未来のカーライフ。自宅でアレクサなどAIアシスタントを使いこなしているような人にとっては、すごく自然に馴染むのではないでしょうか。

そして、1.8L+モーターのハイブリッド車の走りは驚くほどなめらかでパワフル。高速道路ではしっとり上質に、ワインディングでは機敏なコーナリングがスカッと爽快です。

スポーティな走りと賢い近未来サービス。そのどちらも手に入れたい人にオススメなのがカローラスポーツです。

ドライブが楽しいコンパクトカー「マツダ MAZDA 2」

ホワイトやネイビーのスムースレザーを贅沢に使った、コンパクトカーにはなかなかない、うっとりするようなインテリアで一目置いていた、デミオ改めMAZDA2。

人間が本来持っているバランス保持能力を最大限に発揮させるという、新しい車両構造技術スカイアクティブ-ビークル アーキテクチャ(SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE)を取り入れ、人の足の代わりになるようなクルマを目指したのだといいます。

その意気込みは、”脊柱がS字カーブを描くように、骨盤がしっかりと立った状態を維持できる”というシートに座った瞬間から感じられます。

気持ちよく背筋が伸び、足を自然に下ろした位置にペダルがある。これだけでもう、運転が何倍もラクに気持ちよくなることをMAZDA2に教えられました。

そして1.5Lのガソリンとディーゼル、6速ATと6速MT、2WDと4WDを設定するという豊富なバリエーションで、好みやライフスタイルに合ったチョイスが可能。

走り出せば、発進から素早くなめらかな加速フィールと、適度な手ごたえのあるステアリングフィールで、クルマ全体がひとつの塊となって走れる楽しさ・安心感・上質感。カーブでの安定感や、高速道路の継ぎ目でもコツンくらいのショックしかない、秀逸な足さばきにも感心。

もっと乗りたい、もっと遠くまで走りたいと思わせるコンパクトカーです。

【目利き人】三好 秀昌氏が選ぶ!国産コンパクトカーのおすすめトップ3

多くのドライバーが腕を磨いたFRコンパクトハッチ「トヨタ スターレット(KP61) 」

かつて「ボーイズレーサー」とも呼ばれたコンパクトハッチですが、ジェンダー論争が激しくなったこれからは、ちょっとばかり使いづらい通称になるのでしょうか。とはいえ、このカテゴリーのクルマが操縦性と軽快感でドライバーに楽しみを与えてくれることは、この先もきっと変わらないでしょう。

そんな国産コンパクトハッチから、まずは古いクルマですが強いインパクトを持って1978年に登場した、トヨタ スターレットをピックアップしました。

KP61の型式番号でも呼ばれることが多い2代目スターレットは、FRを採用した最後のモデルです。コマーシャルも印象的で、ヨーロッパの峠道やラリーコースを激走するいっぽう、エコランで高燃費をアピールするというものでした。

でも乗ってみると…。

決して速くないのです。ところが山道で、よーいドン!でタイムを計ると、とてつもなくいいタイムが出るのです。とくに下りでは、まるで転がり落ちるかのようなタイムを叩きだしました。

クルマはパワーじゃなくて、軽さとハンドリングなのだと、当時の若者に気づかせた功績はとても大きかったと思います。このクルマで育ち大成したレーサーやラリーストが数多くいることがそれを証明しています。

パワーが無いわりにちゃんとアクセルでテールの動きをコントロール出来て、クルマが軽いために異次元のブレーキングポイント、コーナリングスピードを誇りました。このKP61を扱えるドライバーは、下りでAE86(初代ハチロク)を抜き去ることさえ可能だったのです。

このスターレット以降、ホットハッチはFF化していったので、なおさら懐かしく感じる人も多いようです。

手軽にクルマを楽しみたい人におすすめ「スズキ スイフトスポーツ(ZC33S型)」

2台目は、スズキ スイフトスポーツです。

2004年に世界戦略車として生まれた2代目スイフトは、スズキのクルマ作りのレベルの高さを世界に示した1台でした。

それまで軽自動車の延長線のようなクルマが中心で、やや低く見られていたスズキでしたが、完成度の高い新プラットフォームによって、世界レベルにジャンプアップする起爆剤の役割りをはたしたモデルでした。

これが、現在のスイフトスポーツのDNAなのだと思います。

現行型となる4代目スイフトスポーツ(ZC33S型)は、ダウンサイジングした1.4L直列4気筒ターボエンジンと6速MT/ATと見るからに楽しそうなパワートレインです。車両重量は970kg(MT車)、1トンを切るクルマを103kW(140ps)のエンジンと6MTで操れば、心躍らないわけがありません。

クルマを楽しむ心があれば、だれでもティーンネィジャーに戻れます

また最近は少なくなりましたが、クルマをモディファイしたり、チューンナップを楽しむ人にとっても、ターボエンジンはローコストで簡単にパワーを上げることが出来るので歓迎されるはず。

新車価格が200万円を切るので、若い人でも頑張れば買えそうな感じも、ボーイズレーサーとしての価値がとても高いスイフトスポーツなのです。

コンパクトの概念を超えた圧倒的なパワーと高い操縦安定性「ホンダ シビック TYPE R(FK8型)」

最後は、ちょっと高価ながら、それを超える爆発的なパワーのFF車、現行ホンダ シビックTYPE R (FK8)を選びました。

2016年まで販売されていた先代とは、まったくと言っていいほどトラクションとハンドリングが進化しています。ベース車両のシビックがフルモデルチェンジして、シャーシー性能が飛躍的に向上したことがすべての要因なのでしょう。

最高出力134kW(182ps)の1.5Lターボエンジンを積んだ、ベースモデルも素晴らしいクルマに仕上がっています。これでワインディングを疾走しても、十分に気持ちよく走れます。

そこに最高出力235kW(320ps)/6,500rpm、最大トルク400Nm/2,500-4,500rpmの2.0L 直列4気筒ターボエンジンが搭載されているのですから、TYPE Rがいかに過激なクルマなのかわかると思います。

前でも少し触れた先代シビック TYPE R(FK2)は、同じエンジンから228kW(310ps)を絞り出してはいたものの、雨や滑りやすい路面では、まともに走れる感じではなかったのです。

フルパワーを掛けると簡単にタイヤは空回りし、TRC(トラクションコントロール)制御が入り、パワーを最大限に活かせず、かといってTRCを切ると小さなギャップでさえタイヤが空転してしまうというシャシーが付いていかない、少々過激なものだったのです。

しかし現行型は、素晴らしい仕上がりです。トラクション不足というネガティブな部分は、すべて消えています。安心して235kW(320ps)をアクセルで路面に叩きつけられます。

ハードに走っても操安性は高く、街中では硬い突き上げもなく乗り心地がいいという、モードを選べる素晴らしいサスペンションなのです。

フロントマスクなどの造詣が派手目で、好き嫌いが分かれるところではありますが、雰囲気のあるコックピットと走りの完成度の高さは、最高のFFスポーティカーと言って間違いないでしょう。

もう一度、あの日に帰ってボーイズレーサー気分に浸りたい人におススメです。

【目利き人】斎藤 聡氏が選ぶ!国産コンパクトカーのおすすめトップ3

WRXの影に隠れた実力派コンパクト「スバル インプレッサ スポーツ(GT/GK系)」

乗るといいのが、スバルのインプレッサです。なかでもおすすめグレードは、インプレッサ スポーツのホットバージョンであるSTI sportです。

現行インプレッサは、SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)というクルマの骨格が出色の出来で、ふつうに走り出しただけでも4つのタイヤがビタッ!と路面に接地している感覚や、安心感があります。

エンジンは、2.0L水平対向4気筒で113kW(154ps)/196Nmのパワーとトルクを発揮。ノンターボですからびっくりするほど速いクルマではありませんが、十分に気持ちいい加速をしてくれるし、なによりワインディングロードを走っているとき、クルマが自分の手足になったかのような一体感が得られます

ハンドル操作とクルマの動きがぴたりと一致してクルマが思いどおりに動いてくれるんです。

そのうえでSTI sportには、STIチューンによるSHOWA製のSFRDフロントダンパーがついています。それほどスパルタンではなく、キュッと引き締まった程度の乗り心地ですが、これがインプレッサの素性の良さをさらに引き出しています。

FFでも運転する楽しさは十分に味わえますが、AWD(4WD)ならさらに楽しさが広がります

スポーツ志向のエントリーモデルとしてもおすすめ「スズキ スイフトスポーツ(ZC31S型)」

国産コンパクトカーがコストダウンで面白味がなくなっていくなか、世界戦略車として登場し衝撃を与えたのが、スズキの2代目スイフトです

スイフト自体ボディ剛性の高さからくる走りの良さは世界のコンパクトカーのレベルにあって、スズキ渾身の作品といったといった出来でしたが、スイフトスポーツはさらにその上を行っていました。

スイフトスポーツデビュー当時はジュニア世界ラリー選手権という1.6Lエンジンを搭載したクラスがあって、そのベース車となることを意識して作られていたため、エンジンまわりでは、その後のチューニングを想定して鍛造ピストンや強化ランクシャフトを採用したり、電子制御スロットルを用いたドライブバイワイヤーを採用していました。

またボディもリヤセクションを専用設計し直し、トーションビームの形状変更(高剛性化)を行い、ダンパーにモンロー社製を採用するなど、びっくりするくらいお金のかかったクルマでした。

こんなふうに書くとどれだけのモンスターなの?と思われるかもしれませんが、シャシーの出来が勝っており、1.6L DOHC=92kW(125ps)では物足りなく感じるほどでした。そうはいっても十分に速く楽しく走れたので、スポーツドライビング志向のエントリードライバーにぴったりのクルマなのです。

生産が終了してすでに10年以上経っているので、現実的に購入を検討するなら3代目スイフトスポーツがおすすめです。

歴史に残るホットハッチ「ホンダ シビック タイプR(EK9)」

北海道にあるホンダの鷹栖プルービンググラウンド完成後初の市販モデルとなったのが初代となるEK9シビック タイプRでした。

フラットな超高速コーナーの高速周回路を持っていることでも話題になりましたが、目玉はニュルブルクリンクを模して作られたタフなハンドリングテストコース。ダイナミックでありながら精度の高い操縦性が求められるニュルブルクリンク(北コース)の要素を散りばめ、徹底的にクルマのボディやサスペンションを苛め抜くコースです。

そこで鍛えられたEK9シビックは、それまで前輪主体と考えられていたFFのサスペンションセッティングを、後輪を積極的に使うことでさらにレベルアップさせたのです。この足まわりの考え方は、当時ほかにはないもので現行シビック タイプRにも活かされています。

エンジンはB16B型と呼ばれる1.6L直4DOHC VTEC。136kW(185ps)/16.3kgmのパワー&トルクは、ひと足早く登場したインテグラタイプRのパフォーマンスの陰に隠れて強烈なインパクトはありませんでした(当時)が、吹きあがりのシャープさ、高回転でのしびれるようなパワー感は魅力的だったし、1.6Lとしてはぶっちぎりの速さを持っていました

【目利き人】小鮒 康一氏が選ぶ!国産コンパクトカーのおすすめトップ3

モーター駆動を気軽に体感「日産 ノート e-POWER(E12型)」

カーボンニュートラル時代に向けて、各メーカーが電動化へ舵を切りつつある現在ではありますが、現実問題として純然たるEVはまだまだ課題が多いというのも事実でしょう。

しかし、モーター駆動の俊敏さや加速感は内燃機関とは違った魅力があり、一度モーター駆動にハマると内燃機関には戻れないといった声も聞かれます。そんなモーター駆動を手軽に楽しむことができるのが日産のe-POWERというワケです。

これは、走行はすべてモーターがまかなう電動車でありながら外部充電ではなく、フロントに搭載した1.2リッターのガソリンエンジンを作動させることで、発電をしながら走行するというシリーズ方式のハイブリッドを搭載したモデルで、充電の手間を感じることなくモーター駆動を楽しむことができるというもの。

アクセルオフで回生ブレーキがかかるワンペダルドライブも、MT車で微妙なアクセルコントロールを身に着けている人であれば、リズミカルに運転することができるため、ハイブリッド車は退屈と思っている人にもぜひ乗ってもらいたいところです。

走りに拘りがある人であれば、専用サスペンションやボディ補強がなされているNISMO系やAUTECHが手掛けたSPORTS SPEC、もしくはツーリングパッケージ装着車を選ぶとより楽しい走りを満喫できることでしょう。

欧州風味の走りを「スズキ スイフトRS」

ひと昔前のスズキの普通車というと、軽自動車をベースにボディをワイド化して排気量の大きなエンジンを搭載したモデルが中心で、その乗り味、走り味も軽自動車に毛が生えた程度という評価でありました。

しかし、2004年にデビューした2代目スイフトからは、本格的なスズキの世界戦略車として基本性能が格段に向上し、内外装の質感も他メーカーのコンパクトカーに匹敵するどころか場合によっては上回るほどの進化を見せてくれたのです。

そんなスイフトのホットモデルと言えば、初代モデルから設定されている“スポーツ“が知られるところですが、あそこまでやる気マンマンなルックスは好みじゃないし本格的なスポーツ走行も考えていないけれど、日常使いで軽快に走りたいという人にオススメしたいのが「RS」というグレードです。 

これは3代目、4代目モデルに設定されているグレードで、見た目はベース車に小ぶりなエアロパーツがプラスされた程度のやりすぎないルックスに、欧州仕様のショックアブソーバーやタイヤ、電動パワーステアリングコントローラーを採用したモデルで、欧州車テイストな乗り味を実現したもの。

そのため、短距離移動の街乗りではやや硬さやステアリングの重さを感じるものの、長距離移動や高速移動、ワインディングではフラットかつ安定した走りを楽しむことができるというツウ好みのグレードに仕上がっているのです。

ロードスターの解放感をコンパクトカーで「マツダ デミオ キャンバストップ」

マツダを代表する車種のひとつとして挙げられるのが、オープン2シーターライトウェイトスポーツのロードスターです。1989年の登場以来、一貫して人馬一体をコンセプトに作られた同車は老若男女を問わず多くのファンを獲得しているのはご存知の通りですね。

しかし、現実問題としてオープン2シーターを普段使いするというのはなかなかハードルが高いもの。特にファミリーユースを考えている人では、2人乗りという時点で候補から外れてしまうのも当然です。

とはいえオープンエアモータリングの楽しさは捨てがたいとお悩みの方にオススメしたいのが、2代目デミオに設定されていたキャンバストップです。

2代目デミオは2002年から2007年まで生産されていたモデルということで、そこまで高年式というわけではありませんが、前から後ろまで大きく屋根を開けることができるキャンバストップは、一般的なサンルーフに比べても解放感は桁違いで、オープンカーに匹敵するものなのです。

またこの代のデミオのプラットフォームはフォードと共有しており、当時のフォード フィエスタと兄弟関係ということもあって、走りのフィーリングも欧州車的なドッシリとした安定感のあるものとなっている点もプラスポイントと言えるでしょう。

唯一難点があるとすれば、中古車市場ではキャンバストップ仕様がほとんど見当たらないということ。ただ、見つかりさえすれば、そのお店はその価値が分かっているお店とも言えるので、状態が良い率が高いかもしれません。

【目利き人】小野 泰治氏が選ぶ!国産コンパクトカーのおすすめトップ3

コスパ最強!孤軍奮闘の和製ホットハッチ「スズキ スイフトスポーツ(ZC33S型)」

ひと昔前を思えば、いわゆる“ホットハッチ”と呼べる和製銘柄は激減してしまいましたが、スイフトスポーツはそれらの系譜を受け継ぐ正統派というべきモデルです。

現行型(ZC33S型)は2017年に登場した4代目ですが、最初に特筆するべきは掛け値なしの速さ。日本では200万円を切る価格から選択肢が用意されており、この価格帯で同等の速さを実現しているモデルは、ホットハッチカテゴリーの開祖であるヨーロッパ勢まで見回しても存在しないというのが実際のところです。

搭載するパワーユニットは、1.4Lのガソリン直噴ターボ。トランスミッションは、これも日本では選択肢が少なくなった6速MTと、トルクコンバーター式6速ATを用意。ベースとなるスイフトの2ペダル仕様はCVTがメインですが、現行スイフトスポーツでは2ペダルでも走りの愉しさが実感しやすい仕立てとなります(先代の2ペダルはCVT)。

そのパワー&トルクは、トランスミッションの仕様を問わず103kW(140ps)と230Nm。それが自重1トンを切る全長4m以下のボディに載っているわけですから速くて当然とも言えますが、いまどきの過給機エンジンらしく扱いやすさも十二分。

いっぽうで、先代に採用されていた自然吸気の1.6Lと比較すると、積極的に回す歓びはソコソコ。自然吸気時代を知っていると、5,000rpm近辺から吹け上がりの雑味が目立つ点も多少残念ではあったりします。とはいえ、絶対的な速さは確実に現行型が一枚上手ですから、ターボ化のメリットは大きいと言えそうです。

また、単に速いだけではなくシャシーの完成度もハイレベル。スポーツモデル、ということで足回りはスポーティな味付けですが乗り心地はコンパクトなロードカーとして納得の出来映え。日常のアシとして使っても、まったく問題はありません。その意味で、現行スイフトスポーツの“コスパ”は世界でも最強のレベルと言えるかもしれません。

日本のコンパクトハッチではオンリーワンな選択肢も「マツダ MAZDA2(2019〜)」

近年のマツダ車はドライバーズカー、あるいは趣味性の高さを感じさせるモデルが主力となっていますが、4代目デミオとそのマイナーチェンジ版であるマツダ2もその例に漏れません。

2代目まではスペース効率に代表される実用性を重視したワゴン形態でしたが、3代目以降はコンパクトハッチ本来の仕立てに回帰。4代目(以下マツダ2に統一します)では、そこに情緒的なデザイン要素が多数採り入れられています。

SUVの先代CX-5以降、マツダはマニア好みともいえる凝ったデザインを積極的に採用していますが、MAZDA2のエクステリアも本来が実用車であるべきコンパクトハッチらしからぬ艶めいた仕立てが特徴的。スポーティであることはもちろん、長めのボンネットとコンパクトにまとめられたグラスエリアの組み合わせはクーペ的でもあり、気の利いた日常の相棒という風情も愉しめます。

また、室内もドライバーオリエンテッドな作り。積極的にクルマ操りたい人には嬉しいドライビングポジションに加え、上級グレードであれば外観と同じく”見て愉しむ要素”にも事欠きません。そのぶん、絶対的な室内空間の広さなどには相応のしわ寄せが及んでいますが、もちろん必要とされる水準は確保されています。

パワーユニットは、1.5Lのガソリン(デミオ時代は1.3Lもあり)とディーゼルターボの2種。トランスミッションは、このクラスの日本車では少数派の6速ATが主力で、一部グレードでは6速MTが設定されていることも通好みです。

デビュー当初はクラス唯一のディーゼルが注目を集めましたが、走りはガソリン仕様も十分に満足できる水準にあります。長距離を走る機会が多いユーザーにはディーゼルがオススメですが、使用環境が街中主体、あるいはMTでドライビングを愉しみたいという向きには、むしろ自然吸気となるガソリン仕様の方が快適にして面白い選択と感じるかもしれません。

クルマに実用性だけではない「何か」を求めたい人には、ディーゼルとガソリンいずれの仕様も積極的にオススメできます。

名前通りに欧州車的仕立てに変貌を遂げたヴィッツの後継「トヨタ ヤリス」

日本では先代にあたる3代目まで「ヴィッツ」と名乗っていたコンパクトハッチで、2020年に登場した現行型の4代目は欧州向けなどと同じ「ヤリス」に車名が改められました。

最近ではそのSUV版であるヤリスクロス(ボディなどは別モノですが)、あるいはモータースポーツ由来をアピールするスポーツ仕様のGRヤリスが注目を集めていますが、ベーシックなヤリスもトヨタの力作コンパクトハッチといえる出来映えが魅力です。

実際、走らせてみればトヨタが日本で3代続いた車名を廃した理由は誰にでも理解できるでしょう。そのドライブフィールは、掛け値なしに先代とは完全な別モノに進化しています。

従来型、たとえば3代目ヴィッツは良くも悪くも道具然としたクルマでした。そのモデルライフ中にはマイナーチェンジを機に数々の“彩り”もプラスされましたが、クルマ好きの視点からすると特筆するべき個性に乏しかったのは否めないところです。

いっぽう、この4代目はコンパクトハッチ作りに長けた欧州メーカーの作と比較しても遜色のないドライブフィールで乗り手を愉しませてくれます。トヨタの新世代骨格をベースとするボディは、先代より格段に頼もしい感触を披露。それを支える足まわりも、取り立てて刺激的な味付けではないものの素直な挙動を実現。積極的な走りにも応えてくれます

パワーユニットは、1.0Lと1.5Lのガソリン3気筒に1.5Lガソリン+電気モーターのハイブリッドを加えた計3種。1.0L以外では、駆動に4WD(ハイブリッドは電動4WDです)が用意されるほか、1.5LガソリンのFF版では6速MTが選べることも魅力のひとつでしょう。

その動力性能は1.0Lでも過不足ない水準ですが、完成度の高さが印象的なのはハイブリッド版。いわゆる刺激の類とは無縁ですが、もはや手慣れた感もあるハイブリッド制御は燃費だけではない魅力も見出せます。

トヨタの作らしく、運転支援装備を筆頭とした実用回りの配慮も行き届いていますから、良質なコンパクトカーとしては一番手堅い選択肢ということもできるでしょう。

【目利き人】山田 弘樹氏が選ぶ!国産コンパクトカーのおすすめトップ3

目ヂカラのある美しいデザイン「マツダ MAZDA2/デミオ」

現行モデルでさえその登場は2014年と、すでに8年が経過したマツダ2(旧デミオ:DJ系)。しかしコンパクトカーとしての魅力は、未だ衰えていないと筆者は感じます。

その理由はまず、ヨーロッパ車にも負けない、目ヂカラのある美しいデザイン。外観だけでなくインテリアにも、国産車としては珍しくレザーシートが似合う高級感がある。このセグメントはコストが大切なので、まだまだ一部の高級輸入しかフルスケールの液晶メーターを採用していませんし、いま手に入れても古さを感じなくて済むと思います。

そして小型車ながらも、どっしりと落ち着いたその乗り味は魅力的。

となるとおすすめは、やはりこのクラスでは国内唯一となる1.5L直噴ディーゼルターボ〈最高出力77kW(105ps)/最大トルク250Nm〉でしょう。このエンジンはアイドリング+αの領域でややトルクの細さを感じますが、常用域(2,000rpm前後でしょうか)に入れば、過給圧も高まってトルキーに走ります。ちょっとマニアックですが2WDモデルには6MTも用意されるので、これを選べばATよりもさらに快適に走ることができるでしょう。

ディーゼルエンジンは重量が重めなため、それを支える足まわりは少し固め。ハンドリングの軽快さやしなやかさにおいてはガソリンエンジン車に一歩譲りますが、代わりに高い直進安定性が得られています。だからディーゼルエンジンの燃費を活かして、ロングドライブも得意。コンパクトカーながら、パーソナルユースならファーストカーとしても使えるクオリティに仕上がっています。

気持ちよいハンドリングとエンジン「トヨタ ヤリス1.5 6MT」

スイスポほど速くなくていい。気持ちよいハンドリングとエンジンを持っているコンパクトハッチに乗りたい!というドライバーにおすすめなのが、1.5L直列3気筒のガソリンエンジン〈88kW(120ps)/145Nm〉に6MTを組み合わせたトヨタ ヤリス(5BA-MXPA10型)。このカップリング、じつは隠れた名車です!

スポーティな走りといえばGRヤリスばかりが注目されますが“普通のヤリス”も走りは相当に素晴らしい。それは新しいプラットフォームが、設計段階から運動性能の向上を第一に考えられて作られているから。エンジンの搭載位置やシート位置が低重心になるように配置され、そのボディがコンパクトに仕上げられているからです。

よってその居住性は、ライバルであるホンダ フィットのほうが広々としています。しかし高いアイポイントやリアの居住性、ラゲッジ容量が欲しいのであれば、ヤリスには『クロス』がある。その割り切りをもって普通のヤリスは、走りの良さを追い求めているのです。

さらにこの1.5L直列3気筒ガソリンモデル(2WD/MT)は、ハイブリッドモデル(2WD/電気式無段変速機:1,050~1,090kg)に比べて車重が980~1,000kgと軽く、そのハンドリングが素直で軽快。4気筒エンジンよりは荒々しいけれど、元気な回転フィールとともに吹け上がる3気筒エンジンを6速MTで引っ張って、しなやかに路面を捉えるサスペンションでロールを制御しながら走らせると、FF版ロードスターのような楽しさが味わえます。

とてもニッチな選択なので、まだまだ中古車市場にはタマ数も少ないし価格もこなれていませんが、スポーツカーではないため走行距離が少なく、新車購入するよりはお買い得感のある個体もまれに見ます。トヨタクオリティだけに長く乗れることも必至。じつは最高に楽しいお買い物グルマであり、良き相棒になってくれると筆者は思うのです。

ニッポンの宝「スズキ スイフトスポーツ」

国産コンパクトカーというよりも、1台のスポーツカーとしておすすめしたいのがスズキ スイフトスポーツ(ZC33S型)。通称スイスポは、大げさに聞こえるかもしれないけれど“ニッポンの宝”です。

その最大の理由は、ぶっちぎりのコストパフォーマンス。Bセグメントのハッチバックとしては抜群の速さと運動性能を、安全装備を充実させたグレードでも200万円を切る価格設定(消費税抜き)で実現しているからです。

スズキのクルマ造りは現在「軽さ」をなによりのプライオリティとしており、スイスポの車重は6ATでも990kg、6MTでは970kgと、1tを切っています。この軽量なボディに搭載される1.4L直列4気筒ターボは最高出力103kW(140ps)/最大トルク230Nmの高出力だから、その速さは推して知るべし。6MTを駆使すれば、スポーツカー顔負けの走りが楽しめます。

なおかつ現行モデルはターボエンジンになったから、もちろんノウハウは必用ですがブーストアップ等のチューニングでパワーも上げやすい。趣味のスポーツカーとしても、高い拡張性を持っているんです。

こうした理由からスイスポはさまざまなチューナーたちに愛されており、筑波サーキットでホンダ シビック タイプRより速いタイムを刻むなんてマシンも、沢山存在するんですよ。

そして筆者がなにより評価したいのは、繰り返しになりますがスズキがこうした走りの楽しさを、歴代スイスポで安価に提供し続けてくれていること。自動車の電動化が進み、先進安全技術搭載の観点からもMTモデルがどんどんなくなって行くなか、スイスポはもはや貴重な存在です。一度はそのステアリングを、握っておく価値があると思います。

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