スーパースポーツ専用タイヤ クムホ ECSTA PS91。モータージャーナリスト、斎藤 聡氏の評価は?

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先日、CarMe編集部によるアイドラーズゲームの潜入取材でその実力が証明されたクムホタイヤのECSTAシリーズ。
しかしながら、まだまだブランドに対する偏見がマーケットにはあります。
そこで私たちCarMe編集部ではクムホタイヤのトップレンジに位置するECSTA(エクスタ)シリーズのPS91をポルシェボクスター981に装着し、モータージャーナリストの斎藤 聡氏に託し、その乗り味を伺ってみました。はたして、その評価は?

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高速域からワインディングまで、柔軟に対応するテクノロジー
走り出した瞬間から、神経質なところが見当たらない
尖りすぎない性能が、狭いワインディングでも気持ちいい

高速域からワインディングまで、柔軟に対応するテクノロジー

クムホのスーパーカー向けのプレミアムスポーツタイヤが『ECSTA PS91』です。

「高速域での余裕」をキャッチフレーズに掲げ、“高速域でも卓越した操作性と俊敏性を実現するクムホの最高傑作”と謳ったモデルで、カテゴリーに分けるならウルドラ・ハイパフォーマンスタイヤ(UHP)に分類されます。

トレッドデザインは、いわゆる最近のUHPフェースで、3+1の計4本のストレートグルーブを基調にしたリブデザイン。その注目ポイントは、2つです。

ひとつはC-Cut3Dと名付けられた3Dブロックと、専用高剛性ベルトパッケージを採用して高速安定性を高めているところ。

タイヤケース(骨格)は、リヨセル(LYOCELL)2プライ+スチールベルト2プライ+ナイロン2プライという構造。聞き慣れないリヨセルを、タイヤケースに採用しているのが特徴です。リヨセルは、ナイロンやポリエステルのような石油系材料ではなく、樹木(ユーカリ)を加工して作られる繊維。断面が円形であることから強度が高く、吸湿性にも富んだ材料です。

もうひとつは、ビード部の応力を最適化させ横剛性の向上を図っているところ。興味深いのは、ビードフィラーを低くしている点です。ビードとリムの嵌合(噛み合わせ)部の応力を分散させすべてでリムとビードの密着性を高めた設計になっています。

今回用意した試乗車は、ポルシェボクスター(2.7Ⅼ)。フロントに235/35R19、リアに265/35R19という組み合わせです

斎藤 聡さん

モータージャーナリスト。車両のインプレッションはもちろん、タイヤやサスペンションについて造詣が深く、業界内でも頼りにされている存在。多数の自動車雑誌やWEBマガジンで活躍中。某メーカーのドライビングインストラクターを務めるなど、わかりやすい解説も人気のヒミツ。

走り出した瞬間から、神経質なところが見当たらない

試乗してまず感じたのは、思いのほか乗り心地が良いことです。スーパーカー用の超高性能タイヤだと聞いていたので、グリップ性能を高める代わりに適正タイヤの温度レンジが狭いとか、限界領域の操縦性がシビアだといった、そんなイメージを抱いて身構えてたのですが、いざ走り出してみるとじつにマイルド。

シャキッとした鋭さは控えめ。路面にまだ雨が残っている状況でも、走り出した瞬間からヒタッとタイヤが路面をとらえるグリップ感があります。

雨の高速道路でも素直でマイルド。レーンチェンジのような微小舵角で滑らかに応答してくれるし、直進性も良好。ミッドシップ+雨といった条件でもまったく不安なく走ることができます。

雨が上がり路面が乾いてきても印象は変わらず、タイヤが路面をしっかりとらえている感触があり、しなやかに走ってくれます。速いレーンチェンジを行っても、タイヤがヨレることもなく、スッスッとクルマが応答してくれます。

もうひとつ路面が乾いて気が付いたのは、ノイズの少なさです。耳障りな高周波系のノイズがよく抑えられているので、長く乗っていてもストレスを感じません。その点でもECSTA PS91は、快適なタイヤに仕上がっていると思います。

尖りすぎない性能が、狭いワインディングでも気持ちいい

ワインディングロードに持ち込んでみると、マイルドな乗り味とは裏腹に、腰があり剛性不足を感じることはありません。

ハンドルを切り出した時の応答は、相変わらずマイルドですが、じつはこれがちょうど心地よい具合になっています。

狭いワインディングロードだと、シャキシャキ威勢よく動くタイヤよりも、ハンドル操作に正確に反応してくれるタイヤが乗りやすく感じます。その点で、ECSTA PS91は狭いワインディングを気持ちよく走ることができました。

感心したのは、修正舵が極めて少なかったことです。ハンドルを切り出し、戻し、また切るといった無駄な操作がほとんど必要ありません。スッとハンドルを切り込んでいってコーナー立ち上がりでハンドルを戻す。そんなスムーズな走りが、ハイペースドライブでも自然と出来てしまうのです。

もちろんボクスターの出来もいいのですが、タイヤが無駄な動きをしないので、足回りの良さがちゃんと引き出せたということです。

雨の上がった一般道に降りてみると、低速域でも滑らかな乗り心地を感じることができました。

ケースの剛性感や適度なダンピングの強さはありますが、乗り味は全体的にマイルドで、路面の補修跡や突起などを踏んでも硬質なゴツゴツした突き上げがない点に好感が持てます。ふと35偏平だったことを思い出し、柔軟な乗り心地に改めて感心しました。

ECSTA PS91をひと言でいうとすれば、『走りやすいスーパースポーツカー用タイヤ』。
クルマが思い通りに動いてくれる楽しさを持ったタイヤです。