なぜ日本の車検代は高いと言われるのか?

車検 ブレーキ

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"アメリカは車検がない、対して日本は車検費用が高い"などとよく言われます。しかし、じつはアメリカにも排ガステストを中心とした車検制度がありますし、日本の車検費用も純粋な車検代(検査代)では、諸外国よりも安いのです。各国の車検と、車検に関わる費用をまとめてみました。
Chapter
国によって変わる費用と車検期間
日本の車検制度
日本の車検、なぜ高いと言われる?
古い車は車検代も高い!

国によって変わる費用と車検期間

自動車検査登録制度、いわゆる「車検」と呼ばれる制度は、日本を始め、多くの諸外国、先進国など自動車を生産している国ではとくに普及している制度です。しかし、そのルールは国ごとに違います。同じユーロ圏であっても車検の有効期限や費用はさまざまです。

検査手数料は、ドイツが83ユーロと高額で、それにイギリス(54.85ポンド)、フランス(60ユーロ)と続き、1,100〜1,800円の日本は、自国で自動車を生産する国のなかでも安くなっています。

また、国土交通省が平成15年に発表した資料によれば、年間の点検整備費用は、イタリアの約57,000円を筆頭にドイツ、イギリス、アメリカで軒並み50,000円オーバー。対する日本は37,000円。日本の車検費用は、決して高くはないのです。

日本の車検制度

日本の車検制度は、1930年にタクシーやバスの安全性確保を目的に制度化されたことから始まります。一般の車は1951年に義務化され、1973年には軽自動車にも適用されるようになりました。

車検の正式名称は「自動車検査登録制度」で、新車登録時にも行われています。これは「新規検査」といわれ、新車を買う際、通常はディーラーが代行して新規検査を受けています。

また、これまで国内で一度も登録されていない車両(正規輸入以外の方法で日本に持ってきたクルマの車検を通す場合も同様)は、新規検査となります。

新規検査の有効期間は3年で、3年目の車検(継続検査)を一般に「初回車検」といいます。日本では、初回の継続検査が新規から3年、次は2年ごとになっています。

ちなみに乗用車の場合、フランス、アメリカのカリフォルニア、イタリア、フランスでは新規検査の有効期間は4年、イギリス、ドイツ、スウェーデンなどは3年で、継続検査の期間も日本と同じなのはドイツだけです。

日本の車検、なぜ高いと言われる?

検査手数料が世界最安でありながら、日本の車検が高い!といわれる理由は、日本では車検の際に「自動車重量税」を支払い、「自賠責保険」を更新する義務があるからです。

この2つだけで、乗用車なら5~6万円、またこれ以外に自動車税納付証明書が必要で、車検の有効期限までの前1年間の自動車税を支払っていないと、車検は受けられません。

車検の検査手数料は安くても、車検に付随する税金や保険が高額になるため、車検の際に支払う費用だけで5〜6万円となるわけです。

この金額は、ディーラーや整備工場にお願いしても、ユーザー車検の場合でも同じです。また、これら以外に車検の前後に「24か月点検」を受ける費用も必要となりますが、これはユーザー自身が行っても良いとされています。

古い車は車検代も高い!

さて、車検時に収める自動車重量税ですが、古い車は負担増になっています。重量なんて新しくても古くても変わらないと思うのですが…。

例えば、重量が~1.5トンまでの乗用車の場合、2年車検で納める重量税は、「初度登録年月」から車検受検予定月までの期間が、12年10ヶ月以内の場合24,600円ですが、12年11ヶ月以上の場合は32,400円、17年11ヶ月以上の場合は37,800円と、初度登録から3~12年のクルマと、18年のクルマでは、重量税が13,000円以上差があるのです!

ここでも古い車イジメが行われているわけです。

自賠責保険は万が一の事故の際に有効に使われますので、仕方ないかなとは思いますが、税金類に関しては日本は明らかにユーザー負担が大きく、特に「自動車重量税」に関しては二重課税の可能性もあります。

こうしてトータルでみると、日本は車検を含む自動車関連費用そのものが非常に高額であるというのは事実のようです。

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