車検時に、高級車を代車で借りることができるのか？

代車は基本的にお店で用意している車種のみ貸し出しが可能です。

グループ店や提携店があれば、そのネットワークで代車を店舗間で移動することもあるかもしれません。しかし、基本的にはある物のなかから、店側が選んで貸し出しするというスタンスです。

また、複数代車を用意しているお店では、軽自動車、コンパクトカー、セダン、ミニバンなど、代車を借りる人の車のクラスに合わせて、100万円台、200万円台～と用意していることもあるようです。

全国展開している販売力の高いディーラーの場合は、同じメーカーの代車を用意しています。輸入車ディーラーによっては、同等クラス以上のグレードの代車を用意し、試乗のようにして、車を売り込むという考えもあるようですよ。

代車は店側で維持しないといけないため、当然管理も店側になります。そのため、あまり維持費のかかる車や高級車などを用意するのは、特に個人経営のお店などでは、それだけでリスクとなってしまいます。

しかし、お店によっては独自の代車を用意せず、必要なときにのみレンタカーを貸し出すという方法をとっているところもあるようです。(保険会社が絡んでくる事故修理の場合)

交通事故であれば、その車の時価や過失割合で代車にかけられる金額が変わってきます。つまり、こういった事故代車には、自分が乗っている車に近いクラスもしくはワンランクアップした代車を貸し出してもらえる場合もあるということです。

ただし、車検の場合は、ただ単に車を預けるだけなので金額の高いハイクラスの代車を店側が借りるメリットがないため、ありません。もしレンタルしたい場合は、有料でお金をかけさえすれば、マイカーよりランクアップした車、さらには高級車を代車として利用することは可能です。

車検に出したら代車が、軽自動車だった、すごく古かったという不満を持っている人もなかにはいるでしょう。代車は間に合わなければ最悪、社員の自家用車なんてこともあるようです。そのため考えようによっては、代車としてきちんと整備されているだけマシということもあるかと思います。

安く良いサービスを提供している店側としては、代車にはお金をかけられないという事情があるのかもしれません。それで不満を言われてしまったら、店側も価格や工賃を上げざるを得なくなってしまいます。

「次はどんな車が来るのだろう」と代車を楽しみにしている人もいるかもしれませんが、基本的に代車は試乗車ではありません(店によっては試乗車を代車として出す場合もあるようですが)。あくまで車検が終わるまでの代車なのです。

好もしくない車種であっても、安全運転を心掛け、大切に乗りましょう。