HONDA RA272だけじゃない!小江戸川越まちかどモーターギャラリー2026は“街全体がクルマ文化祭”だった

川越まちかどモーターギャラリー
1965年に日本車として初めてF1を制した「HONDA RA272」のデモ走行が大きな話題となった「小江戸川越まちかどモーターギャラリー2026」。前回の記事では、その歴史的マシンによる走行シーンを中心に紹介した。

だが、実際に現地を歩いてみると、このイベントの魅力はRA272だけではない。蔵造りの町並みを舞台に、AからHまで8つのエリアに分かれて多彩な車両が展示されており、“街全体で楽しむモーターイベント”として非常に完成度の高い内容となっていた。

当日は、イベント目当てのクルマファンはもちろん、川越観光の途中で立ち寄った観光客の姿も多く見られた。普段の観光地の風景の中に、自然にクラシックカーやレーシングカーが溶け込んでいる。そんな独特の空気感こそ、このイベントならではの魅力だったように思う。

CARPRIME編集部

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Chapter
エリアA〜Cは小江戸らしさとモータースポーツ文化が融合
エリアA 蓮馨寺
エリアB 大正浪漫夢通り・連雀町繁栄会
エリアC コエトコ
ホンダ車から欧州車まで、テーマ性の強い各エリア
エリアD りそなコエドテラス
エリアE 川越市役所
エリアF 川越氷川神社
エリアG 川越市立博物館
エリアH 川越城本丸御殿
“街そのもの”を使ったイベントだから面白い

エリアA〜Cは小江戸らしさとモータースポーツ文化が融合

エリアA 蓮馨寺

川越まちかどモーターギャラリー

蓮馨寺

A「蓮馨寺エリア」では、懐かしい国産車を中心に展示。
フードや物販ブースに加え、『GT roman』作者として知られる西風先生のブースも設置され、クルマ好きがゆっくり滞在できる空間になっていた。ストリートピアノ「KOEDO寺ピアノ」もあり、単なる車両展示イベントに留まらない文化的な雰囲気も感じられる。

エリアB 大正浪漫夢通り・連雀町繁栄会

川越まちかどモーターギャラリー

アルファロメオ 1300ジュニア

印象的だったのが、B「大正浪漫夢通り・連雀町繁栄会エリア」。

このエリアでは国内外のラリーカーを中心に展示。レトロな商店街の上空には鯉のぼりが泳ぎ、その下にWRCマシンのような競技車両が並ぶ光景は、他のイベントではなかなか見られない組み合わせだった。

歴史ある町並みとモータースポーツ文化が違和感なく共存している景色は実に川越らしく、思わず足を止めて写真を撮る来場者の姿も多かった。フードブースや協賛ブース周辺も終始賑わっており、イベント全体の活気を象徴するエリアだったと言える。

エリアC コエトコ

川越まちかどモーターギャラリー

スバル スバル360

C「コエトコエリア」では、国内外の小型車を中心に展示。スタンプラリー賞品交換ブースやイベントブースも設置され、家族連れや観光客が気軽に立ち寄れる雰囲気となっていた。コンパクトカー中心という展示テーマも親しみやすく、イベントの“入口”として機能していた印象だ。

ホンダ車から欧州車まで、テーマ性の強い各エリア

エリアD りそなコエドテラス

川越まちかどモーターギャラリー

りそなコエドテラス

D「りそなコエドテラスエリア」はホンダ車を中心とした展示エリア。開会セレモニーも行われ、イベントの中心的存在となっていた。

エリアE 川越市役所

川越まちかどモーターギャラリー

川越市役所

E「川越市役所エリア」では、“面白い車”をテーマに幅広いジャンルの車両を展示。来場者同士が「これは何の車?」と会話している場面も多く見られ、肩肘張らずに楽しめる空間になっていた。

エリアF 川越氷川神社

川越まちかどモーターギャラリー

川越氷川神社

F「川越氷川神社エリア」は欧州車を中心とした展示エリア。歴史ある神社周辺の落ち着いた景観の中にクラシックカーやスポーツカーが並ぶ光景は非常に絵になっていた。
その中でも、特に強烈な存在感を放っていたのが「SCHUPPAN PORSCHE 962LM」。

ル・マン参戦マシン「ポルシェ962」をモチーフに製作された公道仕様車で、低くワイドなフォルムは一般的なクラシックカーとはまったく異なる迫力を放っていた。静かな神社エリアに、まるでレーシングカーだけが異世界から現れたような感覚すらあり、多くの来場者が足を止めて見入っていたのが印象的だった。

エリアG 川越市立博物館

川越まちかどモーターギャラリー

川越市立博物館

イベント後半エリアとなるG「川越市立博物館エリア」では、欧州車・米国車を中心に展示。

その中でもひときわ注目を集めていたのが、「PONTIAC ファイアーバード トランザム」のナイトライダー仕様車だった。

ブラックボディに特徴的なフロントマスクを備えた1台は、世代を問わず人気が高く、一般来場者も次々と写真撮影。クルマ好きだけでなく、海外ドラマファンの姿も見られた。

クラシックカーやレーシングカーが並ぶ中で、こうした“ポップカルチャーの象徴”的な車両が自然に混ざっているのも、このイベントの面白さだろう。


エリアH 川越城本丸御殿

川越まちかどモーターギャラリー

川越城本丸御殿

そしてH「川越城本丸御殿エリア」には、HONDA RA272をはじめ、ブラバムBT16A、1928年ル・マン優勝車ベントレーなど、歴史的価値の高い車両が集結。

特にRA272周辺は終始多くの人で賑わっており、日本モータースポーツ史に残る名車を間近で見られる貴重な機会となっていた。

“街そのもの”を使ったイベントだから面白い

川越まちかどモーターギャラリー

川越のシンボル「時の鐘」

近年は各地でクラシックカーイベントやモーターショーが開催されているが、「小江戸川越まちかどモーターギャラリー」が特別なのは、サーキットや大型展示施設ではなく、“観光地の日常空間”そのものをイベント会場にしている点だろう。

蔵造りの町並み、神社、商店街、歴史的建造物。その風景の中にクラシックカーやレーシングカーが自然に溶け込み、街歩きそのものがギャラリー体験になる。

しかも展示内容は、往年の国産車、欧州車、ラリーカー、小型車、レーシングカー、さらにはナイトライダー仕様車のようなエンタメ系車両まで幅広い。単なるクラシックカーイベントではなく、“クルマ文化そのもの”を街ぐるみで楽しめるイベントになっていた。

HONDA RA272のデモ走行だけでも十分価値のあるイベントだったが、実際には街を歩けば歩くほど新しい発見がある。それこそが、「小江戸川越まちかどモーターギャラリー2026」の最大の魅力だった。
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