【JB64型】新型ジムニーのカスタム事情を徹底解説!~タイヤのサイズアップやリフトアップ~

ジムニーの楽しみ方のひとつに「カスタム」があります。カスタムとは、自分の好みのエクステリア・インテリアを創り上げたり、走行性能などを変えることを言います。ジムニーは旧型のJB23型でも、カスタムベースとして非常に人気のあるクルマで、ノーマルのまま乗っている人が少ないくらいなのです。

文/写真・山崎 友貴

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新型ジムニーをカスタムをすることのメリット・デメリットとは?
新型ジムニーの定番カスタムとは?

新型ジムニーをカスタムをすることのメリット・デメリットとは?

【東京オートサロン2019】ジムニー

ジムニーをカスタムすることによって、何が変わるのでしょうか。ジムニーは世界でも随一の悪路走破性を持つ、本格オフロード4WDです。オフロード走行を見たことがない人には想像がつきにくいかもしれませんが、人間でも歩くのがきついような場所を走ることができるのがジムニーです。

2019 JB64ジムニー 山崎

新型ジムニーはブレーキLSDトラクションコントロールなどの電子デバイスの採用により、ノーマルのままでも高い走破性を身に付けています。しかし、バンパーの形状や最低地上高の高さが重要なオフロード走行では、安全性や走行性能を考慮したノーマル状態では、いささか力不足と言えます。

2019 JB64ジムニー 山崎

例えばバンパー形状ですが、歩行者保護の性能を持たせてある新型ジムニーのフロントバンパーは、従来よりもかなり大型になってしまいました。登り斜面に入る時などに必要なアプローチアングルは従来よりも増えているとはいえ、地形によっては下部が引っかかってしまいます。これはリアバンパーも同様です。

障害物を越える時に必要となるランブレイクオーバーアングルも、最低地上高をもっと稼げれば、さらにオフロードで有利となります。

2019 ジムニー 山崎

こうした対地障害角、いわゆる「3アングル」を稼ぐことが、ジムニーのエクステリアパーツの主眼となっているのです。可能な限りシェイプした前後バンパーを装着し、フロントの足回りを障害物へのヒットから守るスキッドプレートを装着し、最低地上高をアップするサスペンションや大径タイヤを装着するのが基本となっています。

2019 JB64ジムニー 山崎

動力性能の向上を目的としたチューニングも、ジムニーカスタムの定番です。ジムニーは軽自動車のため、660ccエンジンでいかに中低速トルクを太くし、高回転までスムーズに回るかがポイントとなります。

そのための第一歩が、排気系の改善です。簡単に言えば、マフラーの交換によって排気効率を改善し、オン・オフどちらでもスムーズに走れるようにするのです。

2019 JB64ジムニー 山崎

それでも飽き足らない人は、スープアップ。つまりエンジン回りのチューニングを行います。例えばよりスムーズに吸排気を行うパイプを付けたり、インタークーラーのコアやエアクリーナー・エアチャンバーなどを大型化したりします。

さらにエンジンの回転を司るコンピューター(ECU)を交換することもあります。ここまで行うとドライブフィールは見違えるように変わるのです。

2019 JB64ジムニー 山崎

もちろん、ここまでカスタムを行う人は少ないのですが、前後バンパーを交換し、大径タイヤを装着し、リフトアップサスペンションを装着するというメニューは、決して特別ではありません。最近ではオフロードを走らない人でも、こうしたパーツを装着したジムニーのエクステリアを好んで、カスタムを行う人が増えています。

【東京オートサロン2019】ジムニー

しかし、カスタムを行う場合は、知っておかなければならないこともあります。まず大径タイヤ。特にオフロード向けのマッドタイヤを装着した場合は、それだけで燃費が何パーセントか悪化する傾向にあります。

見た目がゴツゴツしてカッコ良く、オフロードで高い性能を発揮するマッドタイヤですが、ころがり抵抗という点では不利だからです。またノーマルタイヤよりも重量も増加します。ホイールもインチアップするので、なおさらのことです。これに付随して、乗り心地も若干悪くなってしまいます。

【東京オートサロン2019】ジムニー

またサスペンションでリフトアップした場合は、ノーマルよりも走行時のフィーリングが悪くなる場合があります。オンロード性能を重視したサスペンションは例外ですが、オフロード重視のサスペンションは「よく動くこと」が重要になってきます。

そのため、舗装路でのスタビリティや旋回性がトレードオフとなっているサスペンションもあり、高速走行やコーナリングではユラユラとした乗り心地になることもあります。

昨今、アフターマーケットで販売されているジムニー用のリフトアップサスペンションは、もちろんオン・オフのバランスを考慮した商品が多いのですが、購入する場合はその商品の特性を十分に把握する必要があるでしょう。

ジムニー、ジムニーシエラ(大田中撮影)

またカスタムをしたジムニーは、一部のスズキ系正規販売店で保証・メンテナンス・車検が受けられなくなるというリスクもあります。カスタムをする場合は、パーツの取り付けだけでなく、整備や車検も含めて面倒を見てくれる専門ショップを探した方が良いでしょう。

新型ジムニーの定番カスタムとは?

旧型のJB23型に比べて、新型のJB64型はリフトアップが難しくなったと言われています。それは、純正サスペンションの完成度が高いこと、そして新型のデザインの中で見た目のバランスを取ると、あまり大胆に上げられないことなどが要因と言えるでしょう。

スズキ ジムニー 2019

とは言え、やはりちょっとイジることによって、新型ジムニーは格段にカッコが良くなります。カスタムの初級メニューは、タイヤの交換です。純正タイヤのサイズは175/80R16ですが、225/75R16前後のタイヤに変更するのが定番です。舗装路でのハンドルは若干ダルになりますが、見た目の迫力やオフロードでの走破性をアップすることができます。

ただし、大幅なサイズアップを行うと、タイヤが上下に動いた時にフロントバンパーに接触することも。バンパーを社外品に交換しても、タイヤハウスの加工などが必要になってくる場合もあるので、適度なサイズアップが無難です。

タイヤの銘柄は、TOYOのオープンカントリーMTかYOKOHAMAのジオランダーM/T G003が人気です。タイヤの軽さや価格の安さから考えて、オープンカントリーMTを勧めるショップが多いかもしれませんが、タイヤはデザインや乗り心地も重要な要素になるので、よく考えて購入した方がいいでしょう。

リフトアップは2〜3インチアップが定番です。これは個人的な感想になりますが、新型ジムニーの場合は、2インチアップというのが一番バランスよく見える気がします。もちろん悪路走破性を重視する場合は、その限りではありません。

リフトアップをする場合は、ダンパーとコイルスプリングのみを変える人もいますが、2インチも上げるとジオメトリーが変化しますので、リーディング/トレーリングアーム・ラテラルロッド・ブッシュなどを交換した方がいいでしょう。ですので、こうしたパーツがすべて含まれているキットを買うのが無難と言えます。

サスペンションは各社によって思想が異なり、同じブランドからもフィーリングの違うサスペンションキットがいくつも出ています。まずはどのブランドにするかというところから始まるのですが、選択はなかなか難しいものです。まず専門ショップに行って、愛車をどんな乗り味にしたいのか相談した方がいいと思います。

【東京オートサロン2019】ジムニー

サスペンションを変えたら、ついでに前後バンパーも変えたいところです。純正よりもかなり小型のバンパーに交換するのが、ジムニーカスタムのベーシックです。小型のバンパーに変えた場合は大抵、ラダーフレームに金属バンパーを装着したり、スキッドプレートを付けます。

とにかく、社外品のバンパーはデザインが豊富。それぞれに個性があり、装着後は同じジムニーかと見まがうばかりです。カスタム用のパーツカタログが売られているので、各社の商品を見比べてみることが、カスタムの第一歩です。

バンパーを交換すると、マフラーも交換したくなります。リアバンパーが小型になると、マフラーやサイレンサーが丸見えになってしまうからです。バンパーによっては、純正マフラーはいかにもマッチングが悪いため、バンパーと同じブランドのマフラーを取り付けるのがマッチング的には無難かもしれません。

最近の社外マフラーは多くが車検対応品ですが、海外製品の中には車検が通らないものがありますので、安いからといって飛びつくと後悔することも。JASMAマークが付いたものを選べば安心です。

マフラーを交換すると排気効率がアップしますので、吸気系は最低でもエアクリーナーを高効率のものに交換しておきましょう。本格的なスープアップをしなくても、これで十分にフィーリングが向上します。

なお、新型ジムニーからは電子スロットルが採用されていますが、スロットルコントローラーを装着するとアクセルレスポンスが劇的に改善します。オススメのアイテムの一つです。

ここから先のチューニングやカスタムは、好みによって…といったところです。予算や用途に合わせて、コンピューターチューンをしたり、スープアップをすればいいのではないでしょうか。

最近は、かつての四駆ブームの時のように、ルーフラックやリアラダーを付けるのもトレンドになっています。様々なカスタムの手法がありますので、自分のライフスタイルを表現したモディファイを楽しんでください。

山崎 友貴|やまざき ともたか

四輪駆動車専門誌、RV誌編集部を経て、フリーエディターに。RVやキャンピングカー、アウトドア誌などで執筆中。趣味は登山、クライミング、山城探訪。小さいクルマが大好物。

山崎 友貴|やまざき ともたか