【JB64型】新型ジムニーの諸費用・維持費は高い!?実際はいくらで買えるのかディーラーに聞いてみた!

2019 ジムニー 山崎

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新型ジムニーの購入を決断するには、やはり購入予算や維持費次第という人もいるのではないでしょうか。さらに、ジムニーにするか、ジムニーシエラにするか、を迷っている人もいると思います。ここではお金の面から、新型ジムニーをチェックしたいと思います。

文/写真・山崎 友貴

山崎 友貴|やまざき ともたか

四輪駆動車専門誌、RV誌編集部を経て、フリーエディターに。RVやキャンピングカー、アウトドア誌などで執筆中。趣味は登山、クライミング、山城探訪。小さいクルマが大好物。

山崎 友貴
Chapter
よく「軽自動車なのにジムニーは高い」と言われるが…
シエラと違うのは税金と維持費
各ディーラーが展開するお得メンテナンスパックを使う

よく「軽自動車なのにジムニーは高い」と言われるが…

各グレードの車両価格を見てみましょう。

最上級グレードであるXCは…
4AT:184.14万円
5MT:174.42万円

XLは…
4AT:167.94万円
5MT:158.22万円

XGは…
4AT:145.8万円
5MT:155.2万円

以上となっています。
同じスズキのトールワゴン「スペーシア ギア」の最上級グレードであるハイブリッドXZターボ4WD・CVTが184.69万円であることを考えると、特に高価であるとは言えません。

ラダーフレーム・リジッドアクスル式サスペンション・パートタイム式4WDシステムなど、ジムニーの方が製造コストは高いことを考えれば、むしろ破格と言えるでしょう。
しかし、もちろんこれは“素”の価格。これに法定費用・税金・各種費用などがかかるので、実際には車両本体価格以上の支払いになります。今回はXCグレードの4ATを購入するシミュレーションで、必要な費用を細かく確認していきましょう。

今回はスズキ自販東京に聞いてみました。
※ 販売店によって一部費用が異なることがあります。
いわゆる諸費用の中の筆頭が、自動車に関わる税金です。まず一般的な軽自動車税ですが、これは年間課税でどの月に登録しても翌年度に1年間分(1万800円)の支払いとなります。そのため、新車購入時に支払う必要はありません。

ただし2019年10月以降の納車だと、従来は取得税と呼んでいた「環境性能割」という自動車税を払わなければなりません。これは購入する自動車の環境性能によって税額が4段階に分かれていますが、ジムニーは特段に環境性能がいいわけではないので、現状で車両本体価格の2%。

1万5300円が発生します。しかし、2%なのは2020年9月30日までで、それ以降は3%に。いまジムニーを契約しても、おそらくこの期日を越えてしまう可能性が大です。

スズキ自販東京に聞いてみたところ、まだ未定という前提ですが、2020年9月30日以前に契約したユーザーには、増額分の支払いを求めない可能性もあるということでした。

ちなみに環境性能割で注意したいのは、ETC車載器・ドライブレコーダー・カーオーディオといった付属品にも課税されるということです。工場で取り付けないと後付けできないラインオプション以外は、納車後に購入することで、環境性能割が課税されないことになります。

ただ気をつけたいのは、スズキ正規ディーラーの場合、販売店のサービス工場でオプションを装着すると、取り付け工賃がカタログの価格よりも高くなります。総額を比較してみて検討しましょう。
では、他の費用を列挙してみましょう。

印紙代:200円

自賠責保険料(36ヶ月):3万5610円

検査登録(届出)手続代行:2万4200円

車庫証明(保管場所届出)手続代行費用:1万1000円

納車費用:9,900円

検査登録(ナンバー)費用:2,570円

リサイクル預託金3万2200円

以上が、かかります。これを計算すると、車両本体価格以外に11万7830円が必要で、さらにこれに消費税10%が課税されるので、12万9613円の支払いが必要になります。 

ちなみにスペーシアギア・ハイブリッドXZターボ・4AT(ブラックパール)と比較した場合、諸経費がまったく同額となるので高くはありません。

シエラと違うのは税金と維持費

ジムニーとジムニーシエラの購入時の総額を比べた場合、その差は想像以上に小さいと思います。ジムニーのXCとシエラのJCの新車時支払総額を比べた場合、おおよそ25万円強ほどシエラの方が多く払うことになります。

その差を占めるのが、やはり税金関係です。普通車の場合は、購入時から月割で支払わなければなりません。シエラの場合は5ナンバー排気量1,460ccですから、自動車税は1年間で3万500円になります。
※ 種別割2019年10月から
※ 納車月によって変わる

一方、ジムニーの方は1年間で1万800円ですから、新車時の支払いでまず大きく異なってきます。さらにシエラ(JC)の環境性能割は3万3600円。重量税は3万6900円と、ジムニーよりもそれぞれ2万円以上高い税額になっているのです。

ただし、環境性能割は一度のみ。重量税は次回、車検時の支払いになりますので、最初の3年で考えれば、税額の差は15万円ほどシエラが高いということになります。
燃費という点では、カタログ数値だとジムニーXC・4ATがWLTCモード16.2km/ℓ。ジムニーシエラJC・4ATが 13.6km/ℓ。実走行燃費だとジムニーが平均12km/ℓ程度なのですが、実はシエラもそれほど変わりません。

ただ、走行した時のパワーの余裕はシエラが断然上。この性能のために、最初の3年で+40万円を払うか、それとも軽自動車にするかは、それぞれの考え方なのではないでしょうか。

各ディーラーが展開するお得メンテナンスパックを使う

日常でクルマを使用するには、ガソリンを入れて、税金を払っていればいいというだけではありません。安心して走るには、日常的なメンテナンスが必要です。

例えば、新型ジムニーのXC・4ATの場合、エンジンオイルとオイルエレメント交換で5,500円程度。12ヶ月ごとの法定点検が1万1000円かかります。
※ スズキ自販東京調べ

最初の1年で、大抵は3回のオイル交換と1回の法定点検が必要となります。これにかかる費用は2万円強。かなりの出費です。
しかし、この維持費を節約する方法があります。スズキの正規ディーラーの一部では、メンテナンスパックを展開しています。例えば、スズキ自販東京の「安心メンテナンスパック」の場合、基本Aコース(軽乗用車)だと下記の内容で3万2200円というパック料金になります。

・新車1ヶ月点検時オイル交換代

・新車6ヶ月点検時オイル交換代

・12ヶ月法定点検代+オイル交換代

・18ヶ月安心点検代+オイル交換代

・24ヶ月法定点検代+オイル交換代

・30ヶ月安心点検代+オイル交換代

これらの作業代を別々に実施して支払った場合の総額は、6万3800円。つまりパックにすると3万1600円も節約できたことになります。このパックには車検を含んだコースもあり、これだと11万円から7万140円となり、3万9860円の経費節約ができます。

ただし、これは新車購入時に加入するという前提になっているので、後からはNG。また、サスペンションやマフラーなどを交換すると使えないという条件もあります。
メーカー保証を3年から5年にするというサービスも、スズキ正規ディーラーで加入することができます。
※ 一部を除く

「保証がのびた・保証S」というコースだと、1万500円を上乗せすれば、新車から5年目、もしくは10万kmまで新車保証を延長することが可能です。

これは保険のようなもので、必ず愛車がトラブルに見舞われるわけではありません。もし大きなメカトラブルが発生した場合は、かなりの出費を抑えることができます。

例えば、エアコンの修理費は平均的に5万円以上。エンジンの場合は20万円以上になることが多いからです。ただし、故障箇所や内容によっては保証対象にならない場合もあります。
ジムニーはコストパフォーマンスの良さを売りにしたクルマではありません。ですので、維持費を下げるというのは、それなりの工夫が必要になってきます。こまめなメンテナンスにより、未然に大きなトラブルを防ぐことが、最も維持費削減のコツかもしれません。
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