過去の遺産「チョーク」って何?冬のエンジン始動は大変だった!

ホンダ シビック

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現在販売されている車の多くは、エンジンスタートのボタンを押すだけでエンジン始動ができるモデルがほとんどです。

しかし、1980年代頃までに製造された車はそうではなく、チョークと呼ばれる装置を駆使しなければ、寒い朝にエンジンを始動することは困難だったのです。

チョークとは、どのような働きをする装置なのでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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チョークは空気の量を調節するためのもの

チョークは空気の量を調節するためのもの

チョークボタン、チョークレバーとは簡単に言うと空気の量を調整するもので、寒い時など、エンジンがかかりにくい時に使う装置のことです。

チョークレバーやチョークのつまみを引くと、空気が入ってくる部分を絞ったり、塞いだりすることになります。

入ってくる空気の量が減ることで、エンジン内でガソリンが濃くなって気化しやすくなります。そのため、結果的にエンジンがかかりやすい状態にすることができるのです。

ただし、チョークを引きっぱなしでアイドリングや走行していると、ガソリンが必要以上に出過ぎることでプラグが濡れてしまう、いわゆるカブりが起きてしまいます。

その結果、黒煙が上がってしまって、チョークを引きっぱなしにしていることを後ろの車からクラクションで教えて貰うというケースも、当時は少なくなかったようです。
現在、一般的に新車として販売されている車には、エンジンに燃料を送るための電子制御燃料噴射装置が搭載されています。そのため、エンジンのスタートボタンを押すことで、手間なくエンジンを始動することが可能です。

冒頭で述べたように、現在では実際にチョークを操作しなければならない車に乗るような機会は滅多にありません。もしあるとするならば、いわゆるヒストリックカーに触れる貴重な体験ともいえます。

そのような機会があれば、チョークを使ったエンジン始動を体験し、現在の車との違いを感じてみても良いかもしれません。
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