【21年】タイヤのプロおすすめスタッドレスタイヤ14選! 氷雪上性能や寿命、選び方等を徹底解説

ダンロップ

タイヤのプロであるモータージャーナリストの斎藤聡氏と工藤貴宏氏にスタッドレスタイヤの選び方やおすすめのブランドを徹底解説していただきました。いまやスタッドレスタイヤはスパイクタイヤをしのぐ氷雪上性能を手に入れたといっても過言ではありません。様々なブランドの特徴やおすすめを徹底解説していますので、ご購入の参考にしていただければと思います。

文・斎藤聡 / 工藤貴宏 /CarMe編集部

Chapter
スタッドレスタイヤとは
スタッドレスタイヤの重視すべき性能5つ
スタッドレスタイヤの購入時期はいつがお薦め?
スタッドレスタイヤの選び方
実はとても重要な「スタッドレスタイヤを寿命で選ぶ」という観点
CarMe編集部がおすすめするスタッドレスタイヤはこれだ!
ダンロップのスタッドレスタイヤ:WINTER MAXX 03
モータージャーナリスト斎藤聡氏がお薦めするスタッドレスタイヤ10選
1.ダンロップのスタッドレスタイヤ: WINTER MAXX 03
2.ミシュランのスタッドレスタイヤ:X-ICE SNOW
3.ヨコハマタイヤのスタッドレスタイヤ:アイスガード7 iG7
4.ブリヂストンのスタッドレスタイヤ:ブリザックVRX3
5.グッドイヤーのスタッドレスタイヤ:アイスナビ7
6.TOYOタイヤのスタッドレスタイヤ:ガリットGIZ2/トランパスXT
7.TOYOタイヤのスタッドレスタイヤ:トランパスXT
8.コンチネンタルのスタッドレスタイヤ:バイキングコンタクト7
9.ノキアンタイヤのスタッドレスタイヤ:ハッカペリッタR3
10.ノキアンタイヤ・ハッカペリッタR3SUV
モータージャーナリスト工藤貴宏氏がおすすめするスタッドレスタイヤ4選
1.ダンロップのスタッドレスタイヤ: WINTER MAXX 03
2.ブリヂストンのスタッドレスタイヤ:ブリザックVRX3
3.ヨコハマタイヤのスタッドレスタイヤ:アイスガード7 iG7
4.ミシュランのスタッドレスタイヤ:X-ICE SNOW
スタッドレスタイヤの歴史と進化
スタッドレスタイヤの必要性とは?
スタッドレスタイヤのメリット・デメリット

スタッドレスタイヤとは

スタッドレスタイヤは、ウィンタータイヤの中でも氷雪上性能に特化したタイヤで、なおかつスタッド(スパイクピン)を持たないタイヤのことです。
1985年、日本ではスパイクタイヤがアスファルト道路を削って起こる粉塵が大きな社会問題となりました。その結果スパイクタイヤの製造と販売が禁止になり、代替品としてスタッドレスタイヤが登場します。

世界的にみると、スパイクを持たない冬用タイヤはウィンタータイヤが主流です。北欧やカナダなどの高緯度地域では氷雪上性能に特化したタイヤの需要がありますが、ほとんどはスパイクタイヤが使われています。いってみれば、スタッドレスタイヤは日本で進化した冬用タイヤということが言えます。北欧やロシア、カナダ北部は寒さが厳しく過酷なイメージがありますが、タイヤにとって過酷なのは、むしろ0度付近の水と氷が混在する気温なのです。

例えば、冷凍庫から出したばかりの氷は指に張り付くほどですが、一旦水に濡らしてしまうとつまむのも難しいほど滑ります。つまりそれが0度付近の気温というわけなのです。スタッドレスタイヤは、タイヤにとって過酷な0度付近の気温でも氷の路面でグリップし、しかも雪道も走れるように作られているのです。

スタッドレスタイヤの重視すべき性能5つ

スタッドレスタイヤを買うとき、どんな性能を重視して選んだらいいでしょうか。スタッドレスタイヤに関するユーザーアンケート(※1)を見ると、1番目に欲しい性能は氷の路面でのグリップ性能、2番目に雪道での性能が挙がっています。そして3番目には寿命・耐摩耗性能がランクインしています。

「1年目の氷雪上性能はよかったけれど2年目3年目になったら明らかに性能が低下した」など、数年前はそんな声が聞こえてくることがありました。また、コンパウンドをソフトにして氷雪上でのグリップ性能を高くしていたため、耐摩耗性が犠牲になっていた、なんて事例もありました。

そんなユーザーの声をくみ上げて、最近ではロングライフ性能にも力を入れているメーカーが増えています。ただ気を付けてほしいのは、耐摩耗性と性能の持続性は別の性能だということです。耐摩耗性に優れているから性能の持続性にも優れている、というわけではありません。

4番目にはドライ・ウエット性能が上がっています。ドライ路面でふらつかないか、安心感はあるかは気になるところです。ウエット路面は一見するとスタッドレスタイヤは良さそうな気がしますが、じつはサイプという細かな溝でブロックを細かく切り分けているためブロック剛性が低く、雨のブレーキは苦手なのです。

5番目は燃費性能です。スタッドレスタイヤはサイプが多く、見るからに転がり抵抗が大きそうなイメージがあります。そのため燃費の低下を気にする人が少なくはないのではないでしょうか。実際は、特に最新のスタッドレスタイヤはコンパウンドにシリカが多く配合されており、その効果で転がり抵抗低減にもある程度好影響が見られるようです。ただ転がり抵抗をどの程度減らすのかはメーカー次第といった面があります。

(※1):アンケート出展元_アイスガード7_商品マニュアルP3『スタッドレスタイヤ購入時に重視する性能』

氷上性能

一口に氷雪上性能と言いますが、雪と氷のグリップのメカニズムは異なります。雪は主に雪柱せん断力と言って雪を踏みしめる(蹴りだす)ことで生じる摩擦≒グリップ力です。接地面圧が高いほうが有利なので、タイヤは細身のほうが雪柱せん断力が強く出ます。
氷は接地面積の広さがグリップ性能に結びつきます。ですから氷のグリップ性能を高めたければ接地面積を広くするのが有効な方法です。雪の路面と氷の路面のグリップのメカニズムは相反した性能なのです。

それから、氷の路面ではただ接地面積が広ければいいというわけではなく、タイヤの氷の間に存在する水分が滑りの原因になります。タイヤと氷の間に水が入り込んでしまうと、いくら接地面積が広くてもグリップ性能を引き出すことができません。そのためスタッドレスタイヤでは除水性能が重要になります。吸水性能や排水性能といわれるものです。
吸水は気泡や吸水材などによってタイヤと氷の間の水分を吸い取る方法で、排水は水を押し出すことによって水分を除去する方法です。
ブリヂストンの発泡ゴムは吸水性能の代表的な技術です。コンパウンドの中に気泡を入れ、摩耗して露出した気泡が水分を吸い取る仕組みです。その他のメーカーでは吸水性能を持った材料をコンパウンドに配合して吸水性能を高めているところもあります。

排水はダンロップが採用している方法で、排水性をもったゴムの技術とパターンを設定して瞬時に氷に浮いた水膜を押し出すことでタイヤと氷を密着させるやり方です。氷上グリップ性能を重視したスタッドレスタイヤは、溝を細めにして接地面積を広くする傾向にあります。ただ、それにも限界があるので、最近ではコンパウンドの柔軟性を高めることで、ナノレベルで氷の路面の凹凸に密着するゴム(コンパウンド)を開発して、実質的な接地面積を多くしてグリップ性能を高めています。

また、接地面積が作り出すグリップ性能以外にも、ブロックのエッジや、サイプ(極細溝)エッジ、また凹凸構造のゴム技術によってもグリップ性能を引き上げることができます。

雪上性能

雪上性能は、トレッドデザインが性能を左右します。タイヤが路面を踏み締めたときに生まれる雪柱せん断力という力がグリップの大部分を占めます。タイヤの幅が広いと接地面圧が低くなるので、グリップ性能も引き出しにくくなります。そのため雪上性能を重視するならタイヤは幅広よりもやや細身のほうがグリップ引き出しやすくなります。氷の路面とまったく逆なのです。

このほかに縦溝、横溝、トレッドブロックのエッジやサイプによるひっかき性能も雪上グリップ性能の重要な要素になります。雪道は氷の路面よりはるかにミューが高いので、加減速やカーブでトレッドブロックにかかる力も大きくなります。スタッドレスタイヤのブロックにはサイプという極細の溝がたくさん刻まれているので、トレッド面に大きな力が加わるとブロックが変形します。

ブロックの剛性が低く変形が大きいと、路面にトラクションを伝えにくくなるので、スタッドレスタイヤのサイプは3Ðの立体的な溝が刻まれていて、ブロックが大きく変形しようとするのを3Ðサイプの凹凸が互いに支え剛性を確保しています。3Ðサイプを最初にスタッドレスタイヤに持ち込んだのはダンロップのミウラ折りサイプだったと思います。人工衛星のソーラーパネルをたたむのに使われた複雑な折り方です。3Ðサイプの登場によって、ブロック剛性は格段に向上しました。

寿命・耐摩耗性

タイヤの寿命はどのくらい?というのはだれもが持っている疑問でしょう。

ポイントは2つあります。一つは摩耗、もう一つは経年劣化です。スタッドレスタイヤは、50%摩耗でスタッドレスタイヤとしての寿命が終わります。それを示すインジケーターとして、スリップサインとは別にタイヤの主溝数か所に50%摩耗で露出するプラットフォームと呼ばれる突起がつけられています。少し前までは、コンパウンドグリップを高めるために耐摩耗性を犠牲にしていましたが、最近では接地面圧の分散やトレッド面剛性を高めることなどで耐摩耗性を上げています。

経年劣化は、保管状況が特に悪くなれば4年くらいが目安です。保管しているタイヤは、直射日光とか雨ざらし、オゾン(エアコンの室外機付近に発生しやすいです)が苦手です。できれば涼しいところに保管したいのですが、それが難しければ、1本ずつ袋に入れて(密封しないほうがいいようです)、なるべく日陰になるところに横積みしておけばOKです。

タイヤが苦手なものに直射日光があると書きましたが、ではなぜ装着しているタイヤは大丈夫なのだろう。そう思った人もいるかもしれません。タイヤは走行して分子を動かしているとゴムの劣化が起きにくいのだそうです(不思議です)。

外的な要因での劣化以外にもタイヤは劣化します。タイヤは柔軟性を保つためにオイルが練り込まれています。これが外部に染み出したり蒸発したりします。3年4年といった長いスパンで見るとゴムが硬化してしまうのです。オイル抜けによるゴム硬化(劣化)を抑えるため、最近ではメーカーごとに新しい特性を持ったオイルや代替材料を使って劣化を抑えています。

例えばダンロップではオイルの代わりに液状ファルネセンゴムという材料を採用しています。とてもユニークな液状のポリマー(高分子有機化合物)で、ゴムコンパウンドに配合剤として添加すると加硫時(タイヤに熱と硫黄を加えゴムに弾性を与える製造の最終工程)にゴムと反応して完全に固定されるという特性を持っています。そのため経年劣化によるオイル(液状ファルネセンゴム)の漏れがなく4年後でも高い柔軟性をキープし、また40%タイヤが摩耗した状態でも優れた氷上ブレーキ性能を発揮します。

ドライ・ウエット性能

スタッドレスタイヤだからといって雪道や氷の路面ばかりを走るわけではありません、むしろ最近の除雪事情を考えれば乾燥舗装路やぬれた路面などを走るほうがむしろ多いかもしれません。スタッドレスタイヤは、極寒地でのゴムの柔軟性を高めるためサマータイヤに比べると柔らかなゴムを使っています。さらにトレッドブロックにはサイプという極細溝を施すことで十分に氷や雪の路面をとらえられるように作られています。そのためグリップがいいドライ路面やウエット路面ではブロックの変形は大きくなってしまいます。

これに対処するため、最近のスタッドレスタイヤはサイプに立体的な溝を施した3Ðサイプが多く採用されています。ブロックが大きく変形したときに互いのブロックが支え合い変形が大きくならないように工夫されています。ゴム自体が柔らかいので夏タイヤのようには走ることはできませんが、ふらつきや応答の遅れは大幅に改善されています。

ウエット路面でも基本的には同じことが言えるのですが、ブレーキの効きはやや甘い傾向があります。これはブロック剛性が(ウエットグリップを引き出すには)足りていないからです。

燃費性能

スタッドレスタイヤは、サイプで細かく切り分けられていて、いかにも転がり抵抗が大きそうなイメージがあります。スタッドレスタイヤを装着すると燃費が悪くなるのではないだろうか、そんなことを危惧する人も少なくないと思います。

ところが最新のスタッドレスは意外と転がり抵抗が少ないのです。スタッドレスタイヤのコンパウンドには寒冷時のゴムの柔軟性を保つ目的でシリカが配合されています。シリカは寒冷時の柔軟性を保つだけでなく、転がり抵抗を低減する働きも持っているのです。それに加えて、多くのスタッドレスタイヤはコンパウンドが2層構造になっています(1層構造もあります)。トレッドコンパウンドとベースコンパウンドといわれるものです。このベースコンパウンドは剛性を高くするため硬めのゴムが採用されています。このゴムが最近の低燃費の流れを受けて低発熱のゴムになっているのです。

転がり抵抗は、タイヤと路面の摩擦だけで起こっているわけではありません。ノイズや発熱もタイヤが転がるときのエネルギーロス(≒抵抗)になるのです。発熱を抑えることで燃費は意外なほど向上するのです。そんなわけで、最新のスタッドレスタイヤは転がり抵抗の少ない…つまり燃費が悪くならないものが多くなっているのです。

スタッドレスタイヤの購入時期はいつがお薦め?

スタッドレスタイヤの販売状況をタイヤメーカーに聞くと、最初の雪が降ってあわてて販売店で購入する人が多いようですが、スタッドレスタイヤの購入は9.10月頃、その年の新製品が出そろったところで選ぶのがいいと思います。

理由は、タイヤとホイールがなじむのに少しだけ時間が必要であり、タイヤも慣らしをしたほうがいいからです。タイヤを組み込む時にタイヤのビード部にビードワックスやビードリキッドを塗布します。タイヤをホイールに組付けやすくするものですが、組付けた直後は強い加速やブレーキをかけるとリムの上をタイヤだけが回ってしまう事があります。

ビードとホイールがなじんで乾くまで丁寧な走りを心がけることが大切です。また、新品のタイヤは氷面に薄皮のように皮膜ができているので、慣らし走行でこれをとってやるわけです。
最近のスタッドレスタイヤは薄皮が取れていなくてもグリップ性能が出るように表面に細かな凹凸加工(リブレット加工)を施しています。だから慣らしはマストではありませんが、やはり本来のコンパウンドが露出していたほうが安定したグリップ性能が期待できます。
慣らしといっても特別な走り方をする必要はなく、丁寧な運転を心がけて、乗用車ならば走行速度80km/h以下で走行距離100km以上ほど走ってやればOKです。またそうやって少し走ってやることでドライバーもタイヤに慣れることができます。

スタッドレスタイヤの選び方

では、何を基準にスタッドレスタイヤを選んだらいいのでしょうか。ポイントになるのは自分が欲しい性能に強いタイヤを選ぶ、ということです。そうはいってもスタッドレスタイヤですから、氷上性能と雪上性能が1位、2位なのは当然ですね。ポイントはそのあと3番目の性能でなにを推しているかです。性能低下の少なさ、耐摩耗性、静粛性など様々あると思いますが、氷雪上性能以外で自分の欲しい性能が上位にきているものを選ぶのは一つの方法です。

経験的な話をすれば、私は毎年スタッドレスタイヤに履き替えるとき、氷雪上性能はどのくらい落ちているのだろう、というのが気になります。1年目、2年目は心配ありませんが3年目、4年目となると実際に走ってみるまでは不安がぬぐえません。やはり4年は履きたいので、性能の低下の少なさは私にとって重要な性能要件の一つです。

走る環境や車に合わせたタイヤを選ぼう

スタッドレスタイヤはほぼ4年ごとにモデルチェンジを行い確実にその性能を高めています。これがかれこれ30年以上も続いているわけですから、メーカーのたゆまぬ努力には頭が下がるばかりです。うんと乱暴な言い方をしてしまえば最新が最良と言えます。ただ、30年以上進化し続けているスタッドレスタイヤですから、一つ前のモデルの性能が悪くて使い物にならないなんてことはありません。

実際ダンロップでは最新のWINTER MAXX 03を氷上性能特化型モデルと位置づけ、従来モデルのWINTER MAXX 02をトータルバランス型としてラインアップしています。じつはほかのメーカーも一つ前のモデルを併売していることが多く、在庫処分ではなく今年作ったタイヤが手に入ります。

昨年あるいは一昨年前まで最新のタイヤだったわけですから、コストパフォーマンスでいうとなかなか魅力的です。また最近流行りのSUV用のスタッドレスタイヤも用意されています。ライトSUVなら乗用車用を流用することもできますが、SUV用にタフネス性を高めたり、重量級ボディに合わせたトレッド設計を行ったりするなど、専用設計の良さを持っています。

速度レンジを目安にしよう

タイヤに速度レンジがあるのをご存知でしょうか。メーカーが保証するそのタイヤの許容最高速度です。じつは国産スタッドレスタイヤは速度レンジが「Q」(=160㎞/h)になっています。これはその昔スタッドレスタイヤの開発を始めるときに、日本自動車タイヤ協会(JATMA)の申し合わせで決まったという話を聞いたことがあります。

初期のスタッドレスタイヤは100㎞/hでも直進性が悪くフラフラと落ち着きませんでした。ですから160㎞/hでも壊れないタイヤを作るというのは、もしかしたらハードルの高いものだったのかもしれません。
もちろん現在では160㎞/h巡航で問題なく真っ直ぐ走ってくれる操縦安定性を備えていますから、もっと許容速度の上限を上げてもいいのでは?とも思うのですが、むやみに許容速度の上限を上げるより実用域での氷雪上性能を上げたいという意図があるのかもしれません。

これに対して欧州メーカーのミシュランとコンチネンタルは速度レンジが高く設定されています。ミシュランのX-ICE SNOWはT(=190㎞/h)とH(=210㎞/h)、コンチネンタルのバイキングコンタクト7はTレンジになっています。欧州では高速性能が強く求められるのでT、あるいはHレンジにしているのだそうです。これらのタイヤは氷雪上性能が優秀なうえ、高速道路でも剛性感のあるしっかりした走りを見せてくれます。

実はとても重要な「スタッドレスタイヤを寿命で選ぶ」という観点

スタッドレスタイヤの選び方のところでも書きましたが、タイヤ選びの視点として寿命で選ぶのは、なかなか実際的な選び方だと思います。スタッドレスタイヤの性能低下は主に摩耗と経年劣化です。このうちユーザーレベルでどうにもならないのが経年劣化です。保管方法など工夫の余地もなくはありませんが、ゴムに練り込まれたオイルが染み出してゴム自体が硬化してしまうことは避けられません。

先にも触れましたが、ウィンターシーズンになって2年目、3年目のスタッドレスタイヤを装着したとき、今年はどのくらい雪や氷の路面でグリップしてくれるのだろうと、かすかな不安を覚えます。
こればかりは実際に雪の路面に行ってみないと何とも言えません。圧雪路面に踏み入れたら、(後方の安全を確認して)最初にブレーキを踏んでみるのですが、その時、昨年の記憶とほぼ変わらないしっかりとした減速感を感じて初めてほっとします。

もちろんタイヤの摩耗の仕方によって氷雪上性能を大きく落としてしまうこともあります。ありがちなのが、ブロックの角やエッジが丸まったり削れたりするケース。急な加減速、タイヤ負担をかけたコーナリングは大敵です。ドライ路面をサマータイヤと同じように気持ちよく走ってしまうと起こります。スタッドレスタイヤを履いているときは、ちょっとだけタイヤの優しい走り方をしてやると、それだけで摩耗による性能低下を抑えることができます。

スタッドレスタイヤの寿命とは何なのか

スタッドレスタイヤは、氷雪路面という一般的なタイヤではとても太刀打ちできない厳しい状況でグリップを発揮してくれるところに価値があります。いくら溝が残っていようが、買って1年しか経っていなかろうが、摩耗が進み、あるいはゴムが劣化してしまったら、スタッドレスタイヤの寿命は終わりです。

スタッドレスタイヤには、主溝に数か所プラットフォームという突起がつけられています。スリップサインとは別のもので、スタッドレスタイヤの使用限界を示すものです。このプラットフォームが露出したらスタッドレスタイヤとしては使えなくなります。厳密にいうと、都道府県ごとの条例なので、全国一律に使えないわけではありませんが、県を跨いで移動することを考えると現実的には使用不可と考えるのがいいでしょう。またメーカーによっては50%摩耗でスタッドレスタイヤの使用限界であることを謳っているメーカーが大半です。

タイヤの経年変化による劣化はなかなかわかりにくいのですが、タイヤ側面(サイドウオール)やブロックの付け根にひび割れが入ってきたら要注意です。この劣化はゴムに練り込んだオイル抜けが一つの要因になっています。そのため、各メーカーともオイルに代わる材料を配合するなどして性能低下に取り組んでいます。

例えば、液状ファルネセンゴムという材料は、㈱クラレと米アミリス社との共同開発によって作られたもので、液状ファルネセンゴムを配合してタイヤを加硫すると、完全に固定されるのでオイル蒸発によるゴムの劣化が起きないのだそうです。

CarMe編集部がおすすめするスタッドレスタイヤはこれだ!

ダンロップのスタッドレスタイヤ:WINTER MAXX 03

CarMe編集部ではお薦めのスタッドレスタイヤとしてダンロップのWINTER MAXX 03を推薦します。

何よりもまず氷上ブレーキの性能が魅力です。WINTER MAXX 02と比べ、氷上ブレーキが22%*、氷上コーナリングが11%*向上。さらに40%摩耗時の氷上ブレーキでは36%*も制動距離が短くなっているのです。圧倒的と言っていい性能アップです。WINTER MAXX 02も評判のいいスタッドレスタイヤだっただけに驚きです。
性能アップの理由は、“ナノ凹凸ゴム”という技術です。意図的にトレッド面にナノレベルの凹凸を作り、凹凸の先端が水膜を弾いて素早く氷の路面に密着しグリップを引き出すというもの。

コンパウンドの中にMAXXグリップトリガーと名付けられた水と反応して溶ける材料が配合されています。トレッド面が摩耗して氷面に出るとMAXXグリップトリガーが溶けて新たな凹凸を作りだす仕組みです。冬道を運転していて最も不安なのは凍結路面です。そんな場面で優れたグリップ力が期待できるのが魅力です。

加えて液状ファルネセンゴムの威力で経年劣化が大幅に抑えられているのも押しの大きな理由です。1度スタッドレスタイヤを購入したら4年は履いていたいので、20%30%と摩耗が進んでいく間、より安心して氷雪上性能が期待できるのは大きな安心材料になります。

WINTER MAXX 03とは

WINTER MAXX 03は、ダンロップの新型スタッドレスタイヤで、『氷に「瞬間」で効く、効きが「長く」続く』をキャッチフレーズにした氷上性能特化型のスタッドレスタイヤです。

WINTER MAXX 03は、氷路面のグリップ性能を上げるためにタイヤが密着までに要する時間を短縮することにフォーカスしました。そのためには氷の上にできた水膜の除去が重要になります。WINTER MAXX 03はナノ凹凸ゴムを新たに開発し対応しています。わざとゴムの表面にナノレベルの凹凸をつけることで、素早くゴム端が氷に接触します。WINTER MAXX 03はナノレベルの突起により素早く水を押し出すことで氷への密着面を広げていきます。

タイヤが摩耗してもいつでも凹凸のあるトレッド面が出ているように、MAXXグリップトリガーと名付けられた水溶性能材料をコンパウンドに配合しています。これによって、いつでもタイヤの接地面に凹凸が作られる仕組みです。
さらに加えて、タイヤプロファイル(≒断面形状)をラウンド型にして接地形状を縦長に設計。接地長を長くとるとともに素早く接地して、長い時間密着時間を確保することで高い氷上グリップ力を発揮します。

効きが長く続くために、コンパウンドにオイルに代えて液状ファルネセンゴムを配合しています。これによって経年変化によるグリップの低下を抑えています。また、摩耗が40%まで進んでも氷上ブレーキ性能の落ち込みが少なくなっています。

WINTER MAXX 03の性能は

氷上性能特化型を謳うだけあって、氷上ブレーキは抜群といっていい性能です。氷上ブレーキは比較タイヤのWINTER MAXX 02と比べて22%*短く、氷上コーナリング性能は11%*アップしています。そして驚くべきは40%摩耗時の氷上ブレーキです。実に36%*も短く止まっているのです。以下に摩耗時の氷上ブレーキ性能が優れているかがわかると思います。

実際に試乗した印象でも氷上グリップ性能の良さがはっきりとわかるレベルの差がありました。試乗はアイススケートリンクで行われ、しかも意図的に氷温を上げて氷に軽く水が浮いた、極めて滑りやすい状況での試乗でした。
走り出そうとアクセルに足を乗せた瞬間から違いを実感できます。WINTER MAXX 02は軽くアクセルを踏んだだけなのに簡単にホイールスピンしてしまいました。ところがWINTER MAXX 03に乗り換えるとホイールスピンも起こさずスムーズに走り出すことができるのです。2割の性能差というのはそのくらい明瞭な差となって表れるのです。

氷上の旋回性能もはっきりとした差が感じ取れました。直径8mほどの旋回路を旋回しているとき、WINTER MAXX 02はすでにハンドルに手応えが少なくグリップと滑りの混在したあいまいなグリップ状態でした。
WINTER MAXX 03は、旋回するとハンドルを切り出したところからグリップしているのを感じさせ、明確な手応えがあり、安心感をもって旋回していることが確認できました。

WINTER MAXX 03の購入者の声

ダンロップの「2020年度 WINTER MAXX 03 購入者調査」によると、氷雪上ブレーキ性能の満足度は95.0%で、WINTER MAXX 03にしてよかったと回答された方が多くいらっしゃることがわかりました。特に、雪の多い降雪地域でも「違い」を実感されているようです。

・発進時の雪を踏む感覚が分かる!グッと停⽌するのもいいです。(北海道・男性)

・深い雪の中でも、安定して運転が出来て、ハンドルを切る際も⾛⾏は安定している。(北海道・男性)

・氷上・雪上共に「走る」「止まる」にストレスを感じませんでした。⻑距離運転でも静かな乗り心地でした。(宮城県・女性)

・とにかくノイズが静かになっている。スタッドレスとは思えないレベルです。(大阪府・男性)

・ドライ路面での使用が多い地域で 使用している中で、WINTER MAXX 03は静かで乗り心地が良く、踏ん張りも 効くタイヤでより安心でした。(京都府・男性)

ダンロップ(DUNLOP)DUNLOP(ダンロップ) スタッドレスタイヤ WINTER MAXX 03 (ウィンターマックスゼロスリー)185/60R15 84Q 普通車用

16,960円〜

ダンロップタイアップ

モータージャーナリスト斎藤聡氏がお薦めするスタッドレスタイヤ10選

1.ダンロップのスタッドレスタイヤ: WINTER MAXX 03

ダンロップ(DUNLOP) DUNLOP(ダンロップ) スタッドレスタイヤ WINTER MAXX 03 (ウィンターマックスゼロスリー)185/60R15 84Q 普通車用

16,960円〜(税込)

氷上性能特化型を謳ったスタッドレスタイヤ

WINTER MAXX 03は、ダンロップの氷上性能特化型スタッドレスです。従来モデルのWINTER MAXX 02もトータルバランス型として併売しています。

特徴は「ナノ凹凸ゴム」の採用で素早く水を押し出し氷に密着させ、縦長の接地プロファイル(≒タイヤ形状)によって密着時間を長くとる設計になっています。またゴムの柔軟性を保つオイルの役割を果たす液状ファルネセンゴムをコンパウンドに配合することによって、経年変化、40%摩耗時のゴムの柔軟性を確保し氷上ブレーキ性能の低下を抑制しています。

試乗した印象も、タイヤの氷の路面への接地感、密着感が明確でしっかりと路面をとらえている安心感があります。従来モデルのWINTER MAXX 02と比べ、氷上ブレーキ性能で、制動距離を22%*も短縮しているとのことですが、実際に走らせてみると、これほど差があるのか、と驚かされます。ダンロップの水を押し出すゴムの性能と特長を余すことなく引き出したスタッドレスタイヤだと思います。

メーカー
ダンロップ(DUNLOP)
ブランド
ダンロップ(DUNLOP)
モデル名
338858
商品モデル番号
338858

2.ミシュランのスタッドレスタイヤ:X-ICE SNOW

ミシュラン(Michelin) 【4本セット】 15インチ MICHELIN(ミシュラン) スタッドレスタイヤ X-ICE SNOW(エックスアイス スノー) 185/60R15 88H 新品4本

63,939円〜(税込)

氷も雪も、全ての冬道に。長く続く安心感を届けるスタッドレスタイヤ

今シーズン登場したミシュランの新型スタッドレスタイヤです。X-ICEにSNOWがついて方向性がブレているのか!?と思ったら、氷上グリップ性能がさらにアップしていました。

トレッドデザインはV字パターンを基調にした方向性パターンでストレートグルーブを持たないのも特徴の一つです。

ポリマー(≒ゴム)系の材質の硬質な配合物を混ぜたエバー・ウインター・グリップコンパウンドを採用することでブロック剛性を高めながら、露出した配合物が取れたところが吸水機能を発揮して氷上グリップ性能がアップ。

明らかに氷の路面を走っているときのタイヤと路面の密着感が強く感じられます。またブロック剛性の高さからくる手応えの良さが雪上でも優れた操縦性につながっています。

先代モデルのX-ICE2と比べても1ランクグリップが上であり速度レンジがT(190km/h/H(210km/h)も特徴の一つです。

メーカー
ミシュラン(Michelin)
ブランド
ミシュラン(Michelin)
商品モデル番号
X-ICE SNOW_1856015_4

3.ヨコハマタイヤのスタッドレスタイヤ:アイスガード7 iG7

アイスガード YOKOHAMA(ヨコハマ) iceGUARD7(アイスガード) IG70 185/65R15 88Q スタッドレスタイヤ

15,420円〜(税込)

ヨコハマ史上最高の氷上性能を謳う「アイスガード7」

第7世代となったヨコハマタイヤのスタッドレスタイヤ=アイスガード7は、氷上性能を大幅にアップして登場しました。

コンパウンドはウルトラ吸水ゴムと名付けられ、従来から採用している新マイクロ吸水バルーンに加え、吸水スーパーゲル、ひっかき性能を持ったマイクロエッジスティックで構成されています。トレッドデザインのブラッシュアップによる接地面積アップなどの効果もあって氷上制動性能14%*アップ、氷上旋回性能(ラップタイム)7%*アップ、氷上発進性能15%*アップを実現しています。
またタイヤの劣化抑制効果を持つオレンジオイルSによって4年後でもグリップ性能の低下を抑えています。

氷上性能だけでなく圧雪路面でのグリップやコントロール性も向上しており、より安心して走れるスタッドレスタイヤに仕上がっています。

メーカー
ヨコハマ
ブランド
アイスガード

4.ブリヂストンのスタッドレスタイヤ:ブリザックVRX3

ブリヂストン(BRIDGESTONE) ブリヂストン(BRIDGESTONE) スタッドレスタイヤ BLIZZAK(ブリザック) VRX3 175/65R15 84Q

12,340円〜(税込)

ヒタッ!と氷の路面をとらえるグリップ感が印象的

2021年秋発売のブリヂストンの新型スタッドレスタイヤです。氷上ブレーキ20%*向上、摩耗ライフ17%*を謳う氷上性能を重視した効き持ちスタッドレスタイヤです。

トレッドデザインは、一見すると縦溝基調のサマータイヤのように見えますが、技術を詰め込み、無駄を省いたらこんなトレッドデザインになってしまいましたとのこと。

ブロック端に突起をつけ、接地面に水膜が侵入しないよう設計するとともに、サイプにもブロックを端から端まで貫通させないサイプを配置することで水の流れを整えて接地性を高めています。さらに太く長い水路(気泡)を楕円系にして吸水性能をアップしています。

メーカー
ブリヂストン(BRIDGESTONE)
モデル名
PXR02005

5.グッドイヤーのスタッドレスタイヤ:アイスナビ7

グッドイヤー(Goodyear) GOODYEAR(グッドイヤー) ICE NAVI7 185/60R15 84Qスタッドレス 05539658 05539658

8,580円〜(税込)

水を弾き氷の路面に密着させる撥水ゴムをベースに製造

コンパウンドは小粒径シリカにカップリング材を使うことで特定のポリマー(ゴム)と結び付け、より多くのシリカを均一に分散させることに成功しました。その結果、低温でもしなやかに微細な凹凸にも密着し氷の路面での優れたグリップ性能が得られています。

感覚としてはサイプやエッジが爪を立てながら氷の路面をグリップしているような乗り味があります。そのため滑りだしてからもグリップがガクッと落ち込まないので安心感があるのも特長です。発売から4年経過しているのでそろそろモデルチェンジの時期でもあります。なのでそのあたりもチェックするべき点です。

メーカー
グッドイヤー(Goodyear)
モデル名
05539658
梱包サイズ
60.6 x 60.6 x 18.9 cm
商品の重量
8.1 kg
リム経
15

6.TOYOタイヤのスタッドレスタイヤ:ガリットGIZ2/トランパスXT

Toyo Tires トーヨー(TOYO) スタッドレスタイヤ OBSERVE GARIT GIZ 185/60R15 84Q

8,260円〜(税込)

変わることのない効きと、より長く使える信頼を

鬼クルミのひっかき効果でおなじみのTOYOスタッドレスタイヤの新製品ガリットGIZ2です。

ひっかき性能に加え、吸水性能に優れたNEO吸水カーボニックセルとミクロの密着性を高めたNEOゲルを採用した新コンパウンドです。

実際に氷の路面ではゴムの柔らかさからくるグリップの良さが体感できました。雪上ではエッジの利いた手応えと滑り出した時のコントロール性がありブロックの剛性がエッジ効果を引き出しているのだろうと考えました。

また、高速域ではトレッドゴムの変形感が感じ取れました。

メーカー
トーヨー(Toyo)
ブランド
Toyo Tires
梱包サイズ
cm; 7.9 kg
商品モデル番号
185/60R15
商品の重量
7.9 kg

7.TOYOタイヤのスタッドレスタイヤ:トランパスXT

Toyo Tires スタッドレスタイヤ1本 TOYO TIRES(トーヨー)WINTER TRANPATH(トランパス)225/65R17 102Q T4981910500681

11,000円〜(税込)

安定感のある走りと、進化したアイス性能

ミニバン専用タイヤで知られるトーヨータイヤは、ミニバンと最近流行のライトSUVに向けたスタッドレスタイヤ=トランパスXTも発売しています。重心が高くてもグラつかないケース剛性とブロック剛性のバランスが良く、癖がなくかつ安心して走れるスタッドレスタイヤです。

メーカー
トーヨー(Toyo)
ブランド
Toyo Tires
モデル名
T4981910500681
商品モデル番号
T4981910500681

8.コンチネンタルのスタッドレスタイヤ:バイキングコンタクト7

コンチネンタル(Continental) 【4本セット】 17インチ Continental(コンチネンタル) スタッドレスタイヤ VikingContact 7 225/65R17 106T 新品4本

74,158円〜(税込)

ウインター性能とウエット性能、相反する性能を高次元で両立

特徴的なトレッドデザインですが走ってみるとびっくりするくらい雪を掴み、しっかりとグリップしてくれます。

剛性感と応答の正確さの手応えを感じます。つまりグニャつくようなところがなく、圧雪路でもシャキッとしたドライブ感覚を覚えます。速度レンジT(190km/h)なのもあり、ドライの高速道路での操縦安定性やドライ路面の街中での癖がなく、走りやすさも魅力です。

シリカとポリマー(ゴム)を科学的に密に結びつけることで、高密度で均一にシリカを分散しウエット路面でのブレーキ性能やグリップ性能を高めています。また菜種オイルを採用して低温でのゴムの柔軟性を高めています。氷雪路面で安定したグリップ性能が得られます。

メーカー
コンチネンタル(Continental)
ブランド
コンチネンタル(Continental)
商品モデル番号
01112_S2YFF_2256517106T

9.ノキアンタイヤのスタッドレスタイヤ:ハッカペリッタR3

Nokian(ノキアン) 235/45R19 99T XL ノキアン ハッカペリッタ R3 新品スタッドレスタイヤ1本

53,700円〜(税込)

フィンランドのタイヤメーカー、ノキアン社のスタッドレスタイヤがハッカペリッタR3です。

日本ではあまり馴染みのないタイヤメーカーですが、世界で初めてウインタータイヤを作ったことで知られるウインタータイヤの老舗メーカーです。

ウインタータイヤは、多くの欧州自動車メーカーから推奨タイヤとして指定されています。トレッドデザインは方向性を持ったユニディレクショナルパターンで、優れた排雪性・排水性を持っています。サイプの使い方が独特で、吸水性能を高める役割も果たしています。

試乗してみると独特のグリップ感があり、トレッド面がギュッと路面をつかんでいるようでした。ゆっくり走らせてもタイヤが転がりながら路面をしっかりつかんでくれる感覚に安心感を覚えます。

グリップ限界領域のコントロール性も優秀と感じました。

メーカー
Nokian(ノキアン)
モデル名
T430593
商品の重量
6.8 kg

10.ノキアンタイヤ・ハッカペリッタR3SUV

Nokian(ノキアン) 265/70R17 115R ノキアン ハッカペリッタ R3 SUV スタッドレスタイヤ1本

21,940円〜(税込)

サイドウオールをアラミド繊維で補強したR3SUV

凍結路からハイウェイまで幅広い路面対応力を発揮強靱なアラミド繊維を採用した高強度サイドウォール強力なアイスグリップ、凍結路の加速、ブレーキ力を向上 極低温で柔軟性を失わず、高温でダレない新開発コンパウンドR2SUVに較べて転がり抵抗を5%*低下し省エネ性能を向上。

メーカー
Nokian(ノキアン)
モデル名
T430650
商品の重量
16.6 kg

※ 詳しくは各メーカーのホームページをご確認ください

モータージャーナリスト工藤貴宏氏がおすすめするスタッドレスタイヤ4選

スタッドレスタイヤにも得意不得意がある!?

同じスタッドレスタイヤでも、特異な環境は銘柄により違いがあります。たとえば欧州のスタッドレスタイヤは、高速走行性能を重視する傾向。ドライ路面でも安定感ある走りをもたらします。

いっぽう日本のスタッドレスタイヤは氷の上でのグリップ力に重点を置いています。

それらの特性の背景にあるのは、走行環境の違いの影響。欧州は雪が降っても、日本のように凍って滑りやすい路面にはなることが少ないので、その性能はあまり重視されません。

いっぽうで日本では、路面が凍ってツルツルに磨かれることもあり、極めて滑りやすいその路面での性能が求められるのです。なので、選ぶときは日本向けに作られたスタッドレスタイヤが望ましいでしょう。

スタッドレスタイヤだけで事足りない?

冬の路面を安心して走れるスタッドレスタイヤがあるのなら、そのタイヤを1年中履きっぱなしにすればいいと思うかもしれません。

しかし、そうはいきません。なぜなら不得意な状況があるからです。たとえば、舗装路の性能は充分とはいえません。

昨今のスタッドレスタイヤはかつてよりは改善されていますが、タイヤが柔らかいので舗装路での操縦安定感がなく、またグリップ自体も夏タイヤよりは低いので急ブレーキ時など安全にかかわる部分で不利です。

さらに、濡れた路面も苦手。雪や氷で最大のパフォーマンスを発揮されるように作られた表面の溝は、水がたまった路面との相性が良くないからです。また、舗装路面をスタッドレスタイヤで走るとゴムが摩耗したり表面の繊細な溝が荒れて氷雪路面でのグリップが低下します。

以上のことから、雪の降る時期以外は夏用のタイヤを履くのが望ましいのです。
では、オススメのスタッドレスタイヤを紹介しましょう。

1.ダンロップのスタッドレスタイヤ: WINTER MAXX 03

ダンロップ(DUNLOP) DUNLOP(ダンロップ) スタッドレスタイヤ WINTER MAXX 03 (ウィンターマックスゼロスリー)185/60R15 84Q 普通車用

16,960円〜(税込)

従来モデルに対して氷上性能を強化

ダンロップの最新作である「WINTER MAXX 03」は、従来タイプである「WINTER MAXX 02」とは方向性を変えてきました。

従来タイプの“WINTER MAXX 02”は、「日常的に雪が積もるわけではないけれど、冬になったら念のために履く。だけど走行するのはほとんど舗装路だ」というドライバーに強くオススメしたいスタッドレスタイヤといえました。その理由は、ドライ路面でのハンドリングの安定感や安心感が強く、また舗装路面でもすり減りにくいことが自慢だったからです。

しかし“WINTER MAXX 03”になり、舗装路での性能はやや控えめとなるいっぽうで、氷上ブレーキ性能が従来品に対して22%*も向上し、氷上コーナリング性能も11%*向上と大幅にレベルアップ。氷へよりしっかりと密着する構造としたことで、極限の凍結路面での絶対的な性能と安心感が増しているのです。そのうえで「効き長持ち性能」もさらに強化し、よりウィンタータイヤとしての能力を磨き上げたといえるでしょう。

メーカー
ダンロップ(DUNLOP)
ブランド
ダンロップ(DUNLOP)
モデル名
338858
商品モデル番号
338858

2.ブリヂストンのスタッドレスタイヤ:ブリザックVRX3

ブリヂストン(BRIDGESTONE) ブリヂストン(BRIDGESTONE) スタッドレスタイヤ BLIZZAK(ブリザック) VRX3 175/65R15 84Q

12,340円〜(税込)

最新作はさらに長く持つ

「ブリザック」は20年以上にわたって北海道や北東北主要5都市での装着率ナンバー1を誇る人気ブランドです。その最新銘柄が「ブリザックVRX3」。2020-21年シーズンに向けてデビューしたばかりです。

ポイントはなんといっても、トータル性能の高さ。ブリザックといえば氷の上でのグリップ性能に定評がありますが、「VRX3」は従来品である「VRX2」に比べ、氷上ブレーキ性能が20%*向上。その進化幅には驚くばかりです。もっともっと氷の上でより安心できるタイヤになったといっていいでしょう。

そのうえで見逃せないのが、長く使える性能へのこだわりです。長く使える要素としては「減りにくい」と「効き(経年劣化で低下する雪道でのグリップ力)が長持ちする」の2つの要素がありますが、前者に対しては舗装路におけるタイヤと路面の“すべり”を軽減することで耐摩耗性を向上。後者は、ブリザックが得意とする「発泡ゴム」に含まれる小さな穴の形状が進化したほか、柔らかさを保つ素材として一般的なオイルよりも抜けにくい「ロングステイブルポリマー」を配合することで長く使ってもゴムが硬くならないように工夫しているのです。

メーカー
ブリヂストン(BRIDGESTONE)
モデル名
PXR02005

3.ヨコハマタイヤのスタッドレスタイヤ:アイスガード7 iG7

アイスガード YOKOHAMA(ヨコハマ) iceGUARD7(アイスガード) IG70 185/65R15 88Q スタッドレスタイヤ

15,420円〜(税込)

さらにレベルアップした氷上性能

注目ポイントはなんといっても、磨き上げられた氷上グリップ性能。ヨコハマの技術には定評があり、従来モデルの「iceGUARD6」においても氷上グリップ性能はトップレベルをマークしていました。

2020-21年シーズンに向けてデビューした最新モデルの「iceGUARD7」は、自慢の氷上性能がさらに進化。たとえば冬の道でもっともタイヤが滑りやすく性能を体感しやすい氷上制動(氷の上でのブレーキ)においては、「iceGUARD6」よりも14%*も短く止まれるまで性能アップしているのだから驚くばかりです。

また氷上発進/加速性能に関しても従来モデルに対して15%*の向上を実現。これまでもハイレベルだった氷の上での性能がさらに高まっているのが最新銘柄である「iceGUARD7」の特徴と言っていいでしょう。

それでいて価格面は、ブリヂストンの「ブリザックVRX3」よりもリーズナブルに手に入ることも多く、コストパフォーマンスに優れているといえます。

メーカー
ヨコハマ
ブランド
アイスガード

4.ミシュランのスタッドレスタイヤ:X-ICE SNOW

ミシュラン ミシュラン X-ICE SNOW

8,294円〜(税込)

高い氷上性能とドライ性能のハイバランス

ミシュランはフランスのタイヤメーカーですが、スタッドレスタイヤは日本にも開発拠点を設置しています。なので、日本の冬の道にもマッチした商品を用意しています。

「X-ICE SNOW」はそんなミシュランの乗用車用スタッドレスタイヤです。日本で重視されるアイス性能もハイレベルで、自信を持っておすすめできるスタッドレスタイヤです。欧州ブランドらしくドライ路面高速道路での安定感も高い点が魅力的です。

ブランド
ミシュラン(Michelin)

※ 詳しくは各メーカーのホームページをご確認ください

スタッドレスタイヤの歴史と進化

スタッドレスタイヤの登場は1985年くらいまでさかのぼります。粉塵問題で製造・販売ができなくなったスパイクタイヤの代わりに登場したのがスタッドレスタイヤです。前年までスパイクタイヤが使われていたこともあり、当初スタッドレスタイヤの評判はあまりはかばかしいものではありませんでした。しかし選択肢としてはスタッドレスタイヤ以外ないので、皆少しでも性能がいいと評判のスタッドレスタイヤを買いに走ります。タイヤメーカーにとってはスタッドレスタイヤという大きな市場でシェアを獲得するチャンスでもあったのです。

その結果、熾烈なスタッドレスタイヤの開発競争が始まります。競争が始まると性能はどんどん進化していきます。ブリヂストンが80年代終わりに気泡入りのコンパウンドを発表すると、ダンロップは90年代初頭に撥水ゴムを発表といった具合に最新の技術を搭載して性能向上を図ったのでした。

スタッドレスタイヤの必要性とは?

タイヤに使われているゴムには、得意とする温度域があります。ゴムは暑くなると柔らかくなり、寒くなると硬くなります。サマータイヤと呼ばれる一般的なタイヤはプラスの気温でゴムの性能が発揮できるように作られています。

そんなサマータイヤを冬場でも履いているとどうなるでしょう。ゴムの柔軟性が失われ、グリップ性能が悪くなるのです。特に冷たい雨や雪といった場面では簡単に滑りだしびっくりするくらいグリップしてくれません。一般にサマータイヤのゴムは、一日の平均気温が7度を下回るとゴムが硬さを増していきグリップ性能が低くなるといわれています。これに対して冬用タイヤは0度を下回ってもゴムが硬くなりにくく、雨や雪でもグリップ性能を発揮してくれます。

スタッドレスタイヤは、冬用タイヤの中でもゴムが柔軟性に作られています。これは寒さに強いということもありますが、雪、氷の路面で強力なグリップを発揮できるように作った結果なのです。

スタッドレスタイヤのメリット・デメリット

スタッドレスタイヤを履くことの最大のメリットは、安全性です。雪は、路面が薄く白くなる程度でも驚くほど滑ります。坂とも言えないような傾斜でも登れなくなってしまいます。気温が低くなると、想像以上にサマータイヤのグリップ性能は低くなってしまうのです。スタッドレスタイヤはその都度履き替えるものではなく、冬のシーズンが近づいたら夏用タイヤから履き替えそのまま春先まで履くのが一般的な使い方です。つまり一旦履き替えてしまえば、より安心して冬を過ごせるということです。

サマータイヤにチェーンを装着することでも雪道を走ることはできますが、装着に手間がかかるし、出先で雪に遭遇した場合は道端で交換しなくてはならず危険を伴います。値段が高いこと、保管場所に困ることが、デメリットの1,2位でしょう。ゴム(コンパウンド)が柔らかいので、サマータイヤのようには走れません。

ただ、操縦安定性に関しては、最近ではドライ路面の性能もかなり良くなっていて、サマータイヤと同等とまではいかないまでも、少し穏やかに走るくらいの気遣いでOKです。高速道路でのふらつくことはなくなりました。

スタッドレスタイヤが発表されてからもう35年以上経ちましたが、依然として氷雪上性能は上がり続けています。歩みを止めないタイヤメーカーの努力を見れば、最新のスタッドレスタイヤをお勧めしたくなるのが人情というものです。

実際良くなっているので、冬道の運転に不安を持っている人には強くお勧めします。一方、これだけ性能が良くなったので、1世代前のスタッドレスタイヤでも十分な性能を持っているともいえます。

ただし、タイヤの性能はドライバーの腕の未熟をカバーしてくれるので、一世代前のタイヤを使うのはコスパ重視の雪道に慣れたドライバー向きの選択肢です。上手にスタッドレタイヤを選んで楽しい冬道ライフを過ごしてください。

斎藤 聡|さいとう さとし

モータージャーナリスト。車両のインプレッションはもちろん、タイヤやサスペンションについて造詣が深く、業界内でも頼りにされている存在。多数の自動車雑誌やWEBマガジンで活躍中。某メーカーのドライビングインストラクターを務めるなど、わかりやすい解説も人気のヒミツ。日本自動車ジャーナリスト協会会員、日本カーオブザイヤー選考委員。

斎藤 聡

工藤 貴宏|くどう たかひろ

1976年生まれの自動車ライター。クルマ好きが高じて大学在学中から自動車雑誌編集部でアルバイトを開始。卒業後に自動車専門誌編集部や編集プロダクションを経て、フリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジン搭載のマツダCX-5。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

工藤 貴宏