日産 セレナe-POWERハイウェイスター①進化したのはエクステリアだけではない!セーフティシステム標準装備はポイント高し!【新型車インプレッション】

2018年のミニバン販売台数ナンバー1達成、そしてRJCテクノロジーオブザイヤー2019も獲得し、売れ行き絶好調なワンボックスミニバン「日産 セレナ」が、この度、マイナーチェンジとなりました。

営業利益9割減や、社長はじめ役員の不正など、何かと話題の日産ですが、その稼ぎ頭であるセレナがマイナーチェンジでどう変わったのか、「セレナ ハイウェイスター」をお借りしましたので、元日産自動車エンジニアの筆者が、古巣の日産に忖度一切なしで、ご紹介します。

文・吉川 賢一/写真・鈴木 祐子

Chapter
今回の試乗車!【日産 セレナe-POWERハイウェイスターV (2WD)】
どこが進化した?
車両の概要は?
エンジンスペックやトランスミッションは?
グレード構成は?

今回の試乗車!【日産 セレナe-POWERハイウェイスターV (2WD)】

2019 日産 セレナ ハイウェイスター e-power

どこが進化した?

2019 日産 セレナ ハイウェイスター e-power

今回のマイナーチェンジのトピックは、360度セーフティアシストシステムを全車標準で装備した点です。

アダプティブLEDヘッドライトシステム、ハイビームアシスト、インテリジェントエマージェンシーブレーキ、標識検知機能、踏み間違い衝突防止アシスト、インテリジェントLI(車線逸脱防止支援システム)+LDW(車線逸脱警報)、インテリジェントBSI(後側方衝突防止支援システム)+BSW(後側方車両検知警報)、RCTA(後退時車両検知警報)など、書ききれないほどに、安全装備に気を使った模様。

なお、アラウンドビューモニターはメーカーオプションでの設定です。また、セレナの「売り」のひとつであるプロパイロットも、改良版へとアップデートされました。

2019 日産 セレナ ハイウェイスター e-power

車両の概要は?

2019 日産 セレナ ハイウェイスター e-power

セレナ・ハイウェイスターのボディサイズは4,770×1,740×1,865(全長×全幅×全高[mm])、車両重量は1,670kg、最小回転半径は5.7mです。

2019 日産 セレナ ハイウェイスター e-power

注意すべき点は、標準仕様のセレナの場合、5ナンバーサイズの1,695mmの車幅となり、また15インチタイヤ(195/65R15)を装着した場合は、最小回転半径が5.5mへと小さくなります。この20cmの差は、狭い駐車場での取り回しやすさに効いてきます。

ハイウェイスターに設定されている16インチタイヤ(195/60R16)では、回転半径が大きくなってしまう点は注意が必要です。

2019 日産 セレナ ハイウェイスター e-power

試乗したのは、e-POWERの中間モデルとなる、「セレナe-POWER ハイウェイスターV」(車両本体318万1000円)です。

特別塗装色(マルーンレッド75,600円)、16インチアルミ(27,000円)、セーフティパッケージB(21万8160円)、リアヒーターダクト-寒冷地-前席ヒーターシート(83,160円)と、車両本体価格で383万円を突破。

さらにディーラーオプションで10インチナビレコお得パック(36万1328円)、後方ドライブレコーダー(4万9032円)、フロントプロテクター(6万8432円)、フロントバンパーイルミネーション(5万4972円)、カーペット(6万4584円)など、豪華装備を目指すと443万7788円にまで上がります。

特に、10インチナビゲーション画面の見やすさは格別ではありますが、いくらなんでも高すぎます。消費者としては、スマホがあればナビが使用できるApple Car Playやアンドロイドオート対応のモニターのほうがよっぽどいいような気がします。

2019 日産 セレナ ハイウェイスター e-power

しかし、競合車となるトヨタ ヴォクシーは、同装備の「HYBRID ZS」で車両価格328万6440円、ホンダ ステップワゴンは同装備の「SPADA HYBRID G Honda SENSING」で車両価格335万0160円。ベース車両の価格としては、廉価なe-POWERシステムを搭載したセレナが、依然としてお買い得だと言えます。

エンジンスペックやトランスミッションは?

2019 日産 セレナ ハイウェイスター e-power

パワートレインは、お馴染みの「e-POWER」と、マイルドハイブリッド「S-HYBRID」の2種類を用意。1.2Lのガソリンエンジンで発電を行い駆動用モーターで走行するe-POWERは、他メーカーのハイブリッドとは一線を画す力強さと滑らかさを実現します。またS-HYBRIDにはエクストロニックCVTを搭載し、こちらも滑らかな発進加速を行います。

2019 日産 セレナ ハイウェイスター e-power

e-POWERの燃費はJC08モード燃費で26.2km/Lを達成。ただし最重量のe-POWERハイウェイスターGでは23.4km/Lに低下します。S-HYBRIDでは、JC08モード燃費で16.6km/L。ガソリン消費量から検討しても、セレナはe-POWER一択といえるでしょう。

グレード構成は?

2019 日産 セレナ ハイウェイスター e-power

「e-POWER」「S-HYBRID」共に、ベースグレードとハイウェイスターを設定。上から「G」、「XV」、「X」となっている。4WDは「S-HYBRID」しか用意されていない点に注意が必要です。最量販となるのは、e-POWERの中間グレード「XV」、もしくはハイウェイスター「V」の見込みです。

2019 日産 セレナ ハイウェイスター e-power

主要グレードの価格は以下となります。(消費税8%計算)

1.2リットル直列3気筒ガソリンエンジン+駆動モーター(HR12DE-EM57)
セレナe-POWER・ハイウェイスター(2WD) G/V/-【365万7960円/343万5480円/323万3520円】
セレナe-POWER(2WD) G/XV/X【341万0640円/316万7640円/294万3000円】
セレナAUTECH(2019年秋発売予定)

2.0リットル直列4気筒ガソリンエンジン(MR20DD)
セレナ ハイウェイスター(2WD) G/V/-【316万8720円/293万2200円/270万8640円】
セレナ G/XV/X【300万5640円/268万7040円/252万9360円】

2019 日産 セレナ ハイウェイスター e-power

これまで控えめだったセレナのフロントフェイスも、遂にライバルミニバンと戦えるほどにド派手なフロントフェイスとなりました。しかし、それ以上にセーフティアシストシステムの全車標準化もポイントが高い点です。次回は、セレナの内外装や室内の使い勝手について、レポートしていきます。

吉川 賢一|よしかわ けんいち

モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。

吉川 賢一|よしかわ けんいち