平成の名車といえばこれだ!国産車5選

2019年4月で「平成」という時代の幕が降ろされることになりました。金融危機、震災、グローバル化といった激動の平成時代には、技術の進歩とともに数々の名車が誕生しました。今回は、そのなかでも特に印象深い5台を紹介しましょう。

文・立花義人

Chapter
ユーノス ロードスター
トヨタ セルシオ
日産 スカイラインGT-R(R32)
ホンダ NSX(初代)
トヨタ プリウス(初代)

ユーノス ロードスター

ユーノス ロードスター

平成元年の1989年に登場した、マツダのライトウェイト・オープンスポーツカーです。

1980年代後半はバブル景気真っ盛りの時代でした。その頃に登場したクルマの多くは、豪華さやパワーを追求し、競い合うかのようにクルマをより重く、大きくしていきました。

しかし、そこに登場したロードスターは、軽量ボディに軽快なエンジン、操縦性の良いFRレイアウトにオープン2シーターという、当時の時代背景を考えると古典的とも言えるコンセプトでしたが、発売後たちまち世界中で大ヒットとなります。

初期モデルのエンジンは、1.6Lの直4DOHCで最高出力も120psと、決してパワーがあるとは言えませんが、2名乗車時の50対50という理想的な前後重量配分や、ショートストロークのシフトレバーなど、スポーツカーとしての性能を、存分に味わえる要素が備わっており、「ドライバーがクルマを意のままに操る楽しさを世界に広めた1台」といえるでしょう。

ユーノス ロードスター 画像ギャラリー

トヨタ セルシオ

トヨタ セルシオ 初代(レクサス LS)1993

※写真はレクサスLS

トヨタの高級セダン、セルシオもまた平成元年である1989年に登場しました。

トヨタはセルシオを開発するにあたり、クルマ作りを原点から見直し、耐久性も含めた部品精度を大幅に向上させる手法を、全社一丸となって取り組みました。

部品の一点一点を高精度で作ることにより、低振動のエンジンを開発、それにより圧倒的な静粛性を獲得したのです。こうして開発されたセルシオ(レクサスLS)が北米でデビューするやいなや、いきなり年間2万台の販売台数を記録する大ヒットとなります。

それまで世界的な高級車市場といえばメルセデス・ベンツやジャガーといった伝統的なブランドで占有されていましたが、セルシオの登場は、この市場を拡大させるほどの影響力を与えました。まさに平成の高級車市場における立役者という意味で、歴史に名を刻んだ1台といえます。

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日産 スカイラインGT-R(R32)

R32 Skyline GT-R

1973年(昭和48年)に197台だけ生産されたKPGC110型スカイラインGT-Rから16年後、1989年平成元年にスカイラインGT-R(R32型)が誕生、ファン待望の復活を果たします。

直列6気筒DOHCツインターボエンジンの2.6Lという排気量は、当時グループAの規格で行われていたレースに出場するための規制に合わせたもので、まさに「レースに勝つために」作られたクルマでした。

駆動方式は4WDですが、前後のトルク配分を走行状況に合わせて変化させるアテーサ E-TSと、スーパーハイキャスという後輪操舵システムを搭載。徹底的に走りを追求したクルマでした。

このR32 GT-Rは、グループAのレースにおいて、1990年から1993年の間に29戦29連勝という金字塔を打ち立てます。まさに伝説の名車といえるでしょう。

ホンダ NSX(初代)

ホンダ NSX 初代

NSX は、平成2年(1990年)に発売された、ホンダのミドシップスポーツカーです。

ホンダはNSXを、最高速を追求するクルマではなく、「誰でもハンドリングを楽しめるスポーツカー」を目標として開発を行いました。比較対象としてフェラーリ328を参考にし、ミドシップ方式、そして軽量なアルミボディを採用しました。

車両の走行テストには、当時のF1ドライバーであったアイルトン・セナや中島悟も参加、ボディ剛性に関するアドバイスがあったといいます。こうして、世界初のオールアルミ製高剛性ボディが誕生したのです。

エンジンは、レジェンド クーペ用の2.7L V6SOHCを3.0Lに拡大。さらにVTEC(可変バルブタイミングリフト機構)を搭載して、NAならではのフィーリングと低速から高速までよどみない加速を実現しています。

発売当時、日本の乗用車メーカーのなかでは最高額(800万円)のクルマだったことに加え、「2人乗りの高性能ピュアスポーツカー」という贅沢さに憧れた人は少なくないと思います。

ホンダ NSX(初代)画像ギャラリー

トヨタ プリウス(初代)

トヨタ プリウス(初代)

トヨタが平成9年(1997年)に発売した、世界初の量産ハイブリッドカーです。

プリウス発売の4年前、21世紀をリードする画期的な燃費向上への取り組みとして、G21プロジェクトがスタート。既存エンジンの2倍の燃費性能を目標とすることが決定されました。

それを受けて、1995年の東京モーターショーに出品するハイブリッドを採用したコンセプトカーが開発されたことが、プリウス誕生のきっかけとなりました。

1.5Lミラーサイクルエンジンに、永久磁石式同期モーターを併用したハイブリッドシステムを搭載。さらに空気抵抗の減少を意識したデザインや、超軽量の鍛造アルミホイールに空気抵抗低減のための樹脂製ホイールカバー、当時としては珍しいセンターメーターの採用など、革新的なクルマとして、話題にこと欠くことはありませんでした。

プリウスとは、ラテン語で「先駆け」という意味。まさにハイブリッドカーの先駆けとして、その歴史を語るうえで欠かせない1台となりました。


平成という時代には、世界の自動車メーカーに影響を与えた名車が、たくさん登場しました。次はどんな時代になるのでしょうか?そして、どんなクルマが登場するのでしょうか?楽しみでなりませんね。

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文・立花義人
フリーライター。5歳の頃に自動車図鑑で見たアルファロメオのデザインに衝撃を受け、以降クルマに魅了される。様々なクルマの個性を知りたいと考え、免許取得後国産・輸入車問わず20台以上を乗り継ぐ。車検整備を取り扱う企業に勤務していた際、メンテナンスや整備に関する技術や知識を学ぶ。趣味はドライブ、食べ歩き。現在の愛車はパサート・ヴァリアント。