平成の名車といえばこれだ!5選をご紹介!|輸入車編
更新日:2024.09.09
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19世紀末に内燃機関が世に登場してから100年あまり。その間にあらゆる自動車が生産されてきました。そして時代を超えて語り継がれる“名車”もまた星の数ほど生み出されてきました。そのなかから、平成生まれのエポックメイクだった輸入車をピックアップしてみました。
文・西山昭智
文・西山昭智
平成の輸入された名車①|MINI(BMW)
アレック・イシゴニスが世に送り出したオリジナルのミニは、エンジンを横置きに搭載したFFレイアウトの傑作車で、20世紀のカー・オブ・ザ・センチュリーでは2位に選出されています(1位はT型フォード)。
しかし生産していたローバーグループは経営不振により、1994年にはBMWグループの傘下に入りました。これによって20世紀を代表するミニは終わったと誰しもが思ったなか、BMWが2001年に満を持して発売したのが、新しいMINIだったのです。
ボディサイズは大型化されたものの、ミニらしさを色濃く残した新生ミニ。見た目のみならず、ゴーカートフィーリングと呼ばれる独特の乗り味も新生ミニではしっかりと再現されていました。
このニューミニは世界的にヒットを記録し、日本でも大人気に。現在は3世代目へと移行し、ボディバリエーションも豊富になっています。クラシックミニという巨人をどのように21世紀版に進化させるのか、そんな重圧を跳ねのけてクラシック同様もしくはそれ以上の人気を獲得したミニは、まさに平成の名車といえるでしょう。
しかし生産していたローバーグループは経営不振により、1994年にはBMWグループの傘下に入りました。これによって20世紀を代表するミニは終わったと誰しもが思ったなか、BMWが2001年に満を持して発売したのが、新しいMINIだったのです。
ボディサイズは大型化されたものの、ミニらしさを色濃く残した新生ミニ。見た目のみならず、ゴーカートフィーリングと呼ばれる独特の乗り味も新生ミニではしっかりと再現されていました。
このニューミニは世界的にヒットを記録し、日本でも大人気に。現在は3世代目へと移行し、ボディバリエーションも豊富になっています。クラシックミニという巨人をどのように21世紀版に進化させるのか、そんな重圧を跳ねのけてクラシック同様もしくはそれ以上の人気を獲得したミニは、まさに平成の名車といえるでしょう。
MINI クーパーS 画像ギャラリー
平成の輸入された名車②|ポルシェ カイエン
ポルシェといえば、911に代表されるスポーツカーの名門ブランド。そんなポルシェがSUVをつくるという話になったとき、ほとんどの人はその成功を疑ったと思います。しかし蓋を開けてみると、カイエンは世界規模でヒットを記録し、今では911ではなくこのカイエンがポルシェの屋台骨を支えているといっても過言ではありません。
そのカイエンが発売されたのは、2002年のこと。1997年に登場したメルセデス・ベンツMクラスを皮切りに、各社がこぞってプレミアムSUVの製作をはじめ、BMWは2000年にX5を発売しています。
そのようななか、ポルシェはフォルクスワーゲンと共同でカイエンを生み出しました。発売当時のラインナップは、V6を搭載したカイエン、V8ターボチャージャーのカイエン ターボ、その上位モデルであるカイエンSの3種類。エンジンは、フラット6ではなくVバンクを採用しています。
911を意識したフロントマスク、ポルシェが「スポーツカー」と呼ぶほどの性能、SUVらしからぬインテリアのデザインで発売当初から瞬く間に人気を博しました。
現在販売されているのは、2017年にフルモデルチェンジを行なった3代目カイエン。テールランプが兄弟モデルのマカンと同じように左右がつながり、内装のデザインはセンターコンソールまわりを中心に一新されています。先代よりも全長が60mm近く大きくなり、ラゲッジスペースも100Lほど拡大されています。
あのロールス・ロイスやランボルギーニからも次々とプレミアムSUVが発売されていますが、その発端となったのがこのカイエンというわけ。そういった意味で、新時代のSUVの在り方を示した名車といえるのではないでしょうか。
そのカイエンが発売されたのは、2002年のこと。1997年に登場したメルセデス・ベンツMクラスを皮切りに、各社がこぞってプレミアムSUVの製作をはじめ、BMWは2000年にX5を発売しています。
そのようななか、ポルシェはフォルクスワーゲンと共同でカイエンを生み出しました。発売当時のラインナップは、V6を搭載したカイエン、V8ターボチャージャーのカイエン ターボ、その上位モデルであるカイエンSの3種類。エンジンは、フラット6ではなくVバンクを採用しています。
911を意識したフロントマスク、ポルシェが「スポーツカー」と呼ぶほどの性能、SUVらしからぬインテリアのデザインで発売当初から瞬く間に人気を博しました。
現在販売されているのは、2017年にフルモデルチェンジを行なった3代目カイエン。テールランプが兄弟モデルのマカンと同じように左右がつながり、内装のデザインはセンターコンソールまわりを中心に一新されています。先代よりも全長が60mm近く大きくなり、ラゲッジスペースも100Lほど拡大されています。
あのロールス・ロイスやランボルギーニからも次々とプレミアムSUVが発売されていますが、その発端となったのがこのカイエンというわけ。そういった意味で、新時代のSUVの在り方を示した名車といえるのではないでしょうか。
ポルシェ カイエン 画像ギャラリー
平成の輸入された名車③|ランボルギーニ ムルシエラゴ
1990年代から2000年にかけて巻き起こった欧州自動車メーカーの再編。これにより多くの自動車メーカーが、国という枠を超えて吸収合併を繰り返しました。
ランボルギーニもその例外ではなく、ドイツの自動車メーカーであるアウディの傘下となったのもこの時期です。ランボルギーニというブランド自体、これまでに紆余曲折を辿ってきた経緯があり、一時はクライスラー傘下でカウンタック(アニバーサリー)やディアブロを手がけていた時代もあります。
そんな不遇ともいえる時代を乗り切り、アウディのオペレーションによって誕生した初めてのモデルが、ムルシエラゴでした。カウンタック、ディアブロという流れを汲んで生産されたムルシエラゴは、ランボルギーニらしいスタイリングを見事に表現し、スーパーカーファンを喜ばせます。
スタイリングはかつてディアブロで手腕をふるったルク・ドンカーヴォルケが担当し、カウンタックから続くウェッジシェイプデザインを継承しながらも近代的なものへと生まれ変わっています。
シャシーの一部には当時最先端だったCFRP(カーボン)を使うことで軽量化を図り、駆動方式にはアウディらしい4輪駆動を採用。質実剛健なインテリアのデザインや整然と並ぶスイッチ類の質感の高さは、アウディらしい仕上がりです。
ドイツの自動車メーカーの傘下になったことで、ランボルギーニらしさも消えてしまうのか、という心配を跳ねのけたこのムルシエラゴの誕生によって、新しい時代のランボルギーニを創生できたのかもしれません。
ランボルギーニもその例外ではなく、ドイツの自動車メーカーであるアウディの傘下となったのもこの時期です。ランボルギーニというブランド自体、これまでに紆余曲折を辿ってきた経緯があり、一時はクライスラー傘下でカウンタック(アニバーサリー)やディアブロを手がけていた時代もあります。
そんな不遇ともいえる時代を乗り切り、アウディのオペレーションによって誕生した初めてのモデルが、ムルシエラゴでした。カウンタック、ディアブロという流れを汲んで生産されたムルシエラゴは、ランボルギーニらしいスタイリングを見事に表現し、スーパーカーファンを喜ばせます。
スタイリングはかつてディアブロで手腕をふるったルク・ドンカーヴォルケが担当し、カウンタックから続くウェッジシェイプデザインを継承しながらも近代的なものへと生まれ変わっています。
シャシーの一部には当時最先端だったCFRP(カーボン)を使うことで軽量化を図り、駆動方式にはアウディらしい4輪駆動を採用。質実剛健なインテリアのデザインや整然と並ぶスイッチ類の質感の高さは、アウディらしい仕上がりです。
ドイツの自動車メーカーの傘下になったことで、ランボルギーニらしさも消えてしまうのか、という心配を跳ねのけたこのムルシエラゴの誕生によって、新しい時代のランボルギーニを創生できたのかもしれません。
ランボルギーニ ムルシエラゴ 画像ギャラリー
平成の輸入された名車④|フェラーリ 360 モデナ
V8エンジンを搭載したF355の後継モデルとして1999年にデビュー。20世紀から21世紀にかけてヒットしたのがこの360モデナです。
内外装のデザイン、パワートレイン、F1マチックの採用など、あらゆる面でエポックメイクな存在だったF355の人気を引き継いだ360モデナは、リトラクタブルライトを採用したF355とはまったく異なるスタイリングでデビューし、発売当時は大きな話題を集めました。
トランスミッションはF355と同じくMTのほかにF1マチックが用意されていましたが、トラブル続きだったF355時代のものよりも大幅に進化を遂げています。
運転がしやすく取り回しの良い360モデナは、当時のF1人気と相まって史上もっとも売れたフェラーリ(当時)という称号を獲得しました。F355で培った人気を不動のものとし、のちのV8フェラーリの人気を決定づけた1台です。
内外装のデザイン、パワートレイン、F1マチックの採用など、あらゆる面でエポックメイクな存在だったF355の人気を引き継いだ360モデナは、リトラクタブルライトを採用したF355とはまったく異なるスタイリングでデビューし、発売当時は大きな話題を集めました。
トランスミッションはF355と同じくMTのほかにF1マチックが用意されていましたが、トラブル続きだったF355時代のものよりも大幅に進化を遂げています。
運転がしやすく取り回しの良い360モデナは、当時のF1人気と相まって史上もっとも売れたフェラーリ(当時)という称号を獲得しました。F355で培った人気を不動のものとし、のちのV8フェラーリの人気を決定づけた1台です。
フェラーリ 360 モデナ 画像ギャラリー
平成の輸入された名車⑤|BMW Z8
フェラーリ360モデナがヒットを記録していた2000年、360モデナとほぼ同じ価格で発売されたBMWのスペシャリティモデルがZ8です。
かつてBMWが1956年に発表した507をモチーフにした2座オープンのロードスターで、シャシーおよびボディはアルミ素材を使用。エンジンは4.9L V8をフロントに搭載し、トランスミッションは6速MT、駆動方式はFRレイアウトを採用しています。
外観だけでなく内装も50年代を意識したデザインで、3本スポークのステアリングやクラシカルなインストゥルメントパネルは21世紀の車とは思えないほど。スイッチやドアハンドルなど、ひとつひとつのパーツの質感が高く高級感にあふれた仕上がりとなっていました。
全長4,400mm×全幅1,830mm×全高1,317mm、ホイールベース2,505mm、車重1,630kg。前後重量比はほぼ50:50となっており、最高出力400ps&最大トルク500Nmを誇るV8エンジンによって高性能な走りを生み出します。
ボディ剛性が高く思いのままにファントゥドライブを味わうことができました。当時は、存在自体があまり知られていないモデルでしたが、時を経て一部の車好きからは”名車”として見直され、レアなスポーツカーとしてプレミアム化している隠れた名車です。
かつてBMWが1956年に発表した507をモチーフにした2座オープンのロードスターで、シャシーおよびボディはアルミ素材を使用。エンジンは4.9L V8をフロントに搭載し、トランスミッションは6速MT、駆動方式はFRレイアウトを採用しています。
外観だけでなく内装も50年代を意識したデザインで、3本スポークのステアリングやクラシカルなインストゥルメントパネルは21世紀の車とは思えないほど。スイッチやドアハンドルなど、ひとつひとつのパーツの質感が高く高級感にあふれた仕上がりとなっていました。
全長4,400mm×全幅1,830mm×全高1,317mm、ホイールベース2,505mm、車重1,630kg。前後重量比はほぼ50:50となっており、最高出力400ps&最大トルク500Nmを誇るV8エンジンによって高性能な走りを生み出します。
ボディ剛性が高く思いのままにファントゥドライブを味わうことができました。当時は、存在自体があまり知られていないモデルでしたが、時を経て一部の車好きからは”名車”として見直され、レアなスポーツカーとしてプレミアム化している隠れた名車です。
BMW Z8 画像ギャラリー
歴史のなかでひときわ輝いていた人気モデル、時代を経て見直されたレアなモデル、次世代につながるエポックメイクなモデルなど、平成の間にはさまざまな名車たちが誕生してきました。
内燃機関の時代が終焉を迎えようとしているなか、これらエンジンを搭載した名車たちは次世代の車の時代が到来してもなお語り継がれていくことでしょう。
西山昭智
大学卒業後自動車雑誌の編集部へ入社。アメリカ車を皮切りに輸入中古車やスーパーカー専門誌の編集部を経て独立。現在も紙媒体の自動車雑誌で編集および執筆を行なっている。正規販売ディーラーや中古車専門店などに取材を行なうことが多く、現場でしか聞けない業界の裏話的なものも取り扱い中。好きな車はフランス車。