リアワイパーの必要性|使わないから、いらない?
更新日:2024.09.09
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ハッチバックやワンボックス、ミニバンにほぼ標準装備になっているリアワイパー。でも「これっていつ使うんだっけ?」という方は、意外に多いのではないでしょうか。今回は、リアワイパーの必要性について考えてみました。
文・吉川賢一
文・吉川賢一
リアワイパーの本来の役目
リアワイパーは本来、どういう役目で装備されているのでしょうか?それには、標準装備されている車種にヒントがあります。
乗用車の基本スタイルであるセダンタイプは、通常、リアワイパーが装備されていません。一方、ハッチバックやワンボックス、ミニバンのようなボディタイプでは、ほぼ標準のように装備されています。
これは、車のリアエンドの場所とリアウインドウの位置が関係しています。リアエンドに近い場所にウインドウを設置したボディタイプは、走行中に後輪の跳ね上げた泥や水滴がリアウインドウに付着しやすくなります。リアワイパーは、フロント同様、ウインドウの水滴を拭くこともできますが、第一の役割は、その跳ね上げられた泥や水滴を拭うことなのです。
乗用車の基本スタイルであるセダンタイプは、通常、リアワイパーが装備されていません。一方、ハッチバックやワンボックス、ミニバンのようなボディタイプでは、ほぼ標準のように装備されています。
これは、車のリアエンドの場所とリアウインドウの位置が関係しています。リアエンドに近い場所にウインドウを設置したボディタイプは、走行中に後輪の跳ね上げた泥や水滴がリアウインドウに付着しやすくなります。リアワイパーは、フロント同様、ウインドウの水滴を拭くこともできますが、第一の役割は、その跳ね上げられた泥や水滴を拭うことなのです。
リアワイパーはすべての車に装備されているわけではない
セダンタイプの車にはトランクルームがあり、リアタイヤが泥や水滴を大きく跳ね上げても、リアウインドウを曇らせることはまずありません。一部にリアワイパーが装備されているセダンもありますが、それは寒冷地仕様やデザイン上から装備されたものでしょう。
一方、ハッチバックやミニバンなどのボディタイプは、タイヤとウインドウまでの距離が短いため、タイヤが跳ね上げる泥がウインドウを曇らせることがあり、リアワイパーがあると後方視界が確保できるので便利です。
一方、ハッチバックやミニバンなどのボディタイプは、タイヤとウインドウまでの距離が短いため、タイヤが跳ね上げる泥がウインドウを曇らせることがあり、リアワイパーがあると後方視界が確保できるので便利です。
道路交通法ではリアワイパーの設置はいらない?
道路交通法には、フロントワイパーの設置が義務付けられていますが、リアワイパーは規定されていません。ということは、設置は自由で、もし使わなかったり、気に入らなかったりするようなら取り外すことも可能ということになります。
しかし気をつけなければならないのが、リアワイパー付きの車を車検に通す際、検査員によっては以下の理由でその車が不適合車と判断する場合があることです。
しかし気をつけなければならないのが、リアワイパー付きの車を車検に通す際、検査員によっては以下の理由でその車が不適合車と判断する場合があることです。
理由その1、リアワイパーのゴムの劣化
リアワイパーは、たとえ使用していなくても、設置されている場合は保安基準部分に該当します。そのため、ゴムが劣化していた場合は車検に合格しません。使用していないのに車検時にゴム交換をしている方も多いので、いっそのこと外してしまうという選択もあるでしょう。
理由その2、外した際のビスが危険な突起物とみなされる場合
リアワイパーを外した際にビスが残ります。そのビスが歩行者等をひっかけるおそれがあるとみなされた場合には、危険物と判断されることがあります。カー用品店などで販売されている「リアワイパーキャップ」などで覆い、危険な突起物とみなされないようにしましょう。
理由その3、インパネにスイッチだけが残っている場合
リアワイパーのスイッチだけがインパネに残った場合に、なにか作動させるためのスイッチなのでは?と疑問に思われて、車検に通らないことがあるようです。リアワイパーを外す際には、セットでインパネのスイッチも外すようにしましょう。
リアワイパーの必要性については、意見が分かれると思います。標準装備のものをわざわざ外すこともないように思いますが、使っていなくてそのゴムが劣化していると車検が通らないとなると存在自体を考えてしまいますね。
都会で車を運転している限りは、道路は舗装されていますし、泥はねも少ないと思います。ドライバーがどこで運転することが多いか、おもに都会なのか郊外なのか、寒冷地なのかということも考えあわせたうえで判断されることをおすすめします。
都会で車を運転している限りは、道路は舗装されていますし、泥はねも少ないと思います。ドライバーがどこで運転することが多いか、おもに都会なのか郊外なのか、寒冷地なのかということも考えあわせたうえで判断されることをおすすめします。
吉川賢一
モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。