どこにある?ドアノブに鍵穴が消えた理由

VW ゴルフ GTI 2018

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最近はスマートキー搭載車が多くなり、鍵穴にキーを差し込んで解錠&施錠することが少なくなりました。外見上も鍵穴が目立たなくなり、鍵穴が無いクルマも増えています。ここでは、消えた鍵穴の行方と、スマートキーで操作ができなくなったときの対処法を解説します。

文・赤井福

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一部、記事内容を加筆・修正いたしました。
(2018年10月22日)
Chapter
鍵穴が無くなった理由
鍵穴が完全に消えることはない
鍵穴の位置はチェックしましょう

鍵穴が無くなった理由

外見上、鍵穴が無いように見えるクルマは、たくさんあります。おもな理由は、鍵穴へのイタズラ防止と、鍵穴がないほうがボディがスッキリとスマートに見えるためです。

また欧州車では、トランクをどうやって開けるのか、あえてわかりづらくしているデザインも増えています。鍵穴はなく、トランクオープナーのスイッチも隠れています。

海外の治安の悪い場所では、信号停車中にトランクを開けられ、荷物を盗まれるということがあるため、フォルクスワーゲンのようにリアエンブレム自体をトランクオープナーのスイッチにしたり、プジョー3007や508では車名のゼロのなかにスイッチを組み込んだりして、開け方が簡単にわからないようにしています。

運転席ドアの鍵穴も、カバーで隠されていたり、ドアハンドルの内側に隠してあるなど、分かりづらいクルマが多くなってきました。しかし、隠されているだけで鍵穴は存在しています。

鍵穴が完全に消えることはない

スマートキーの普及で、鍵の開け締めからエンジンをかけるまでの操作が非常に楽になりました。しかし、スマートキーにも弱点があります。それは、スマートキー自体の電池が切れたときやクルマのバッテリーがあがったときです。

作動させるための電源がなくなってしまえば、スマートキーはなんの役にも立ちません。車内に入ることができなければ、ボンネットを開けてバッテリーにジャンプコードをつないだり、交換することすらできなくなってしまうのです。

そのため、一般的形状の鍵がスマートキーのユニットに内蔵されています。メカニカルキーといって、昔懐かしいギザギザが切ってあり、ディンプル加工されているキーです。バッテリーが無いときには、このメカニカルキーを使ってドアを解錠します。そのためクルマのどこかには、必ずひとつ以上、鍵穴が存在しています。

鍵穴の位置はチェックしましょう

筆者がレクサスで営業をしていたときには、納車の際にかならず鍵穴の位置を説明していました。しかし、長年スマートキー暮らしをしていると、1度きりの説明では鍵穴の位置など忘れてしまいます。

レクサスの場合、LS、GS、ISのセダン系は、ドアハンドルの鍵穴にカバーが付いていましたが、SUVのNXでは、ドアハンドル内側に鍵穴が移設されていました。

このNXを初めて納車する際、前夜にメカニカルキーの差し込み口が無いことに気づき、当時の営業マン5人で、鍵穴探しを1時間したことがあります。ドアハンドルを引っ張った内側に鍵穴を発見したときには、メーカーの巧妙なデザインを恨みました。

新しいクルマでは、巧妙に隠されているだけで、ボディのどこかには必ず鍵穴は設けられています。その場所を知っているか否かで、不測の事態を乗り越えられるかどうかが決まってきます。

スマートキー装備のクルマを購入したときは、鍵穴の位置、万が一の電池切れに備えて、メカニカルキーの取り出し方や、メカニカルキーでの解錠方法などを確認しておきましょう。

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文・赤井福
大学卒業後、金融業に従事。その後、6年間レクサスの営業マンとして自動車販売の現場に従事する。若者のクルマ離れを危惧し、ライターとしてクルマの楽しさを伝え、ネット上での情報発信を行っている。

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