なぜ日本はETCゲートが存在するのか?海外ではETCゲートがない!?

ETCゲート

日本のETCシステムは、2001年に本格的な実用化が開始され、2017年現在の利用率は平均で90%を超えています。海外でも同様のシステムがありますが、日本のようにETCゲートを持つ国は少数派。今回は、ETCゲートを設置している理由を探ってみました。

Chapter
世界のETCシステムはどうなっている?
日本のようなバータイプは少数派?
ETCバーは今後無くなっていく?

世界のETCシステムはどうなっている?

ETCとは、Electronic Toll Collection Systemの略で、車に取り付けた車載器と料金所のアンテナが無線で交信することで、自動で利用料金を徴収するシステムです。では、世界のETC事情を見て行きましょう。

●イタリア
世界に先駆けてETCシステムが導入された有料道路がイタリアのアウトストラーダです。

1989年にテレパス(TELEPASS)という無線式料金収受システムによって運用が開始されました。開閉するバーは基本的にありません。イタリアは1924〜25年頃に高速道路が開通しており、世界で最も早く有料高速道路が開通された国でもあります。

●アメリカ
フリーウェイが網羅された広い国土を持つアメリカ。ほとんどの高速道路は無料ですが、一部に有料道路があります。また無料のフリーウェイのなかにも、渋滞知らずの有料レーンを設けている地域があります。

通行料金の収受方法はさまざまで、ETCもカリフォルニアの「Fas Track」、フロリダの「Sun Pass」、ニューヨーク州やマサチューセッツ州など東海岸一帯を管理する「E-ZPass」など、州や地域で異なっています。

多くは開閉式バーのあるタイプのゲートではなく、通過するナンバーを読み取って、車の持ち主に課金(クレジットカード引き落とし等)という方式が一般的ですが、一部、端末を使う地域もあります。

●シンガポール
ERPと呼ばれるゲートがないタイプが採用されています。車載器は、登録されているすべての車種に義務付けられており、「NETS」または「ez link」という電子マネー型カードを使います。

カードを搭載せずに有料道路を使うと、後日請求を受けるようです。

日本のようなバータイプは少数派?

日本以外の国々はETCシステムを利用するにあたって、ゲートはあっても、バーがついているところは少数派です。なぜ日本のETCにはバーがあるのでしょうか?

これは、2017年今こそETC利用率は9割を超えて、現金払いの車はごく少数となっています。しかしまだ今ほどETCが普及していなかった頃、ノンストップで走り抜けられるETC利用車と現金車では、合流する際のスピードが異なるため、事故発生の危険性があると考えられていました。

そのためETCゲートにバーを付けて、ETC車の速度を抑制し、停止状態から加速する現金支払い利用車と、スムーズに合流できるようにしたというわけです。

また、導入当初は、ETCに慣れてないドライバーが多く、車載器はセットしてあってもカードを入れ忘れたり(今でもあると思いますが…)という事例が多く発生していたので、バーが付けられた(無賃通行を防止するため)という経緯もあるようです。

ETCバーは今後無くなっていく?

2015年10月から約2か月間、圏央道の2つの入り口料金所でETCバーを開放する実験が行われました。これは、ETC利用車が9割を超えたことで、よりストレスがなく、ETCの能力をフル活用したバーのない新設計料金所の導入を検討するための実験です。

ETCの機械は、かつて現金車用の狭いレーンに設置されていましたが、現在は利用者が増えたことで、全国各地に幅が広くスムースに通行できるETC専用レーンが増えつつあります。

ETCをメインとすれば、料金所の幅を広くすることができ、ETCの能力をフル活用できるゲートの開設が可能になるということです。

ちなみに、ETCバーへの衝突事故はあとをたちませんが、ぶつけてバーを壊してしまった場合、制限速度20km/hを超えていたり、カードを入れ忘れたり期限切れだったり、ユーザー側に原因がある場合は、弁償する必要があるそうです。その際の費用は1本6万円以上とのこと。気を付けてくださいね。


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