ウクライナ警察アウトランダーPHEVを採用!?その理由とは?
更新日:2024.09.09
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三菱商事は2017年1月27日、MMCウクライナを通じて、ウクライナ警察向けにアウトランダーPHEVを635台受注したと発表しました。もちろんPHEVならではの圧倒的な環境性能が評価されたこととはいえ、なぜアウトランダーをチョイスしたのでしょうか?
ウクライナの警察車両がアウトランダーPHEVに切り替わる!?
東欧の一国、ウクライナは人口4,500万人の、東欧圏ではロシアに次ぐ規模の国家です。近年では環境対応車の導入を推進しており、入札により三菱アウトランダーPHEVの大口受注となった模様です。納入は2017年7月頃を予定しているとのこと。
アウトランダーPHEVは欧州でもその環境性能含め評価が非常に高く、プラグインハイブリッドモデルとしてはNo.1(2013年~2016年)の売り上げを誇っているそうなのです。
しかしなぜ、ウクライナの警察がこれほど大量にPHEVを購入したのでしょうか?
アウトランダーPHEVは欧州でもその環境性能含め評価が非常に高く、プラグインハイブリッドモデルとしてはNo.1(2013年~2016年)の売り上げを誇っているそうなのです。
しかしなぜ、ウクライナの警察がこれほど大量にPHEVを購入したのでしょうか?
京都議定書とアウトランダーPHEVの意外な繋がり…
今回、ウクライナ警察がアウトランダーPHEVを購入したのは、「グリーン投資スキーム」というものを利用して、とのこと。
聞き慣れない言葉なので解説すると、2009年3月、日本政府はウクライナ政府との間において、京都議定書の下でのグリーン投資スキーム(GIS)実施に向けたガイドラインに署名しました。
簡単にいうと、日本は京都議定書で「温室効果ガスを1990年比で6%削減する義務」を負ったのですが、削減努力だけでは追い付かない(先進国ゆえのジレンマ)ゆえ、他の国の排出枠を購入することでまかなう、という排出権取引です。
いうなれば日本が排出する温室効果ガス分をウクライナ枠としてくれれば、その代わりにそれを購入(投資)しますよ、ということであり、日本はウクライナ以外にもポーランド、エストニアなど複数の国家と契約を締結しています。
これは資金の供与ということになるわけですが、条件があり、「温室効果ガスの排出削減その他環境対策を目的に使用する」となっております。
つまり、環境対策技術への投資などがそれにあたり、相手国側にとっても日本の高い環境技術の提供を受けられる、WIN-WINの取り決めとなりますね。
今回はこのスキームを活用して、「環境性能に優れるクルマを提供した」という図式になります。これはアウトランダーPHEVが、極めて優れた環境性能を持っている、という証左であり、日本人としても誇らしい事実であるといえましょう。
聞き慣れない言葉なので解説すると、2009年3月、日本政府はウクライナ政府との間において、京都議定書の下でのグリーン投資スキーム(GIS)実施に向けたガイドラインに署名しました。
簡単にいうと、日本は京都議定書で「温室効果ガスを1990年比で6%削減する義務」を負ったのですが、削減努力だけでは追い付かない(先進国ゆえのジレンマ)ゆえ、他の国の排出枠を購入することでまかなう、という排出権取引です。
いうなれば日本が排出する温室効果ガス分をウクライナ枠としてくれれば、その代わりにそれを購入(投資)しますよ、ということであり、日本はウクライナ以外にもポーランド、エストニアなど複数の国家と契約を締結しています。
これは資金の供与ということになるわけですが、条件があり、「温室効果ガスの排出削減その他環境対策を目的に使用する」となっております。
つまり、環境対策技術への投資などがそれにあたり、相手国側にとっても日本の高い環境技術の提供を受けられる、WIN-WINの取り決めとなりますね。
今回はこのスキームを活用して、「環境性能に優れるクルマを提供した」という図式になります。これはアウトランダーPHEVが、極めて優れた環境性能を持っている、という証左であり、日本人としても誇らしい事実であるといえましょう。
グリーン投資スキームでのクルマの供給は2回目!?
今回はウクライナへのアウトランダーPHEV供給、ということでしたが、このグリーン投資スキームでの車両の供給は2度目になるとのこと。
初めてグリーン投資スキーム対象となった車両は、同じ三菱のi-MiEVで、2011年に507台がエストニアに供給されたのでした。i-MiEVはいち早く市販された本格EVモデルでしたから、環境意識の高い欧州でも高く評価されていました。
三菱の車両がこうして2度も選ばれる、というのは非常に興味深い事実。つまり、高い環境性能をもったモデルをリリースしていた三菱が欧州で評価されていた、ということになりますね。
他方で、環境性能の偽装問題が日本で発覚したというのも非常に皮肉な事実です。しかしそうした不祥事を乗り越えて、良いクルマ作りという原点に立ち返ろうとしているのが現在の三菱自動車ではないでしょうか。
ウクライナで評価されたアウトランダーPHEVを筆頭に、デザインアイコンである「ダイナミックシールド」を採用し、新しい展開を始めた三菱自動車。
2017年3月のジュネーブモーターショーでは、コンパクトSUV「エクリプス クロス」コンセプトを発表するとしていますし、これからの攻勢に期待するところです。
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初めてグリーン投資スキーム対象となった車両は、同じ三菱のi-MiEVで、2011年に507台がエストニアに供給されたのでした。i-MiEVはいち早く市販された本格EVモデルでしたから、環境意識の高い欧州でも高く評価されていました。
三菱の車両がこうして2度も選ばれる、というのは非常に興味深い事実。つまり、高い環境性能をもったモデルをリリースしていた三菱が欧州で評価されていた、ということになりますね。
他方で、環境性能の偽装問題が日本で発覚したというのも非常に皮肉な事実です。しかしそうした不祥事を乗り越えて、良いクルマ作りという原点に立ち返ろうとしているのが現在の三菱自動車ではないでしょうか。
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