ハイブリッド、水素、ディーゼルって結局どれがコスパいいんですか?エコカーを比較してみた
更新日:2024.09.09
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ハイブリッドはもちろん、PHV、水素をつかった燃料電池、そしてクリーンディーゼルエンジン…環境対策のためにさまざまなパワーユニットが開発され、進化を続けています。いずれも優れた技術によるものですが、私達にとって何が一番コストパフォーマンスに優れているのでしょうか?
エコカーを比較してみた|いまやベーシックともいえる、ハイブリッドエンジン
トヨタが筆頭として、開発・販売を続けているのがハイブリッド。プリウスは日本のみならず、世界中で走るハイブリッドの権化、ともいえるモデルです。
その燃費・環境性能はモデルチェンジを重ねるごとに進歩を続け、現在ではSUVをはじめとした数多くのモデルに搭載されています。 もっとも燃費性能に優れるEグレードは、40.8km/Lを達成。現在、NO.1の数値です。実燃費でも、30km/L近く走ることが出来る、とされています。
ハイブリッドの最大のメリットは、燃料ステーションが身近にあることです。基本的には、エンジンが動力兼発電機となっているので、ガソリンを補給すれば航続距離が回復します。現在、もっとも現実的な環境性能および運用面での利便性を持っているといえるでしょう。
その燃費・環境性能はモデルチェンジを重ねるごとに進歩を続け、現在ではSUVをはじめとした数多くのモデルに搭載されています。 もっとも燃費性能に優れるEグレードは、40.8km/Lを達成。現在、NO.1の数値です。実燃費でも、30km/L近く走ることが出来る、とされています。
ハイブリッドの最大のメリットは、燃料ステーションが身近にあることです。基本的には、エンジンが動力兼発電機となっているので、ガソリンを補給すれば航続距離が回復します。現在、もっとも現実的な環境性能および運用面での利便性を持っているといえるでしょう。
エコカーを比較してみた|新技術の結晶、未来のエネルギー「水素」
さて、化石燃料に取って代わる次世代エネルギーとして期待されているのが「水素」です。
この水素を利用したバッテリー(燃料電池)を使用するクルマも、すでに市販されています。"FCV"と呼ばれていますよね。 水素を補充し、そこに酸素を送ることで化学反応を起こして電気をFCスタックという機構で作る仕組み。そうして出来た電気を駆動用バッテリーに蓄電してモーターに送る、というわけです。
また化学反応の際には、ほぼCO2が発生せず、水のみを排出することから、環境性能という意味でもダントツに優れている、といえましょう。 動力面など基本的な構造としてはEVとほぼ同様ですが、通常のEVが充電にある程度の時間を取られてしまうのに対し、FCVの水素充填時間は約3分と、ガソリンの給油と変わりません。
また現在の水素は、化石燃料をもとにつくられていますが、将来的には未利用エネルギーや再生エネルギーから作られることが期待されています。
FCVは「トヨタ ミライ」、「ホンダ クラリティ」等が市販されています。ミライは一度の充填で約650kmの航続距離としていますから、EVと違い旅先でも水素ステーションを探してナーバスになることは、少ないのではないでしょうか。
この水素を利用したバッテリー(燃料電池)を使用するクルマも、すでに市販されています。"FCV"と呼ばれていますよね。 水素を補充し、そこに酸素を送ることで化学反応を起こして電気をFCスタックという機構で作る仕組み。そうして出来た電気を駆動用バッテリーに蓄電してモーターに送る、というわけです。
また化学反応の際には、ほぼCO2が発生せず、水のみを排出することから、環境性能という意味でもダントツに優れている、といえましょう。 動力面など基本的な構造としてはEVとほぼ同様ですが、通常のEVが充電にある程度の時間を取られてしまうのに対し、FCVの水素充填時間は約3分と、ガソリンの給油と変わりません。
また現在の水素は、化石燃料をもとにつくられていますが、将来的には未利用エネルギーや再生エネルギーから作られることが期待されています。
FCVは「トヨタ ミライ」、「ホンダ クラリティ」等が市販されています。ミライは一度の充填で約650kmの航続距離としていますから、EVと違い旅先でも水素ステーションを探してナーバスになることは、少ないのではないでしょうか。
エコカーを比較してみた|既存技術をブラッシュアップさせた「クリーンディーゼル」
かつてはその振動と排ガスから乗用車搭載が忌避される傾向があったディーゼルエンジン。これまではそうした先入観が強くあったのも事実。しかし昨今、各メーカーはこのディーゼルエンジンをさらに進化させて、環境性能にすぐれたものへと押し上げています。
代表的なのがマツダの「SKYACTIVE-D」でしょう。ディーゼルエンジンは圧縮比が高く、圧縮温度、圧力が高かったことから適切な混合比になる前に不均一な燃焼が起こってしまうためにススやNOxといった大気汚染の原因となる物質が排出されていました。
これを解決したのがマツダのSKYACTIVE-D。圧縮比を低くし、燃料の均一な燃焼を促進させたことで、前述の有害物質を低減させることに成功しています。
また有害物質を取り除く触媒の技術も進化していることから、マツダ以外の欧州メーカーも積極的にディーゼルエンジンを採用していますよね。
ディーゼルの強みは、トルクが太く、実用性の高いエンジン特性を持つこと、そしてなにより燃料の軽油がガソリンに比べ廉価である、ということ。加えて燃費も良好。たとえば、マツダ デミオの1.5Lディーゼル仕様(XD 2WD 6MT)では、JC08モード30km/Lという素晴らしい性能を発揮しているのです。既存の技術を磨き上げて、結果を出した好例といえるでしょう。
代表的なのがマツダの「SKYACTIVE-D」でしょう。ディーゼルエンジンは圧縮比が高く、圧縮温度、圧力が高かったことから適切な混合比になる前に不均一な燃焼が起こってしまうためにススやNOxといった大気汚染の原因となる物質が排出されていました。
これを解決したのがマツダのSKYACTIVE-D。圧縮比を低くし、燃料の均一な燃焼を促進させたことで、前述の有害物質を低減させることに成功しています。
また有害物質を取り除く触媒の技術も進化していることから、マツダ以外の欧州メーカーも積極的にディーゼルエンジンを採用していますよね。
ディーゼルの強みは、トルクが太く、実用性の高いエンジン特性を持つこと、そしてなにより燃料の軽油がガソリンに比べ廉価である、ということ。加えて燃費も良好。たとえば、マツダ デミオの1.5Lディーゼル仕様(XD 2WD 6MT)では、JC08モード30km/Lという素晴らしい性能を発揮しているのです。既存の技術を磨き上げて、結果を出した好例といえるでしょう。
エコカーを比較してみた|さて、気になるコスパはどうなのか…
これまで挙げた車種の、車体価格と5万キロ走行時の燃料代のコストのみ概算(カタログ数値)で算出してみましょう。
※車検費用や保険、その他消耗品等コストは除外しています。
※車体価格は補助金除外、ガソリン価格は便宜上120円、水素は1000円/Kg、軽油価格は96円で試算してみます。
■プリウス Eグレード
・車体価格…2,429,018円
・5万キロ走行時燃料量及び価格…1,225L /147,000円
・車体価格+燃料費…2,576,018円
■トヨタ ミライ
・車体価格…7,236,000円
・5万キロ走行時燃料価格…77回充填 / 331,100円
※満タン4300円計算、650km航続で5万キロ時77回充填で試算
・車体価格+燃料費…7,567,100円
■マツダ デミオ XD(2WD)
・車体価格…1,782,000円
・5万キロ走行時燃料量及び価格…1,666L / 159,936円
・車体価格+燃料費…1,941,936円
少々あらっぽい計算であることを承知のうえで結論を出せば、ディーゼルのデミオがもっとも優秀な数値(廉価で運用できる)ということになります。
また燃料使用量・価格では、予想通りプリウスがNo.1。予想以上にディーゼルが健闘しているのも印象的な結果ですね。 もちろん実走行性能ではないので、実際には違いが出ると思われますが、おおよその傾向はなんとなく分かるのではないでしょうか。
また水素を運用するFCVはまだまだインフラ整備が必要な状況ですし、なにより車体コストや燃料水素の単価もまだこなれていないというのが現状。すでにインフラが確立され、価格も低廉となっている化石燃料と比較するのはちょっと酷かな、とも思いますが、今後、普及するかどうかで運用コストは大きく変化することでしょう。これには国、そしてメーカーの意向が大きく関わっていくと考えます。
なにはともあれ、こうした複数の選択肢があるというのは、ユーザーにとっても車の進化にとっても望ましいこと。今後も燃料事情に注目していきましょう。最後に決断を下すのは私達ユーザーなのですから。
※車検費用や保険、その他消耗品等コストは除外しています。
※車体価格は補助金除外、ガソリン価格は便宜上120円、水素は1000円/Kg、軽油価格は96円で試算してみます。
■プリウス Eグレード
・車体価格…2,429,018円
・5万キロ走行時燃料量及び価格…1,225L /147,000円
・車体価格+燃料費…2,576,018円
■トヨタ ミライ
・車体価格…7,236,000円
・5万キロ走行時燃料価格…77回充填 / 331,100円
※満タン4300円計算、650km航続で5万キロ時77回充填で試算
・車体価格+燃料費…7,567,100円
■マツダ デミオ XD(2WD)
・車体価格…1,782,000円
・5万キロ走行時燃料量及び価格…1,666L / 159,936円
・車体価格+燃料費…1,941,936円
少々あらっぽい計算であることを承知のうえで結論を出せば、ディーゼルのデミオがもっとも優秀な数値(廉価で運用できる)ということになります。
また燃料使用量・価格では、予想通りプリウスがNo.1。予想以上にディーゼルが健闘しているのも印象的な結果ですね。 もちろん実走行性能ではないので、実際には違いが出ると思われますが、おおよその傾向はなんとなく分かるのではないでしょうか。
また水素を運用するFCVはまだまだインフラ整備が必要な状況ですし、なにより車体コストや燃料水素の単価もまだこなれていないというのが現状。すでにインフラが確立され、価格も低廉となっている化石燃料と比較するのはちょっと酷かな、とも思いますが、今後、普及するかどうかで運用コストは大きく変化することでしょう。これには国、そしてメーカーの意向が大きく関わっていくと考えます。
なにはともあれ、こうした複数の選択肢があるというのは、ユーザーにとっても車の進化にとっても望ましいこと。今後も燃料事情に注目していきましょう。最後に決断を下すのは私達ユーザーなのですから。