10万円以下の激安中古車って大丈夫？激安の訳とは？

大手中古車サイトなどで検索してみると、車両本体価格10万円以下なんていう車両が結構ある事が分かります。しかし、なぜそんな激安価格で販売されるのでしょうか。一般的に皆さんもご存じの理由としては、年式が古い、走行距離が多い、修理歴あり、超不人気車種などが挙げられると思います。10万円以下ともなると下取りや買い取りで査定が付かず、タダで引き取られた車だと思われます。

最近は、こういった激安車が増えている気がしますが、要因の1つとして、近年の車は故障も少なく長持ちするようになったこともありそうです。

それでは、実際に大手中古車検索サイトでどんな激安車があるのか調べてみましょう。さすがに全メーカー全車種から探すのは無理だったので、今回は「関東地方で10万円以下のトヨタ車」という条件で調べてみました。

検索してみた結果、ヒットしたのは全部で140台ほど。トヨタ車という以外の検索条件無しで19,000台だったので、全体の0.7%ほどが激安中古車という事になります。意外と多いですね。

そして、ヒットした車たちを見てみると年式は1996年～2007年、走行距離は2.9万km～25.2万kmという結果になりました。意外と新しい年式もあるし、走行距離少なめのものもある事に驚きです。そこそこの年式で10万km走ったとかでもなく、修理歴なし。そんな車であれば10万円でとてもお買い得な気がしますよね。

とはいえ、先に挙げた4つの理由以外にも、冠水被害にあった車、事件があった車、故障が多い車などもあるようです。こういった理由のものは簡単には見分けがつかないので、要注意ですね。

実際に検索結果に出てきた激安中古車にどんな物があるか見てみましょう。

先の条件で検索したトヨタ車の中から、何台かピックアップしてみました。価格は車両本体価格となりますので、実際には他に10～20万円の諸費用がかかります。また、修理歴ありの車は除外しています。

【走行距離が少なめの車】
・オーパ　約5万円　2004年式　走行約3万km
・パッソ　約10万円　2004年式　走行約4万km

走行距離が少なくて年式もそこそこなのに激安。新車時価格が元々安かったり、1代で消えた不人気車は条件の割にお安い印象です。この条件だけを見ると、悪くない気がしますね。

【走行距離が多めの車】
・クラウンロイヤルサルーン　約10万円　2002年式　約25万km
・bB　約7万円　2005年式　約15万km

不人気車でなくてもさすがにこの走行距離になるとお安いです。この距離でそれまで無修理だと、動力系、足周り、ミッションなど、全てにおいて不安が出てきます。

【年式が新しめの車】
・パッソ 　約10万円　2007年式　約9万km
・ポルテ 　約10万円　2006年式　約10万km

特に不人気車でもなく、年式も新しめですが、距離がそれなりにいっているのでお安いといったところでしょうか。ただ、短期間で距離を走っている車は思いのほか調子が悪くなかったりするので、このタイプは意外と悪くないかもしれません。

【年式が古めの車】
・アリスト　約10万円　1997年式　約13万km
・グランビア　約10万円　1997年式　約7万km

新車時価格が高くても、20年近く前の車ともなるとさすがに激安です。かなりの低年式車の場合は、どうしてもその車が好きという理由でない限り、激安車の中でも少々リスクが高い部類かもしれませんね。

さすがに10万円以下とかの激安具合になると、すぐ壊れたりするダメな車両も数多くあると思いますが、日常メンテナンスをきちんとしていた超多走行車などは全然問題なかったりすることもあります。実は私もそういった激安車をメーカー系正規ディーラー購入した経験があります。購入店の顧客の下取り車両で整備歴もしっかりある車両だったのですが、ほぼ何も問題なく1年半、4万kmも乗りました。ちなみに車種はマツダの2008年式のアテンザでレザーパッケージ、購入時で24万km走行という代物でした。

そんなわけで、激安中古車も購入理由や条件によっては結構おいしいものもあります。激安中古をおススメできる方の条件としては、

・短期的な利用で長い事乗らない、次回車検まで動けばいい
・簡単な故障やメンテナンスの対応は自分でできる
・車なんて動けばなんでもいい
というような方です。


以上、激安中古車についてまとめてみましたが、いかがでしょうか？
200万円の車を10年乗り続ける間に諸費用込30万円の車を6回乗り換えてもかかるお金は大して変わらないですし、タイミングをうまくすれば車検も1回も通さなくていいということになります。個人的には、壊れたらまた激安車を買う、くらいの気持ちで乗るのであれば激安中古車も意外と悪くないと思います。