渋滞にかかる時間ってどうやって決めるの?

渋滞

※この記事には広告が含まれます

ドライバーにとって、やはりナーバスになるのが「渋滞」。快調に運転していたのに、前に赤いブレーキ灯が連なっているのを見ると、思わず頭を抱えます。ところで、渋滞通過にかかる所要時間って、どういう算出方法なのでしょうか?

文・山崎 友貴

山崎 友貴|やまざき ともたか

四輪駆動車専門誌、RV誌編集部を経て、フリーエディターに。RVやキャンピングカー、アウトドア誌などで執筆中。趣味は登山、クライミング、山城探訪。小さいクルマが大好物。

山崎 友貴
Chapter
そもそもどういう状態なら渋滞なのだろうか?
渋滞案内の所要時間はどのように算出しているのか?
所要時間が増えたり減ったりそんなことが何で起きる?

そもそもどういう状態なら渋滞なのだろうか?

高速道路上にある電光掲示板に、「ここから○km先渋滞、通過に○分」とか表示されます。しかし、その区間に入ってみると、意外と流れていた…なんてことはありませんか? そんな時、「渋滞なんてないじゃない、人騒がせな!」と思いますよね。

そもそも、渋滞とはどういう定義なのでしょうか?高速道路を管理するNEXCO中日本・西日本・東日本の各社によれば、『時速40㎞以下の低速走行、あるいは停止と発進を繰り返す車列が、1㎞以上かつ15分以上継続した状態』をいうのだそうです。

つまり、渋滞区間に入ったら普通に流れている…というのは、渋滞が完全に解消されたか、もしくは一時的に流れている状態でしかないということなんです。

渋滞の要因はいくつかありますが、大抵は事故か工事、交通量集中、そして速度の低下。最近では、速度低下になりやすいポイントにおいては、注意を促す掲示や音声案内が行われたり、走行ペースを示す表示が実施されています。

渋滞案内の所要時間はどのように算出しているのか?

道路上で表示されている渋滞情報ですが、所要時間は一体どのように算出されているのでしょうか。本当に合っているのか、疑いたくなる時がありますよね。NEXCO中日本・西日本・東日本管内の高速道路には、2kmおきに地中に車速検知器が埋設されています。

これはループコイル式、いわゆる電磁石を使った計測システムで、速度違反を取り締まる取締機と同じものです。計測する区間に、複数個のループコイルを埋設し、そこを通過した時間から速度を算出します。この速度から、次の車速検知器までの所要時間を計算。

渋滞発生地点から渋滞解消区間までの所要時間は、車速検知器間の所要時間を加算して割り出しています。ただ、山間部や渋滞が比較的少ない地点では、車速感知器の埋設間隔が広くなっており、こうした地点で渋滞が発生した場合は、Bluetoothを使用した移動できる仮設型の車速検知システムを2018年より使うようになりました。

このシステムは、車に積まれた携帯電話やカーナビのBluetoothの電波を拾い、それを基に車速と所要時間を計測するという仕組み。一部では従来のシステムを補完させて精度を上げるといった誤報もありますが、2kmごとに車速感知器が埋設されている路線では使わないそうです。

所要時間が増えたり減ったりそんなことが何で起きる?

こうしたシステムで算出された所要時間は、5分おきに新しい情報に書き換えられるようになっており、ネット上の渋滞システムの更新よりもスピーディーに伝えられるようになっているのだとか。

Googleマップなどで渋滞していても、実際は渋滞が解消されている…というのは、こうしたタイムラグから起こりうる事象だと言えます。また渋滞中に、追突事故などが発生した場合、当然ながら所要時間が伸びるというケースも。

情報表示板を見ていたら、さきほどよりも所要時間が増えている…という場合は、前方で事故が発生している可能性が大だということです。

ちなみに情報板は、車の流れを表す色が決められており、順調に流れている時は緑、渋滞が発生している場合はオレンジ、通過に2時間以上かかる渋滞の場合が赤で表示されます。「通過までに2時間半」とか赤の文字で出ている時は、テンションが一気に下がりますよね。
渋滞というほどではなくても、追い越し車線をのんびり走り続けることによって、混雑の原因になります。またイライラした後続車の、あおり運転を誘発することにもなりかねません。渋滞や混雑を回避するには、まずドライバー自身の意識も大切です。

ゆっくり走りたい人は左側の走行車線を走り、追い越し車も追い越しが終わったら左車線に戻る。きちんと通行区分を守れば、みんなが快適に高速道路のドライブを楽しめるはずです。
【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細