日産 セレナe-POWERハイウェイスター 進化したエクステリア・インテリアを解説

2019 日産 セレナ ハイウェイスター e-power

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2018年ミニバン販売台数トップとなった「日産 セレナ」。ファミリーカーであるミニバンは、エクステリアはもちろんのこと、インテリアの使い勝手も気になるところ。改良型セレナの実力はいかに?!

セレナe-POWERハイウェイスターV (2WD)
443万7788円(車両本体383万9400円 +付属品59万8388円)

文・吉川 賢一/写真・鈴木 祐子

吉川 賢一|よしかわ けんいち

モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。

吉川 賢一
Chapter
エクステリアデザインの特徴は?
インテリアデザインの特徴は?
シートの特徴は?

エクステリアデザインの特徴は?

日産 セレナハイウェイスターのボディサイズは4,770×1,740×1,865(全長×全幅×全高[mm])、競合車となるトヨタ ヴォクシー(4,710×1,735×1,825)、ホンダ ステップワゴン(4,690×1,695×1,815)と比べても、最も大きなボディサイズになっています。

なお、ハイウェイスターではないノーマルのセレナだと、4,685×1,695×1,865の5ナンバーサイズとなり、セレナハイウェイスターと比較して、全長は85mm短く、車幅も45mm狭くなります。全高が高いミニバンですので、縦方向に細長いボディスタイルに見えます。
セレナの今回のマイナーチェンジで元も大きなトピックが、「フロントフェイス」の変更です。デイズからスカイラインまで、近年の日産が推し進めている共通アイコン「Vモーション」ですが、セレナにはより大型化したものが採用されています。

ハイウェイスターのフロント周りの特徴は、「タブルVモーショングリル」と、その内側にデザインされたクロームのグリルです。細かな突起の集合体は、これまで他メーカーに対しておとなしめに見えていたセレナのフロント周りを、一気にド派手なフェイスへと進化させています。

ヘッドランプの中央を通過して、Aピラー近くまで伸びているメッキラインも、派手さに貢献しています。合わせて、ベースグレードもVモーショングリルを変更しており、エンブレムから横に伸びたラインによって、精粋なデザインとなっています。

また、今回試乗したクルマには、ディーラーオプションでフロントバンパープロテクター(68,432円)、フロントバンパーイルミネーション(54,972円)が装着されており、一段とフロントの迫力が増していました。
前後のタイヤ周りのフェンダーにはキャラクターラインが入り、タイヤを一段大きく見せる工夫もなされています。また、ボディーの2トーンカラーを選ぶことで、ウインドウラインから上側がブラック塗装となり、精粋さが一層増すことができます。

メーカーオプションの16インチアルミホイール(195/60R16 89H)は、ブラックとシルバーのデザインにより、足元がより引き締まった印象を与えてくれます。なおベースグレードには、195/65R15のタイヤが装着されます。
リアに関しては、S字の形状をした巨大なテールランプが目立ち、夜間後方からの視認性は抜群です。巨大なバックドアは、ガラス面のみをあけることもできますので、フルオープンにせずとも、荷物の出し入れが可能で、非常に便利です。

インテリアデザインの特徴は?

インテリアに関しては、今回のセレナのマイナーチェンジで変更となった部分は少なく、10インチナビゲーションモニターの導入がメイントピックです。このモニター、視認性は抜群に高いのですが、価格がなんと32万2000円。

しかし、AV機能や、ナビ連動ETC表示機能、バックビューモニター、ドライブレコーダーナビ連動、アラウンドビューモニター等、便利な表示機能を備えていますので、オプションから除外する判断はしにくくなってしまっています。
ブラックを基調としたインテリアは、全体的にシャープな印象を与えてくれます。スピードメーターやプロパイロットの機能表示なども、視界移動が極力少なくなるような、丁度良い位置にありますので、余計なストレスを感じずに長距離運転も可能のように感じます。
運転席からの視界は、シートの座面が高いことによる目線の高さに加え、サイドウインドウの下のラインが前方に行くにしたがってなだらかに下降しており、これにより、前方右下側の死角が小さくなっています。運転時の視認性は抜群によく、高評価です。

Aピラー下の小窓(もはや「小窓」とは言えない大きさではあるが)からも、死角確保がしっかりと出来ますので、運転が苦手な女性の方でも安心して運転ができるでしょう。

シートの特徴は?

前席シートは、標準的な形状をしたシートです。シート表面は柔らかく、座り心地は良いです。サイドのサポート性はやや少なく、乗り降りがしやすい形状となっています。
2列目のシートは、前後方向に大きくスライドし、また左右方向にも10センチほど動かすことができます。これにより、3列目に乗り込む際も、乗り降りは非常にしやすいです。
なお、2列目、3列目になるにつれて、シートの背もたれの倒れ具合が小さくなっていきます。座り心地、収まりが良いのは、やはり1列目の前席シートということになります。
デザインの完成度の高さだけでなく、10インチナビゲーションモニターやメーター類の見やすい表示位置や、運転のしやすさをしっかりと考えられた機能的デザイン、使い勝手のいい車内など、さすが、昨年のミニバン王者のセレナ、といった印象を受けました。

しかし、どれだけ使い勝手がいいのか、今回、この改良型セレナの、あちこちの寸法を測ってみましたので、次回のレポートでご紹介します。
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