BMW MのシフトレバーにPがない理由

PレンジがないAT車も存在する

BMW M4 CS

AT車のシフトといえば、「P、R、D、N、2、1」という表記がかつては当たり前でした。通常は、D=ドライブ、R=バック、そしてP=駐停車を選択します。

しかしAT車でありながらもこの「Pレンジ」が存在しないモデルが増えています。具体例を挙げれば、BMWのMシリーズ、スマート、ルノー トゥインゴ、フィアット500など。

これらのモデルの共通点は、トルコンATやCVTより構造的にMT車のトランスミッションに近い構造をしています。つまり、人間の代わりにクルマがクラッチ操作を行うMT仕様と考えると良いかもしれません。

MTには、当然ながらPレンジにあたるポジションは存在しません。停車時は、ギアをニュートラルに入れ、サイドブレーキで車両を固定させるようにできているのです。セミATモデルでも、なかにはPレンジを用意したモデルも存在しますが、それらPレンジを持たないモデルは、余計な装備によるコストや重量の増加といったものを嫌っているのかもしれませんね。

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そもそもPレンジとは?

オートマ

PレンジはAT車特有のものであり、主に駐車中に使用するレンジです。仕組みは、ミッション内の駆動軸を固定することで車輪が動かないようにロックします。

とはいえ、ミッション内部のみでの固定なので、大きな力が加わると、このロックが外れてしまう可能性が指摘されており、駐車時には必ずサイドブレーキをかけるのが基本です。

大型トラックやバス用のAT仕様では、あえてPレンジを採用していないモデルもあることから、Pレンジが大きな力に弱いことが想像できるのではないでしょうか。

駆逐されつつある?シフトレバー

パドルシフト

ATも進化を遂げており、そのタイプも多様化していると言えます。それにともなって、シフトレバーが存在しないモデルも出てきていますよね。それが進化して、現在ではギアチェンジはハンドルについたパドルで行い、D、R、Pのシフト選択はコンソールに設けられたボタンで切り替えるという車両も存在します。

確かに、電子制御が行き届いた現在ではシフトレバーで操作するという固定観念から解放された構造も可能になっており、スポーツモデルを中心にこの流れは進むかもしれません。

シフトレバー単体でも開発・製造コストはかなりのものなので、これを廃止すれば一定のメリットも見込める、というのもメーカーサイドとしてはあろうと思います。またフリーになったフロアスペースをユーティリティ等に活かすという考え方もあるでしょう。

ただ、クルマ好きとしてはやはりシフトレバーは下から生えていないとなんとなく落ち着かないですよね…。

AT車で、サイドブレーキを使わずにPレンジのみで駐停車しているオーナーがいます。しかし、Pレンジがあろうとなかろうと、駐停車は必ずサイドブレーキを引くのが基本です。しっかり覚えておきましょう。

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