カーナビのプロがおすすめするオーディオ一体型カーナビ3選と選び方

カーナビ

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昨今のカーナビゲーション(以下カーナビ)は新車購入時にメーカーのライン(工場)で装着する“純正”タイプが増えています。

しかしまだまだカー用品店などで販売される後付け、つまり“市販”タイプも人気なのは間違いありません。最新のトレンドを踏まえた賢いカーナビ選びを紹介します。

文・高山 正寛

高山 正寛|たかやま せいかん

1959年生まれ。自動車専門誌で20年以上にわたり新車記事を担当しフリーランスへ。途中5年間エンターテインメント業界でゲーム関連のビジネスにも関わる。カーナビゲーションを含めたITSや先進技術のあらゆる事象を網羅。ITS EVANGELIST(カーナビ伝道師)として自ら年に数台の最新モデルを購入し布教(普及)活動を続ける。またカーナビのほか、カーオーディオから携帯電話/PC/家電まで“デジタルガジェット"に精通、そして自動車評論家としての顔も持つ。リクルート出身ということもあり、自動車をマーケティングや組織、人材面などから捉えるなど独自の取材スタンスを取り続けている。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

高山 正寛
Chapter
そもそもオーディオ一体式ナビとは?
自分のクルマに合った画面サイズを選ぶ
まず欲しいのはBluetooth機能
地デジとワンセグどちらを選ぶ?
CD・DVD再生に対応したドライブ系メカは減少傾向
VICS-WIDEはやはり必要?
意外と見落としがちの「地図更新」
システムアップへの対応は重要!
おすすめモデル3選

そもそもオーディオ一体式ナビとは?

そもそもカーオーディオから発展したカーナビは「AV(オーディオ&ビジュアル)一体式」と呼ばれます。

これらを装着するスペースはこれまで、ドイツの工業規格であるDINサイズを2段重ねた2DINが基本となっていました。さらに180mmだった幅を20mm拡大した「200mmワイド」や「ワイドDIN」と呼ばれるサイズもトヨタやダイハツが先行し、昨今では他メーカーも追随しています。

しかし、この2DINサイズでは搭載できるディスプレイは7インチが(基本)上限です。それに対し自動車メーカーは専用のインパネデザインと同時に昨今のトレンドである「大画面」を採用し高い支持を得てきました。

一方で市販モデルも2DINサイズのスペースを生かしつつ、その周辺にあるパネル類も専用設計することで、大画面に対応。さらに昨今ではディスプレイ自体を本体から浮かせるような「フローティング構造」を採用することで大画面を実現しています。

自分のクルマに合った画面サイズを選ぶ

前述したように昨今のトレンドのひとつが「大画面」です。自分のクルマの取り付けスペースがDINサイズを採用しているか、また1DINでも取り付け可能な機種はありますが、基本は2DINスペースが確保されているかを確認しましょう。

もちろん機種によっては幅と高さが対応しても「奥行」が足りずユニットが手前に飛び出してしまう可能性もあるので注意が必要です。

ただ現在販売されているほとんどの車種に関して取り付けの可否はカーナビを製造する各メーカーで「フィッティング情報」が公開されていますので必ずそれを確認しましょう。

ここでひとつアドバイスです。同じクルマでカーナビが取り付け可能でも、グレードによっては装着できないケースもあります。

例えば、元々純正カーナビが装着されていて、それを取り外せば装着できるはずなのに、専用の配線(各種信号など)が組み込まれているため取り付け不可、というケースも存在します。これらに関しても前述した「フィッティング情報」で確認することができます。

またディスプレイを外付けで浮かせるフローティング構造の場合、簡単に大画面化は実現できるのですが、エアコンの吹き出し口を塞いだり、フロアシフトやワイパーレバーなどに干渉するケースもあります。またケースとしては少ないのですが、可動域も大きいのであまりディスプレイを上げすぎて視界を妨げることもあるので注意が必要です。

まず欲しいのはBluetooth機能

時代に合わせて再生できるAV機能の種類は変化しています。時にiPhoneやAndroid端末、またDAP(デジタルオーディオプレーヤー)との接続に関してはケーブルで行うのか、また無線規格である「Bluetooth」機能を使うのかを事前に決めておく必要があります。

昨今のAV一体カーナビのBluetooth機能はA2DPと呼ばれる音楽再生時に必要な規格(プロファイルと呼びます)、そしてHFP(ハンズフリープロファイル)があればケーブルレスで通話が行えます。

ケーブル接続とBluetooth接続はそれぞれメリットとデメリットがあり、ケーブルの場合はいちいち接続の手間が発生しますが「音切れ」などは発生しにくいですし、何よりも携帯電話等を同時に充電できる点は便利です。

一方でBluetoothはカバンなどから携帯電話を出さなくても自動的に接続できるのでクルマに乗ってすぐに音楽を聴くことができます。

この部分はその人の使い方次第とはいえ、やはりBluetoothは必要です。最近のモデルはほどんど採用されていますが、たまに低価格モデルでは非採用のケースもあります。

地デジとワンセグどちらを選ぶ?

この他のAV機能として覚えておきたいのが「TV機能」です。全体的に高額なハイエンド系には家庭用でもおなじみの「地デジ」、普及&低価格帯には「ワンセグ」が搭載されています。

この部分は各メーカー差別化の大きなポイントで普及価格帯でも地デジを積極的に搭載しているモデルもあります。もちろん画質に関しては圧倒的に地デジに軍配が上がりますが、その分価格は高くなります。

ただ昨今コストダウンもかなり行われており、休憩時などにテレビを楽しみたいのであればやはり「地デジ」がオススメです。

CD・DVD再生に対応したドライブ系メカは減少傾向

これまでのAV一体カーナビにほどんどと言っていいほど装着されていたのがCDやDVDの再生に対応した「ドライブ(メカ)」です。もちろん現在も装着モデルはありますが、その一方で最近ではSDカードやUSBメモリーに音楽データなどを収録して再生をするケースも増えてきました。一部ではより高音質な「ハイレゾ音源」に対応するモデルもあります。

動画に関してもMP4やAVIと呼ばれる形式にも対応しているモデルもありますので、パソコンなどに収録した動画もナビの画面上で再生することができます。

さらにスマホなどに収録された動画などは「HDMI」接続に対応していれば専用のケーブルやアダブターを活用することで車内で楽しむことができます。

ここから言えることは昨今のトレンドとしてはUSBやHDMI接続、またSDカードに対応することでドライブの使用頻度は減少傾向にあります。

一方でより高画質&高音質のブルーレイディスクを再生できるハイエンドモデルも存在しますが、あくまでもこれは“超”が付く上級装備、あくまでも自分が使うメディアに対応しているかを確認しておきましょう。

VICS-WIDEはやはり必要?

渋滞情報等を取得しナビの画面上に表示できる「VICS」ですが、現在の主流はより広範囲の道路交通情報が取得でき、渋滞を避けたルート案内にも対応する「VICS-WIDE」が主流となっています。

これに関しては現在販売されている多くのモデルに標準装備されているのでその点では安心ですが、モデルによってはこのVICS-WIDEを活用しさらにきめ細かい渋滞回避能力を行えたり、まったく独自の通信環境を使い、高精度なルート案内を行えるモデルもあります。

自分が住んでいるエリアはそれほど渋滞はない、というのであれば標準のVICS-WIDEで十分ですが、仕事でクルマを使ったり、積極的に渋滞を回避したい場合はこれらの機能を搭載するモデルを選ぶと良いでしょう。

意外と見落としがちの「地図更新」

カーナビの命はまさに「地図」です。高速道の延伸や施設の新設、市町村の合併などもあり、カーナビを使う場合、地図の“鮮度”が重要です。

多くの場合、地図の更新に関しては○年間で1回やハイエンドモデルであれば通信を活用して毎月行われるなど様々です。

重要なのは地図更新は実は意外とコストがかかるということです。別売りの更新地図は2万円を超える出費となる場合もありますので、最低でも1回の更新代が無料のモデルを選ぶことをオススメします。

システムアップへの対応は重要!

AV一体式カーナビの場合、これまでは音質を向上させるサブウーファーなどの接続によるシステムアップが主流でした。しかしこれとは別に昨今では「ドライブレコーダー」との連携や、従来からある「バックカメラ」などの接続に対応しているかが重要です。

ドライブレコーダーに関してはそのメーカーの専用モデルとの接続が基本ですが、ナビ側(画面上)で操作が行えたり、録画された動画の再生も可能です。何よりも画面が大きいので確認しやすく利便性も高くなります。

またカメラに関してはバックだけでなく、フロントやサイドカメラを販売しているメーカーもありますので、車庫入れ時だけなく、死角のある交差点での安全性を高めることにも役立ちます。

昨今ではスマホにインストールされたナビアプリも人気ですが、クルマの中は熱や振動という悪条件が重なる環境でもあります。その点でも“専用品”であるAV一体カーナビはまだまだ主流であることは間違いないでしょう。

おすすめモデル3選

今回おすすめするモデルは大画面ナビを中心に紹介します。

パナソニック「ストラーダ」CN-F1X10BLD

パナソニック(Panasonic)

パナソニックカーナビ ストラーダ 10型有機EL CN-F1X10BLD /430車種対応/ドラレコ連携/ブルーレイ/無料地図更新/フルセグ/Bluetooth/HDMI//DVD/CD/SD/USB/全国市街地図/VICS WIDE

185,980円〜(税込)

本体を2DINスペースへ格納しディスプレイをフローティング構造とすることで多くの車種に大画面カーナビの環境を提供させた功労者とも言えるモデル。

最上位モデルには10V型の有機ELを採用することでさらなる高画質を実現。市販カーナビで唯一ブルーレイプレイヤーを搭載します。

https://panasonic.jp/car/navi/products/F1X10BL/

メーカー
パナソニック(Panasonic)
ブランド
パナソニック(Panasonic)
モデル名
CN-F1X10BLD
梱包サイズ
17 x 17.8 x 10 cm; 3.3 kg
商品モデル番号
CN-F1X10BD
商品の重量
3.3 kg

アルパイン「BIG X」シリーズ

アルパイン(Alpine)

ALPINE(アルパイン) 車種専用大画面カーナビ BIG X アルファード/ヴェルファイア(2015.1-2019.12)専用 11型 EX11NX2-AV-30

237,373円〜(税込)

車種専用にディスプレイ周辺のパネルまでも専用に設計することで純正ナビと見間違うほどのフィット感を実現。

車種により多彩な画面サイズに対応、最大で11V型の大画面モデルも設定する。主要な機能を音声でコントロールできる「ボイスタッチ」による快適操作も魅力です。
※ こちらの商品はアルファード/ヴェルファイア専用モデル

https://www.alpine.co.jp/special/navi

メーカー
アルパイン(Alpine)
ブランド
アルパイン(Alpine)
モデル名
EX11NX2-AV-30
商品モデル番号
EX11NX2-AV-30

カロッツェリア「サイバーナビ」AVIC-CQ911-DC

カロッツェリア(carrozzeria)/パイオニア(Pioneer)

パイオニア カーナビ カロッツェリア サイバーナビ 9型 AVIC-CQ911-DC 無料地図更新/フルセグ/Bluetooth/Wi-Fi/DVD/CD/SD/USB/ハイレゾ/HD画質 ネットワークスティックセット

135,080円〜(税込)

カロッツェリアのカーナビのハイエンドモデルがサイバーナビ。

NTTドコモの車内向けインターネット接続サービス「docomo in Car Connect」に対応することで、LTE通信を定額で使い放題で楽しめます。独自のテレマティクスサービスである「スマートループ」を活用することでVICS-WIDE以上の優れた回避ルートを探索することも可能です。

https://jpn.pioneer/ja/carrozzeria/carnavi/cybernavi/avic-cq911-dc_avic-cl911-dc_avic-cw911-dc_avic-cz911-dc_avic-cq911_avic-cl911_avic-cw911_avic-cz911/

メーカー
カロッツェリア(carrozzeria)/パイオニア(Pioneer)
ブランド
カロッツェリア(carrozzeria)/パイオニア(Pioneer)
モデル名
AVIC-CQ911-DC
商品モデル番号
AVIC-CQ911-DC

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商品詳細