スズキ 初代バレーノ(BALENO)XTを試乗して気になった3つの欠点とは?

スズキ  バレーノ 2016

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今回は、スズキ 初代バレーノXT(CBA-WB42S)を試乗して気になった3つの欠点を紹介します。

インドで生産されているスズキの5ドアハッチバックであるバレーノからモデルとして1.0L エンジンを搭載したXT。先日、初めて1.0Lターボエンジンを搭載したこのモデルを試乗させてもらったのですが、1.0Lエンジンとは思えない乗り心地やパワーは確かに良かったです。

ただ、初代バレーノXTを試乗していて残念に感じた部分・欠点だなと思った部分も…私が実際にこのモデルを試乗して気になった3つの欠点・不満を包み隠さずに紹介したいと思います。
Chapter
スズキ 初代バレーノXTってどんなクルマ?
スズキ 初代バレーノXTのスペックは?
スズキ 初代バレーノXTの欠点1:アイドリングストップ
アイドリングストップが無い事は燃費にも影響
スズキ 初代バレーノXTの欠点2:運転中に感じる小刻みな揺れ
スズキ 初代バレーノXTの欠点3:ハンドルの操作感

スズキ 初代バレーノXTってどんなクルマ?

スズキ バレーノは、マルチ・スズキ・インディア社がインドで生産しているコンパクトカーです。2015年10月の発表以降、インドでの販売台数は65万台を超える人気で、日本では2016年3月から販売されています。

同社はインドに拠点を置くスズキの子会社なので、日本へはいわゆる逆輸入だと言えます。本国インドではスズキのブランドNEXA(ネクサ)で販売されている、ワンランク上の高級車として販売しています。 

車両寸法は、全長3,995mm×全幅1,745mm×全高1,470mmとなっています。面白いのは全幅。インドの規格で考えられているためコンパクトカーにしては珍しく1.7mを超えています。車内空間の確保だけでなくロール(左右の回転)方向の安定性が増した等の点で優位に立つことができます。

グレードは、今回試乗したXTグレード(CBA-WB42S)と、排気量1.2LのXSグレード(DBA-WB32S)が設定されています。また2016年12月に生産終了しましたが、下位モデルとしてXGというグレードもありました。

スズキ 初代バレーノXTのスペックは?

続いて、XTグレードの主要なスペックを見ていきましょう。エンジンは1.0Lのダウンサイジングターボ。最高出力が75kW(102PS)/5,500rpm、最大トルクが150Nm(15.3kgm)/1,700〜4,500rpm。燃料消費率(JC08モード)は19.6km/Lとなっています。

コンパクトカーの中ではかなりパワーがある一方、燃費は低燃費車が主流の今、少し遅れ気味に見えてしまいます。また、もう一つのグレードであるXSグレードのスペックも見てみましょう。

こちらは1.2Lのノンターボエンジン。最高出力が67kW(91PS)/6,000rpm、最大トルクが118Nm(12.0kgm)/4,400rpm。燃料消費率(JC08モード)は24.6km/Lとなっています。パワーを抑えた代わりに燃費が向上しています。XTに比べると控えめなパワーも日常生活では特に不足の無い値だと言えるでしょう。

新車価格は税抜きで、XTグレードが176万円、XSグレードが157万円となっています。その他の違いはトランスミッションがXTグレードの6ATに対し、XSグレードはCVTを採用しており、車重が40kg軽い点です。パワフルな走りならXTグレード、エコな走りならXSグレードというようにしっかりと差別化が見られます。

スズキ 初代バレーノXTの欠点1:アイドリングストップ

初代バレーノXTの欠点・不満の一つ目は、アイドリングストップ(アイスト)が装備されていないことです。  以前貰ったカタログを予め確認していたので、このモデルにアイドリングストップが装備されていない事は理解していました。

しかし実際にこのXTを試乗した際、信号待ちでエンジンが作動しているのがちょっと不思議な感じ…思わず同乗していたディーラーさんに、「最近はアイストするクルマが多いので、信号待ちの時にエンジンが動いているのは違和感がありますね~」と、言ってしまいました。

また、「アイドリングストップしない事に対する他のお客さんの反応はどうですか?」と質問してみたところ、「アイドリングストップが無いから購入を控えるというお客さんはいませんが、試乗をして驚くお客さんや残念がるお客さんもいます。」と、正直に教えてくれました。

やはりアイドリングストップが装備されていない事を残念がる人は多いみたいですね。この初代バレーノXTにアイドリングストップが装備されていない事は、他のクルマと比べて見劣りするデメリットの一つだと思いました。

アイドリングストップが無い事は燃費にも影響

またディーラーさんの話によると、他のクルマと比べて初代バレーノXTの燃費性能が低いことを気にするお客さんもいるみたいです。初代バレーノXTと競合車・ライバル車となるホンダ 3代目フィットやマツダ 4代目デミオ、日産 2代目ノートの燃費を比較すると、このようになっています。

■ バレーノと競合車の燃費比較
・スズキ 初代バレーノ XT
JC08燃費モード:19.6km/L

・ホンダ 3代目フィット 13G Fパッケージ
JC08燃費モード:24.6km/L

・マツダ 4代目デミオ 13Sツーリング
JC08燃費モード:21.8km/L

・日産 2代目ノート X DIG-S
JC08燃費モード:26.2km/L
初代バレーノXTは、ターボエンジンを装備しているので競合車・ライバル車と比べて燃費効率が悪いのは分かりますが、このように見比べるとやはり見劣りしてしまいますね。 もしアイドリングストップが装備されていたら、燃費効率が1~2km/L程度良くなり、差が縮まっていたかもしれません。

下位モデルのXGグレードもそうでしたが、街乗りや普段使い目的で購入する方が多いこのクルマで、燃費効率を良くするアイドリングストップが用意されていないのはかなり残念でした。 ちなみに、試乗した際にディーラーさんにXTグレードの実燃費を確認したところ、だいたい12~13km/Lとなるそうです。

スズキ 初代バレーノXTの欠点2:運転中に感じる小刻みな揺れ

初代バレーノ XTを試乗した際に気になった欠点の一つが、シートやハンドルから伝わる微振動や小刻みな揺れ。ターボエンジンを搭載した初代バレーノ XTでは、ハンドルやシートの座面を通じて、停車時は気になるくらいのブルブルブル…といった感じの微振動を感じます。
初代バレーノXTを試乗した際、最初にこの微振動が気になったのは、プッシュスタートエンジンを押してエンジンを立ち上げた時。エンジンを立ち上げた瞬間、お尻に小刻みな揺れを感じ、「あれっ?以前試乗をしたXGグレードってこんなに揺れたっけ!?」と、違和感があった程。

ちなみにXTグレードを試乗した後、改めてXGグレードを試乗させて貰ったのですが、エンジンを立ち上げてもXTのような微振動はほとんど感じませんでした。
今回スズキから発売された1.0Lターボエンジン”ブースタージェットエンジン”が原因かどうかはわかりませんが、この初代バレーノXTを試乗した時に感じた小刻みな振動・揺れは、欠点の一つなのかなと思いました。

スズキ 初代バレーノXTの欠点3:ハンドルの操作感

初代バレーノXTを試乗していて、最大の欠点と感じたのは、ハンドルの操作感。初代バレーノXTではウレタン製だった下位モデルのXGグレードと違い本革を採用しており、見た目のデザインや握り心地は、格段に良くなっていました。
見た目や握り心地はとても良いと思ったターボエンジンを搭載した初代バレーノXTのハンドルですが、試乗をして気になったのはパワーステアリングの感じ。下位モデルXGグレードと同様に、XTグレードでもパワーステアリングの戻りが相変らず強くて違和感がありました。 

カーブを曲がった後、ハンドルを握っている手を少し緩めるとグルグルグル~っと勢いよく戻るのはXGと全く一緒。XTグレードは、このパワーステアリングの感じが改善されていることを期待していたので残念でした。
初代バレーノXTを試乗させて貰ったところ、上述の3点が気になりました。特に残念・欠点だと思ったのは、パワーステアリングの感じ。XGグレードが発売された時からこのパワーステアリングの戻りの強さは言われており、ディーラーさんもこの事を認識しておりました。

それにも関わらず、全く改善されていなかったのは、残念でした。 もし、これから初代バレーノXTを試乗される方は、パワーステアリングの感じもしっかりと確認してみてください。

また、XGグレードを試乗した時に感じた欠点・残念な部分もそのままこのXTグレードに当てはまります。今回は内容が重複しちゃうので省かせていただきましたが、相変わらず気になりました。
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