消費税増税で自動車保険料はどう影響する?
更新日:2024.09.09
自動車保険の保険料は年間数万円規模の出費となるため、なるべく保険料を抑えたいと考える方も多いのではないでしょうか。一方で、世の中では少子高齢化が急速に進み、社会保障費が増え続けるなどの背景から消費税の増税が数次にわたって行われています。そこで今回は、消費税が上がることによって自動車の保険料にどのような影響があるのか、また自動車の保険料以外に関連する税金があるのか等について解説します。
自動車保険の保険料に消費税はかかるの?
自動車保険の保険料への消費税増税の影響を見るために、そもそも保険料は消費税の課税対象に該当するのかを確認しておくことにしましょう。
結論を先に言うと、実は保険料は税法において非課税取引であると定められているため、消費税の適用対象ではありません。消費税率が引き上げられても、直接的に加入者が支払う保険料負担が増加するわけではありません。
ただし、ここで注意しなければならないのは、保険料そのものには消費税は課せられないものの、保険会社が支払う保険金には消費税が課されるという点です。
保険会社としては保険金の支払いによる負担が増加するため、保険料収入で補う必要があるのですが、加入者がいきなり増えることは考えにくいため、保険料の金額を上げる必要があります。そのため、消費税の引き上げは間接的に保険料の値上げに繋がることになります。
結論を先に言うと、実は保険料は税法において非課税取引であると定められているため、消費税の適用対象ではありません。消費税率が引き上げられても、直接的に加入者が支払う保険料負担が増加するわけではありません。
ただし、ここで注意しなければならないのは、保険料そのものには消費税は課せられないものの、保険会社が支払う保険金には消費税が課されるという点です。
保険会社としては保険金の支払いによる負担が増加するため、保険料収入で補う必要があるのですが、加入者がいきなり増えることは考えにくいため、保険料の金額を上げる必要があります。そのため、消費税の引き上げは間接的に保険料の値上げに繋がることになります。
自動車保険料と消費税増税の関係は?
自動車保険料と消費税増税には、いくつかの関係性が見て取れます。基本的には、増税されれば保険料が上昇する可能性が高いとされているのですが、背景には保険会社の保険金支払いにかかる負担が大きく上昇するという事情があります。
前述したように、保険金に消費税がかかることもその一つですが、車やその修理パーツを購入するのに必要な代金も消費税の課税対象です。事故で壊れた車の再調達価額や、修理代金が増税前よりも高騰する傾向にあるため、請求される保険金額が大きくなります。それぞれの負担を保険料でカバーする必要がある保険会社としては、保険料を値上げするという選択を取らざるを得ないというわけです。
実際、消費税が8%から10%に増税された際は、大手を中心に多くの保険会社が保険料率を2%ほど引き上げています。これを見ても、消費税増税と自動車保険料の値上げとの関係性は明らかでしょう。
前述したように、保険金に消費税がかかることもその一つですが、車やその修理パーツを購入するのに必要な代金も消費税の課税対象です。事故で壊れた車の再調達価額や、修理代金が増税前よりも高騰する傾向にあるため、請求される保険金額が大きくなります。それぞれの負担を保険料でカバーする必要がある保険会社としては、保険料を値上げするという選択を取らざるを得ないというわけです。
実際、消費税が8%から10%に増税された際は、大手を中心に多くの保険会社が保険料率を2%ほど引き上げています。これを見ても、消費税増税と自動車保険料の値上げとの関係性は明らかでしょう。
消費税増税で自動車取得税は廃止された?
車を購入する際には自動車保険への加入と併せて、他の税金についてもしっかり頭に入れておく必要があります。
かつては自動車を購入すると自動車取得税という税金を支払わなければなりませんでした。自動車取得税とは、自動車の購入時に取得価額に対し課税される税金のことですが、消費税率が10%に引き上げられた際に廃止されました。そのため、車の購入時の取得コストは、消費税率の増税分ほどには増えていないのです。
ただし、自動車取得税が廃止されたタイミングで新たに環境性能割という制度が導入されました。環境性能割とは、燃料性能によって自動車税や軽自動車税が1%から3%割増しになる制度で、燃費がよい車ほど割増率が低くなる仕組みです。なるべく燃費のよい自動車を普及させるために、燃費の悪い車であればあるほど高い税率を課すという考え方が背景にあります。なお、2019年10月1日から2020年9月30日までの期間は、環境性能割の税率から1%分軽減されます。
かつては自動車を購入すると自動車取得税という税金を支払わなければなりませんでした。自動車取得税とは、自動車の購入時に取得価額に対し課税される税金のことですが、消費税率が10%に引き上げられた際に廃止されました。そのため、車の購入時の取得コストは、消費税率の増税分ほどには増えていないのです。
ただし、自動車取得税が廃止されたタイミングで新たに環境性能割という制度が導入されました。環境性能割とは、燃料性能によって自動車税や軽自動車税が1%から3%割増しになる制度で、燃費がよい車ほど割増率が低くなる仕組みです。なるべく燃費のよい自動車を普及させるために、燃費の悪い車であればあるほど高い税率を課すという考え方が背景にあります。なお、2019年10月1日から2020年9月30日までの期間は、環境性能割の税率から1%分軽減されます。
自動車保険の保険料は、直接的には消費税の課税対象ではないものの、増税によって保険会社の保険金の負担額が見直され流ため、結果的に値上げされる可能性は非常に高いといえます。この傾向は今後も続くと思われますので、将来的に消費税増税の話が出てきた際には、保険料が値上げになることを見据えて、事前に加入する保険の見直しや比較検討を行うとよいでしょう。