意外に多い純正クーラーのついていない旧車…後付エアコンは可能?
更新日:2024.09.09
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現在人気の高まっている「旧車」たち。その魅力はノスタルジーやアナログ感、また得も言われぬ「美しさ」…。こうした美点を挙げればキリがありませんが、現代を走るには「欠点」の方が圧倒的に多いのが事実。そのひとつとして「エアコン事情」もあります…。
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- エアコンのついていない旧車は多い…
- 後付エアコン装着のハードル…
エアコンのついていない旧車は多い…
現代のクルマは非常に高性能で、車内の気密性も高く、クーラー・ヒーターといったエアコンもオート化されており、温度さえ指定すれば最適な室内温度を得る事ができます。また加えて言えば、「UVカットガラス」の装備も紫外線の強い現在には不可欠といえます。いずれにせよ、クルマの車内は「快適な環境」となっているわけです。
しかし、「旧車」にはこれら全てが備わっていません。もちろん、純正クーラーの装備のある旧車もありますが、ガス漏れしやすかったり効きが悪かったりと、現在のレベルで論ずるものではありません。
しかし、「旧車」にはこれら全てが備わっていません。もちろん、純正クーラーの装備のある旧車もありますが、ガス漏れしやすかったり効きが悪かったりと、現在のレベルで論ずるものではありません。
ですので仕方なくクーラーを諦めて扇風機を装着するケースも。夏場の車内はまさに地獄。(筆者も経験あります)。
こうなると欲しくなるのが「後付エアコン」です。
こうなると欲しくなるのが「後付エアコン」です。
後付エアコン装着のハードル…
現在でも「後付エアコン」を取り付けてくれる業者があります。しかしもともとクーラー設定のないクルマであれば、コンプレッサー、コンデンサー、エバポレーターといった必要なパーツを後付していかねばなりません。
こうしたパーツは純正品など当然用意がありませんから、軽自動車用など現在手に入るパーツを現物あわせで流用し、加工していかなければなりません。ですのでコストに関しても一概にいくらで、というものではなくケースバイケースとなってしまいますね。
こうしたパーツは純正品など当然用意がありませんから、軽自動車用など現在手に入るパーツを現物あわせで流用し、加工していかなければなりません。ですのでコストに関しても一概にいくらで、というものではなくケースバイケースとなってしまいますね。
そしてなにより、コンプレッサーをエンジンの力(ベルト)で動かして、冷媒を圧縮しなければなりません。これにパワーを喰われてしまうので、まず出力がダウンします。それと停車時も稼働させると「バッテリーへの負荷」が高まるため、ダイナモの発電量のキャパシティを超えてしまう事もあります…。
そうなればバッテリー上がりの可能性もありますから、クーラーを停止させるか、アイドリングを高めに保たなければなりません。しかしそうすると「オーバーヒート」の可能性が高まるという、どうやっても何かしら問題が出てくるわけです…。
そうなればバッテリー上がりの可能性もありますから、クーラーを停止させるか、アイドリングを高めに保たなければなりません。しかしそうすると「オーバーヒート」の可能性が高まるという、どうやっても何かしら問題が出てくるわけです…。
そしてなにより、コンプレッサーをエンジンの力(ベルト)で動かして、冷媒を圧縮しなければなりません。これにパワーを喰われてしまうので、まず出力がダウンします。それと停車時も稼働させると「バッテリーへの負荷」が高まるため、ダイナモの発電量のキャパシティを超えてしまう事もあります…。
そうなればバッテリー上がりの可能性もありますから、クーラーを停止させるか、アイドリングを高めに保たなければなりません。しかしそうすると「オーバーヒート」の可能性が高まるという、どうやっても何かしら問題が出てくるわけです…。
そうなればバッテリー上がりの可能性もありますから、クーラーを停止させるか、アイドリングを高めに保たなければなりません。しかしそうすると「オーバーヒート」の可能性が高まるという、どうやっても何かしら問題が出てくるわけです…。
こうした点を考えると、ひとつの選択肢として「あきらめる」というものもあります。実際そうしてしまっている旧車オーナーも多数おられます…。着替えのシャツ、タオルを常備しながら窓全開、扇風機と団扇で夏を乗り切る。走れば「三角窓」から排ガスと季節の匂い混じった空気がたっぷり入ってきます。
夏場の急な豪雨でもあった場合にはすぐに窓が曇って危険な状態になります。そこは常備してあるタオルで慌てずガラスを拭く。劣化したパッキンからの雨漏りに舌打ちしながらも、つい笑ってしまう…。
夏場の急な豪雨でもあった場合にはすぐに窓が曇って危険な状態になります。そこは常備してあるタオルで慌てずガラスを拭く。劣化したパッキンからの雨漏りに舌打ちしながらも、つい笑ってしまう…。
こうした不便さを含めて「テイスト」として楽しめるか、というのが大げさでなく、旧車オーナーに求められる条件です。いろいろ現実的な事を考えれば尻込みしてしまうかもしれませんが、一歩踏み込むと泥沼のようにハマってしまう、それも旧車の魅力といえましょう。
憧れを手に入れるには相応のリスクがありますが、悔いのない選択をするならば、一歩踏み出してみるのも大いにアリ、なのではないでしょうか。時すでに2015年。躊躇していると昭和の名車はどんどん目の前から遠ざかっていってしまうのが事実なのです…。
憧れを手に入れるには相応のリスクがありますが、悔いのない選択をするならば、一歩踏み出してみるのも大いにアリ、なのではないでしょうか。時すでに2015年。躊躇していると昭和の名車はどんどん目の前から遠ざかっていってしまうのが事実なのです…。