一方通行逆走の罰則・事故リスク・防止策完全ガイド 自転車はどうなる?
更新日:2025.10.02

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一方通行の道路を逆走してしまうと、法律上どのような罰則が科されるのでしょうか?実は一方通行の逆走(通行禁止違反)は重大な交通違反であり、事故を起こせば深刻な結果を招くリスクがあります。
本記事では、一方通行逆走の罰則や事故リスク、防止策などを徹底解説します。
本記事では、一方通行逆走の罰則や事故リスク、防止策などを徹底解説します。
一方通行逆走の罰則
一方通行の逆走は、道路標識に従わない「通行禁止違反」に該当します。警察に「青切符」で処理される場合、以下の違反点数と反則金が科されます。
飲酒運転や無免許運転、または事故を起こした場合は、反則金では済まされず、刑事罰(懲役や罰金刑)の対象となります。特に悪質なケースでは、危険運転致死傷罪に問われる可能性もあります。
- 違反点数: 2点
- 反則金: 普通車7,000円、大型車9,000円、二輪車6,000円、原付等5,000円
飲酒運転や無免許運転、または事故を起こした場合は、反則金では済まされず、刑事罰(懲役や罰金刑)の対象となります。特に悪質なケースでは、危険運転致死傷罪に問われる可能性もあります。
統計が示す一方通行逆走事故リスク【死亡率・発生件数】
数字からも一方通行逆走の危険性が浮き彫りになります。警察庁や国土交通省のデータによれば、高速道路では毎年約200件前後の逆走事案が発生しています。
国土交通省や警察庁の分析によれば、高速道路の逆走原因は、約7割が案内標識の見落としやルートの間違いといった「過失(うっかり)」によるものです。次いで約2割が「故意」(目的のICを通り過ぎて戻ろうとするなど)、そして約1割が認知症や精神疾患といった「病気」によるものとされています。
このように、逆走の多くは健常なドライバーの「うっかりミス」が原因であり、決して他人事ではありません。
- 事故発生率: 逆走事案のうち約2割が物損・人身・死亡事故に至っています。
- 死亡事故率: 高速道路全体の事故と比較すると、逆走事故が死亡事故に至る割合は約38倍にも達します。
- 運転者の高齢者率: 高速道路で逆走した運転者の約7割が65歳以上の高齢者です。
国土交通省や警察庁の分析によれば、高速道路の逆走原因は、約7割が案内標識の見落としやルートの間違いといった「過失(うっかり)」によるものです。次いで約2割が「故意」(目的のICを通り過ぎて戻ろうとするなど)、そして約1割が認知症や精神疾患といった「病気」によるものとされています。
このように、逆走の多くは健常なドライバーの「うっかりミス」が原因であり、決して他人事ではありません。
一方通行逆走を防ぐチェックリストと緊急対処ガイド
逆走を未然に防ぐ5つのチェックポイント
- 標識の有無を必ず確認する : 交差点に差しかかる際は進行方向に「一方通行(⇨)」の青い標識や、赤い円に白い横線の「車両進入禁止」の標識がないか注意深く確認します。見落とさないよう徐行し、標識を発見したら指示に従います。
- 補助標識の意味を理解する : 「一方通行」の標識の下に「自転車を除く」等の補助標識が付いている場合があります。これは文字通り自転車など指定された車両だけは規制の例外という意味です。補助標識の有無までしっかりチェックしましょう。
- 道路の状況から推測する : 駐車している車の向きが一方向に揃っている場合などは、「この道は一方通行かも?」と気付く手がかりです。周囲の状況に違和感を覚えたら、進入をためらってください。
- ナビや地図を活用する : 不慣れな道では、カーナビやスマホの地図アプリで一方通行情報を確認するのも有効です。事前にルート設定しておけば逆走防止に役立ちます。
- 迷ったら無理せず停止・確認 : 進入しようとしている道が一方通行か自信がない場合、無理に突っ込まず一旦安全な場所に停車しましょう。「もしかして…」と不安を感じたら立ち止まる勇気が大切です。
誤って逆走した時のリカバリー手順
- 落ち着いて停車する : まずはハザードランプを点滅させて道路脇に停車し、自車が逆走車であることを周囲に知らせます。焦って走り続けるのが最も危険です。
- 可能ならバックで戻る : すぐに誤侵入に気付いた場合は、来た道を慎重にバックして戻ります。安全最優先でゆっくり戻りましょう。
- Uターン・方向転換を試みる : 道幅や周囲の状況に余裕があるなら、向きを変えて正しい進行方向に戻ります。
- 脇道があれば逸れる : 走行方向前方に抜け出せる脇道がある場合は、そちらへ曲がり、一方通行路から離脱します。
- 困難な場合は徐行して抜け切る : 上記いずれも難しい状況では、道路の端を徐行しつつ慎重に一方通行路を抜け切ることもやむを得ない場合がありますが、この行為自体は違反であることを忘れないでください。
(高速道路で逆走してしまった場合) : 一般道とは異なり、即座にハザードを点灯して路肩等の安全な場所に停車します。絶対にUターンやバックはしないでください。停車後は車外の安全な場所(ガードレールの外など)に退避し、すぐに非常電話や携帯電話で110番または道路緊急ダイヤル(#9910)に通報して救援を待ちます。
★POINT : 逆走に気付いたら「まず停止」が鉄則です。一般道では状況に応じた対処が求められますが、高速道路では一刻も早く停車・通報してプロの誘導を受けてください。
一方通行関連標識と例外ルールを完全図解
一方通行に関する標識や表示、その例外について正しく理解しておきましょう。知識を整理することで「標識の見落としによる逆走」を防ぎやすくなります。
- 一方通行標識(青地に白矢印): これは「車を矢印の方向にしか進行できない」ことを示す規制標識です。矢印方向へは進めますが、逆方向への進行は禁止です。一方通行の道路には通常、この標識が入口に設置されており、出口側(逆走方向側)には、後述の「車両進入禁止」標識が併設されるのが一般的です。
- 車両進入禁止標識(赤地に白一本線) : これは「車両はこの先に進んではならない」ことを示す規制標識で、一方通行路の出口側や、車両通行が全面禁止の道路入口に設置されます。ここを無視して進入すると通行禁止違反となります。
一方通行を逆走するということは、この「車両進入禁止」標識を無視しているということです。 - 指定方向外進行禁止標識 : これは交差点において「特定の方向以外への進行を禁止する」標識です。例えば「直進と左折以外進行禁止」の標識があれば、右折した先の道路が一方通行の出口である可能性が高いことを示します。
一方通行路と交わる交差点には、かなりの確率でこの標識が立っているため、見落とさなければ誤進入を防ぐことができます。 - 「自転車を除く」「軽車両を除く」補助標識 : 一方通行標識などの下に付いている場合、これは「軽車両」(自転車やリヤカーなど)にはその規制を適用しないことを意味します。ドライバーとしては「自転車は逆走してくるかもしれない」と常に念頭に置いて運転しましょう。
【重要】 「軽車両」に「軽自動車」は含まれません。「軽車両」とは人力もしくは動物の力で動く車両のことであり、エンジン付きの軽自動車や原付は含まれません。補助標識に「軽車両を除く」とあっても、軽自動車やバイクは逆走できません。 - その他の例外や注意点 : 時間帯や特定の車両(許可車両、バスなど)に限定して一方通行の規制が適用されたり、解除されたりする場合があります。標識の下にある補助標識の表示も必ず確認しましょう。
標識のポイントまとめ
- 一方通行標識=青地に白矢印。「この方向にしか進めない」。
- 進入禁止標識=赤丸に白線。「車両は入るな」。一方通行の出口側に設置。
- 指定方向外進行禁止=「←↑以外禁止」など、行ける方向を限定する標識。一方通行路との交差点に多い。
- 「自転車(軽車両)を除く」=自転車などは規制の対象外。「軽車両」と「軽自動車」は全くの別物。
タイプ別注意点:初心者・高齢者・二輪ユーザーの逆走対策
運転初心者が逆走を防ぐポイント
運転免許を取得したばかりの初心者の方は、まず交通ルールと標識の復習をしっかり行いましょう。
一方通行標識や進入禁止標識の意味・デザインは教習所で学んだはずですが、運転に慣れていないうちは見落としがちです。「標識なんて大丈夫」と思わず、日頃から街中の標識に敏感になる訓練を意識的にしてください。
また初心者は運転に余裕がなく周囲を見るのが精一杯になりがちですが、焦って進まず必ず確認する習慣を持ちましょう。わからない道に入り込んだら、一旦安全なところで停車して地図を確認する勇気も必要です。
さらに、初心運転者期間(免許取得後1年間)の違反にも注意してください。この期間中に累積違反点数が3点以上になると「初心運転者講習」の受講対象となります。
一方通行逆走は2点ですが、他の軽微な違反と重なれば簡単に3点以上になります。
一方通行標識や進入禁止標識の意味・デザインは教習所で学んだはずですが、運転に慣れていないうちは見落としがちです。「標識なんて大丈夫」と思わず、日頃から街中の標識に敏感になる訓練を意識的にしてください。
また初心者は運転に余裕がなく周囲を見るのが精一杯になりがちですが、焦って進まず必ず確認する習慣を持ちましょう。わからない道に入り込んだら、一旦安全なところで停車して地図を確認する勇気も必要です。
さらに、初心運転者期間(免許取得後1年間)の違反にも注意してください。この期間中に累積違反点数が3点以上になると「初心運転者講習」の受講対象となります。
一方通行逆走は2点ですが、他の軽微な違反と重なれば簡単に3点以上になります。
高齢ドライバーが気を付けるべき逆走リスク
高齢ドライバーの方は、ご自身の体力・認知力の変化を客観視することが何より大切です。前述の通り逆走事案の大半を高齢者が占める現実があります。加齢によって標識の発見が遅れたり、瞬時の判断が難しくなっていないか、日頃から自己チェックしてください。
運転経路はできるだけ簡潔に: 狭い裏道や初めて通る複雑な道路は避け、なるべく広く見通しの良い慣れた道を選びましょう。
周囲(家族)と相談する: 家族や主治医など、周囲から運転について率直な意見を聞くことも重要です。
高齢者向けの安全運転講習への参加など、周囲のサポートも得ながら安全運転を続けましょう。
運転経路はできるだけ簡潔に: 狭い裏道や初めて通る複雑な道路は避け、なるべく広く見通しの良い慣れた道を選びましょう。
周囲(家族)と相談する: 家族や主治医など、周囲から運転について率直な意見を聞くことも重要です。
高齢者向けの安全運転講習への参加など、周囲のサポートも得ながら安全運転を続けましょう。
バイク・自転車ユーザーが守るべき一方通行ルール
- オートバイや原付の方 : バイクは車に比べて小回りが利くため安易に逆走しがちですが、危険性は車以上です。正面衝突すればライダーが重傷を負うリスクが極めて高くなります。違反点数2点・反則金6,000円(原付5,000円)という処分も車と同様に科されます。
- 自転車利用者の方 : 自転車も道路交通法上「軽車両」であり、一方通行を守る義務があります。「自転車を除く」の補助標識がない限り、逆走してはいけません。違反すれば3月以下の懲役または5万円以下の罰金に処せられる可能性があります。
近年は自転車の悪質運転への取り締まりも強化されており、2026年4月からは自転車にも反則金を科す「青切符」制度が導入されます。制度開始後は、自転車の逆走(通行区分違反)には6,000円の反則金が科される予定です。
また、逆走して車と事故になった場合、自転車側の過失も50%程度と重く問われるのが一般的です。
まとめ:一方通行逆走ゼロへ
「一方通行の逆走」は誰もが犯してしまう可能性のあるミスですが、その影響は重大です。違反点数2点・反則金7,000円だからと軽視せず、常に標識を注意深く確認し、安全運転を徹底しましょう。
ドライバー一人ひとりが正しい知識と慎重な運転判断を心掛ければ、逆走のリスクは減らせるはずです。
ドライバー一人ひとりが正しい知識と慎重な運転判断を心掛ければ、逆走のリスクは減らせるはずです。