フォードが自動速度制限機能を開発!日本車でも実現できる?
更新日:2024.09.09
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フォードは、道路標識を読み取りドライバーに注意喚起するシステムを、2016年4月よりヨーロッパ市場で販売されるフォード車に搭載しています。このシステムは、速度制限標識を読み込むと、車両の速度を制限内に調整してくれるというのですが…。
欧州フォード車が搭載する自動速度調整機能とは?
フォードはヨーロッパで販売しているエッヂ(Edge)やギャラクシー(Galaxy)に、"Intelligent Speed Limiter(インテリジェントスピードリミッター)"と呼ばれる速度制限装置を搭載しています。
これはフォード車の運転支援システム群の1種で、道路前方の交通標識を読み取り、インパネ内に表示し運転者に注意喚起を行うというもの。
同様の技術は日産やマツダでも実用化していますが、フォードのそれはさらに先進的で、Intelligent Speed Limiterが作動中に速度制限標識を読み取った場合、車両速度を制限速度までに調節します。これは、自動運転レベル4以上に通じる技術です。
これはフォード車の運転支援システム群の1種で、道路前方の交通標識を読み取り、インパネ内に表示し運転者に注意喚起を行うというもの。
同様の技術は日産やマツダでも実用化していますが、フォードのそれはさらに先進的で、Intelligent Speed Limiterが作動中に速度制限標識を読み取った場合、車両速度を制限速度までに調節します。これは、自動運転レベル4以上に通じる技術です。
【動画】Intelligent Speed Limiter
欧州フォード車に速度制限機能が導入された理由
この先進的な技術は、なぜヨーロッパ市場に導入されたのでしょう?
まず車両制御用カメラで撮影された交通標識を画像認識するには、システムのデータベースに登録されている道路標識情報とのパターンマッチが必要です。そこで最高速度表示を読み取り、車両を制御するシステムと思われます。
その開発や製造にかかるコストを安く抑えるには、広範囲で同じ道路標識を使用している大規模市場に、利幅の大きな車種を大量販売すれば良いわけです。自動車の大規模な市場といえば、北米、欧州、中国です。
その一方で、道路交通には国際的な基準を定めるウイーン条約があり、通行区分や道路標識なども対象となっています。そのウイーン条約に、北米と中国は(日本も)加盟しておらず、欧州とロシアのみが加盟している状態です。(ただし欧州でも、イギリス、スペイン、アイルランド、モルドバはウイーン条約に加盟していません)
地続きである欧州の大半で同じ交通標識を使用しているのですから、フォードにとっては最適なフィールドといえるのです。
まず車両制御用カメラで撮影された交通標識を画像認識するには、システムのデータベースに登録されている道路標識情報とのパターンマッチが必要です。そこで最高速度表示を読み取り、車両を制御するシステムと思われます。
その開発や製造にかかるコストを安く抑えるには、広範囲で同じ道路標識を使用している大規模市場に、利幅の大きな車種を大量販売すれば良いわけです。自動車の大規模な市場といえば、北米、欧州、中国です。
その一方で、道路交通には国際的な基準を定めるウイーン条約があり、通行区分や道路標識なども対象となっています。そのウイーン条約に、北米と中国は(日本も)加盟しておらず、欧州とロシアのみが加盟している状態です。(ただし欧州でも、イギリス、スペイン、アイルランド、モルドバはウイーン条約に加盟していません)
地続きである欧州の大半で同じ交通標識を使用しているのですから、フォードにとっては最適なフィールドといえるのです。
同様の速度制限機能は日本でも開発できるのか?
さて、日本でも同様のシステムは開発できるのでしょうか?答えは「イエス」です。
Intelligent Speed Limiterは、画像認識と速度の自動調節の2大技術がベースです。画像認識は日産が進入禁止標識検知装置で、マツダはi-ACTIVSENSEのTSRで実現しています。速度調節は、クルーズコントロール技術が応用できそうです。
では、保険会社の対応はどうなのでしょうか。
日本でレベル4以上の自動運転技術が導入されない要因のひとつに、任意保険の対応があります。レベル3までは運転の責任の所在は運転者にあり、レベル4以上では車両システムになります。日本の保険会社は、人間に運転責任がある事故には補償を行いますが、車両システムが運転責任を負う場合、保険の支払いについて決まっていないのです。
フォードのシステムは、任意にオン・オフができることで、レベル4以上の技術ながらレベル3に留めている感じがします。それは、運転者の運転責任を明確にするためなのでしょう。
同様の技術を日本でも開発し、将来のレベル4以上の自動運転実現に向けて口火を切ってほしいところです。
Intelligent Speed Limiterは、画像認識と速度の自動調節の2大技術がベースです。画像認識は日産が進入禁止標識検知装置で、マツダはi-ACTIVSENSEのTSRで実現しています。速度調節は、クルーズコントロール技術が応用できそうです。
では、保険会社の対応はどうなのでしょうか。
日本でレベル4以上の自動運転技術が導入されない要因のひとつに、任意保険の対応があります。レベル3までは運転の責任の所在は運転者にあり、レベル4以上では車両システムになります。日本の保険会社は、人間に運転責任がある事故には補償を行いますが、車両システムが運転責任を負う場合、保険の支払いについて決まっていないのです。
フォードのシステムは、任意にオン・オフができることで、レベル4以上の技術ながらレベル3に留めている感じがします。それは、運転者の運転責任を明確にするためなのでしょう。
同様の技術を日本でも開発し、将来のレベル4以上の自動運転実現に向けて口火を切ってほしいところです。