約6,000万円で落札!? アウディ スポーツ クワトロってどんな車?

スポーツ クワトロ 1984

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近年オークションでは、ブガッティやフェラーリなどのビンテージカーが、車とは思えない超高値で取引されています。年月が経つにつれ、古き良き名車たちがその価値をどんどんあげているなか、1984年型のアウディ スポーツ クワトロが、2016年にオークションに出品され、なんと約6,000万円で落札されました。いったいなぜそんなに高値が付いたのでしょうか?
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4WDの革命児『アウディ クワトロ』とは?
ホモロゲーションのために販売された『スポーツ クワトロ』

4WDの革命児『アウディ クワトロ』とは?

スポーツ クワトロのもととなったアウディ クワトロは、アウディが1980年から1991年まで製造したクーペで、それまでの4WDの概念を大きく変えたモデルとして知られています。

後にクワトロが、アウディの4WDを表す名称になったため、このクーペクワトロは”Ur(オリジナル)-クワトロ”と呼ばれ、区別されます。

それまで4WDといえば、ジープなどが悪路走破の目的でパートタイム式4WDを採用するのが一般的でした。しかしこのクワトロは、悪路に限らずどんな路面でもハイパワーな走りを可能にするため、当時では画期的なフルタイム4WDシステムをスポーツカーに採用したのです。

その結果、アウディ クワトロはグラベル(未舗装路)やアイスバーンで、圧倒的な強さを見せつけ、WRCなどの競技で好成績を収めました。

これにより自動車業界全体に大きな影響を与え、それ以降、4WDスポーツカーが多数販売されるようになるのです。

アウディの4WDシステムを「クワトロ」と呼ぶのは、ここに原点があったのです。

ホモロゲーションのために販売された『スポーツ クワトロ』

初代クワトロの発売から3年後、アウディが世界ラリー選手権(WRC)のグループBのホモロゲーションを獲得するために販売したモデルが、『スポーツ クワトロ』です。

ホモロゲーションとは、レースやラリーといった競技に車両をエントリーさせるために設けられた条件のことで、当時の世界ラリー選手権(WRC)のグループBに出場するためには、200台を販売しなければならないという条件がありました。

アウディは世界ラリー選手権(WRC)のグループBのホモロゲーションを獲得するため、当時設立して間もないクワトロGmbH(現在のアウディスポーツ)とともに、214台の公道用市販モデルを生産しました。

スポーツ クワトロは、当時モンスターマシンたちによる最速レースと呼ばれたWRC選手権で、タイトルを獲得。世界中から高く評価を受けました。

すなわちスポーツ クワトロは、

・ホモロゲーションで販売された214台の限定車である
・グループB規定で争われたWRCに出場するために開発された車である
・レースではタイトルを獲得するなど伝説の名車である

といった理由から、年々その価値が上がっているのです。

オークションに出品されたのはそのうちの1台で、1984年式のスポーツ クワトロでした。落札価格はなんと約6,000万円!もう安いのか、高いのか判断がつきませんが、クラシックカーの価値の高さに驚くばかりです。

☆アウディ・スポーツクワトロ 車両諸元
全長:4,160mm
全幅:1,800mm
全高:1,340mm
ホイールベース:2,224mm
トレッド(F/R):1520/1,490mm
エンジン形式:水冷直列5気筒DOHC 20バルブインタークーラターボ
ボア×ストローク:79.3×86.4mm
排気量:2,133cc
圧縮比:8.0
最高出力:306ps/6,700rpm
最大トルク:350Nm/3,700rpm
燃料タンク:90リットル
トランスミッション:5速マニュアル
ステアリング機構:ラック&ピ二オン/パワーアシスト
サスペンション:マクファーソンストラット/コイル+アンチロールバー
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
ホイール:9J×15
タイヤ:235/45VR15

アウディWRCギャラリー

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