アウディA・S・RSの違いを徹底解説!グレードごとの特徴と魅力を比較
更新日:2025.07.23

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アウディ(Audi)は、洗練されたデザインと先進技術、そして伝統の四輪駆動「クワトロ」で多くのファンを持つドイツのプレミアムカーブランドです。そのラインナップには「A」「S」「RS」というグレードが存在し、それぞれに明確なキャラクターと役割が与えられています。
なぜ「A・S・RS」というグレードが存在するのか?
欧州の自動車メーカーでは、車名にアルファベットと数字を組み合わせ、モデルのヒエラルキー(階層)を直感的に示す命名が一般的です。
例えばアウディならAシリーズが基本モデルで、数字が大きくなるほど車格が上がり、そこにスポーツモデルのSや最上位高性能モデルのRSが加わることで、「誰が見ても分かりやすい」序列を作り上げています。この明快なネーミングとグレード展開によって、ユーザーは自分の求める性能や個性に合ったモデルを選びやすくなっているのです。
一方で、日本車では「プリウス」「ノート」など個別の名称を使うのが一般的で、数字による序列をあからさまに示すケースは多くありません。これは文化やマーケティングの違いによるものですが、アウディをはじめとする欧州メーカーはグローバル戦略上、この明確なグレード設定を重視しています。
AudiのA・S・RSというシンプルな記号的名称には、そうした「モデル間の明確な序列を示す」という狙いが込められているのです。では、具体的にAシリーズ・Sシリーズ・RSシリーズとは何なのか、基本的な違いから詳しく見ていきましょう。
例えばアウディならAシリーズが基本モデルで、数字が大きくなるほど車格が上がり、そこにスポーツモデルのSや最上位高性能モデルのRSが加わることで、「誰が見ても分かりやすい」序列を作り上げています。この明快なネーミングとグレード展開によって、ユーザーは自分の求める性能や個性に合ったモデルを選びやすくなっているのです。
一方で、日本車では「プリウス」「ノート」など個別の名称を使うのが一般的で、数字による序列をあからさまに示すケースは多くありません。これは文化やマーケティングの違いによるものですが、アウディをはじめとする欧州メーカーはグローバル戦略上、この明確なグレード設定を重視しています。
AudiのA・S・RSというシンプルな記号的名称には、そうした「モデル間の明確な序列を示す」という狙いが込められているのです。では、具体的にAシリーズ・Sシリーズ・RSシリーズとは何なのか、基本的な違いから詳しく見ていきましょう。
Audi A・S・RSとは?基本の違いを簡潔に
Aシリーズ
Audiの「コア(基本)シリーズ」を担う車種群です。名前の由来は「Audi」の頭文字であることに加え、「始まり」を意味するアルファベットのA、および「Attractive(魅力的)」といったポジティブな意味も込められているとされています。
A1からA8までサイズやクラスごとに番号が振られ、誰にでも扱いやすく高品質なベースモデルとして位置づけられています。
A1からA8までサイズやクラスごとに番号が振られ、誰にでも扱いやすく高品質なベースモデルとして位置づけられています。
Sシリーズ
Aシリーズをベースにスポーティ性能を高めた派生モデルがSシリーズです。名前の“S”は「Sport(スポーツ)」に由来し、その名の通りエンジン出力やハンドリング性能が強化されています。
駆動方式は基本的に全車クワトロ(4WD)で、エンジンもハイパワー版を搭載するのが特徴です。見た目も専用のスポーティな内外装が与えられ、走行性能とラグジュアリーさを両立したモデルとなっています。
駆動方式は基本的に全車クワトロ(4WD)で、エンジンもハイパワー版を搭載するのが特徴です。見た目も専用のスポーティな内外装が与えられ、走行性能とラグジュアリーさを両立したモデルとなっています。
RSシリーズ
“RennSport(レンシュポルト)=レーシングスポーツ”の頭文字を取ったRSシリーズは、Sシリーズをさらに進化させた究極のハイパフォーマンスモデルです。
各車種の頂点に君臨し、エンジン・足回り・ブレーキなどあらゆる部分がサーキット走行も視野に入れてチューニングされています。
過激なまでの走行性能とともに、内外装も専用装備で高級感が高められており、まさにアウディの技術の粋を集めたフラッグシップ的存在です。
各車種の頂点に君臨し、エンジン・足回り・ブレーキなどあらゆる部分がサーキット走行も視野に入れてチューニングされています。
過激なまでの走行性能とともに、内外装も専用装備で高級感が高められており、まさにアウディの技術の粋を集めたフラッグシップ的存在です。
各グレードの詳細な違い(性能・デザイン・価格)
アウディのA・S・RS各シリーズは、同じ車種でも驚くほど異なるキャラクターを持っています。
性能の違い:AからSへ、そしてRSの世界へ
次にデザイン面の違いです。
Aシリーズはエレガントで洗練されたスタイリングを持ち、ビジネスから日常使いまで幅広いシーンに合う落ち着いたデザインです。内装も上質で快適性を重視しており、シートやサスペンションもソフトめのチューニングが施されています。
一方、Sシリーズでは外観にスポーティなアクセントが加わります。車高は若干ローダウンされ、大径アルミホイールや専用エアロパーツ、シングルフレームグリルのメッキやアルミ調のミラーカバーなど、ひと目で“Sモデル”と分かるディテールが与えられます。インテリアもスポーツシートや金属調トリムが用いられ、ステアリングやメーターにもSエンブレムが配されるなど、運転する喜びを掻き立てる演出が満載です。
RSシリーズのデザインはさらにアグレッシブです。車体はブリスターフェンダーで張り出し、フロントの大型エアインテークやリアディフューザー、そしてRS伝統の大径オーバル形ツインエキゾーストなど、見るからに高性能と分かる迫力のエクステリアになっています。ブレーキも大径ディスク&対向キャリパーが顔を覗かせ、足元からして特別な雰囲気です。インテリアではアルカンターラやカーボンファイバーの装飾、専用スポーツシート(RSロゴ入り)などが標準装備され、細部に至るまでプレミアムスポーツモデルの品格と機能美を備えています。このようにRSモデルは外見から走りまで「究極の進化形」と言える存在で、アウディファンの憧れを体現するモデルなのです。
Aシリーズはエレガントで洗練されたスタイリングを持ち、ビジネスから日常使いまで幅広いシーンに合う落ち着いたデザインです。内装も上質で快適性を重視しており、シートやサスペンションもソフトめのチューニングが施されています。
一方、Sシリーズでは外観にスポーティなアクセントが加わります。車高は若干ローダウンされ、大径アルミホイールや専用エアロパーツ、シングルフレームグリルのメッキやアルミ調のミラーカバーなど、ひと目で“Sモデル”と分かるディテールが与えられます。インテリアもスポーツシートや金属調トリムが用いられ、ステアリングやメーターにもSエンブレムが配されるなど、運転する喜びを掻き立てる演出が満載です。
RSシリーズのデザインはさらにアグレッシブです。車体はブリスターフェンダーで張り出し、フロントの大型エアインテークやリアディフューザー、そしてRS伝統の大径オーバル形ツインエキゾーストなど、見るからに高性能と分かる迫力のエクステリアになっています。ブレーキも大径ディスク&対向キャリパーが顔を覗かせ、足元からして特別な雰囲気です。インテリアではアルカンターラやカーボンファイバーの装飾、専用スポーツシート(RSロゴ入り)などが標準装備され、細部に至るまでプレミアムスポーツモデルの品格と機能美を備えています。このようにRSモデルは外見から走りまで「究極の進化形」と言える存在で、アウディファンの憧れを体現するモデルなのです。
まず性能面では、Aシリーズが必要十分なパワーと快適性を備えるのに対し、Sシリーズはそれよりも排気量・出力ともに大幅に上乗せされた高性能版となります。
例えば、A3 30 TFSIグレードは1.0ℓ直列3気筒エンジンで110馬力ですが、S3は2.0ℓ直列4気筒エンジンで310馬力。一気に馬力が倍以上に引き上げられています。
Sシリーズはこのようにパワーも駆動方式も強化されており、全車種で4WDの「クワトロ」システムを採用して優れたトラクションを発揮します。さらにスポーツサスペンションや強化ブレーキが奢られ、コーナリング性能や制動力もベースモデルから格段に向上しています。
RSシリーズでは、性能はもはや一般的な乗用車の域を超えてスーパーカーに迫ります。例えば、RS3では2.5ℓ直列5気筒エンジンから400馬力を絞り出し、0-100km/h加速わずか3.8秒(欧州計測値)という驚異的な速さを実現しています。ベースモデルのA3からは想像もつかない領域で、まさに「別物のクルマ」と言えるでしょう。
RSモデルは全車がアウディスポーツ(旧クワトロ社)によって開発され、Audiのレーシングテクノロジーが投入されたスペシャルモデルです。そのため出力のみならず足回りも徹底的に強化され、専用チューニングの可変ダンパーやスポーツディファレンシャルなど、走行性能を極限まで高める装備が与えられています。
例えば、A3 30 TFSIグレードは1.0ℓ直列3気筒エンジンで110馬力ですが、S3は2.0ℓ直列4気筒エンジンで310馬力。一気に馬力が倍以上に引き上げられています。
Sシリーズはこのようにパワーも駆動方式も強化されており、全車種で4WDの「クワトロ」システムを採用して優れたトラクションを発揮します。さらにスポーツサスペンションや強化ブレーキが奢られ、コーナリング性能や制動力もベースモデルから格段に向上しています。
RSシリーズでは、性能はもはや一般的な乗用車の域を超えてスーパーカーに迫ります。例えば、RS3では2.5ℓ直列5気筒エンジンから400馬力を絞り出し、0-100km/h加速わずか3.8秒(欧州計測値)という驚異的な速さを実現しています。ベースモデルのA3からは想像もつかない領域で、まさに「別物のクルマ」と言えるでしょう。
RSモデルは全車がアウディスポーツ(旧クワトロ社)によって開発され、Audiのレーシングテクノロジーが投入されたスペシャルモデルです。そのため出力のみならず足回りも徹底的に強化され、専用チューニングの可変ダンパーやスポーツディファレンシャルなど、走行性能を極限まで高める装備が与えられています。
デザインの違い:エレガントからアグレッシブへ
価格の違い:性能に比例して大きく上昇
性能・装備が向上する分、価格もA < S < RSの順で大きく上昇します。
例えば、2025年7月現在で「A3 Sportback advanced 30 TFSI S tronic」の新車価格は399万円〜。それがSシリーズの「S3 Sportback TFSI quattro S tronic」になると756万円〜と一気にアップ。ハイエンドのRSシリーズ「RS 3 Sportback TFSI quattro S tronic」に至っては906万〜と同じ車種とは思えないほどの価格差です。しかし、搭載される技術や性能を考えればある意味妥当な金額と言えるでしょう。
例えば、2025年7月現在で「A3 Sportback advanced 30 TFSI S tronic」の新車価格は399万円〜。それがSシリーズの「S3 Sportback TFSI quattro S tronic」になると756万円〜と一気にアップ。ハイエンドのRSシリーズ「RS 3 Sportback TFSI quattro S tronic」に至っては906万〜と同じ車種とは思えないほどの価格差です。しかし、搭載される技術や性能を考えればある意味妥当な金額と言えるでしょう。
どのグレードが誰に向いているか?
Aシリーズが向いている人
日常の移動やファミリーユースにおいて、快適性や実用性、燃費などのバランスを重視する方に最適です。Aモデルは必要十分なパワーと上質な乗り心地を備えていますので、通勤・買い物からロングドライブまでオールマイティに使える高級車として満足度が高いでしょう。
また初めての輸入車・プレミアムカーとしても手が届きやすい価格帯で、「まずはアウディの世界を体験してみたい」というユーザーにもぴったりです。
また初めての輸入車・プレミアムカーとしても手が届きやすい価格帯で、「まずはアウディの世界を体験してみたい」というユーザーにもぴったりです。
Sシリーズが向いている人
走りにもこだわりたいが、日常使いの実用性も譲れないという欲張りなドライバーに向いています。Sモデルはエンジンパワーが大幅に強化されハンドリングもスポーティですが、乗用車としての快適性も残されており、日常の足として無理なく扱える絶妙なバランスがあります。
日本の公道であればSでも十二分な高性能であり、日常でも走りを楽しみたい大人のためのスポーツモデルと言えます。
日本の公道であればSでも十二分な高性能であり、日常でも走りを楽しみたい大人のためのスポーツモデルと言えます。
RSシリーズが向いている人
アウディの持つ最高峰のパフォーマンスを味わいたいエンスージアスト(熱狂的愛好家)向けのモデルです。とにかく最高出力や加速性能にこだわりたい、人とは違う特別なAudiを手に入れたい、あるいはサーキット走行やモータースポーツ志向があるような方にマッチします。
ただし日常ユースではオーバースペック気味になる場面も多く、硬めの乗り心地や維持費も考慮が必要です。言わば宝刀のような存在で、使いこなすには相応の覚悟と目的が求められます。
ただし日常ユースではオーバースペック気味になる場面も多く、硬めの乗り心地や維持費も考慮が必要です。言わば宝刀のような存在で、使いこなすには相応の覚悟と目的が求められます。
Audiグレードにまつわる豆知識
「RS」の名前の由来
前述したようにRSは「Racing Sport(レーシングスポーツ)」の略で、ドイツ語で“RennSport(レンシュポルト)”に由来しています。
アウディのRSモデルは、1994年に登場したRS2 Avantがその始まりです。RS 2はAudi 80をベースにポルシェと共同開発されたスポーツワゴンで、当時“世界最速のワゴン”と呼ばれ話題になりました。
アウディのRSモデルは、1994年に登場したRS2 Avantがその始まりです。RS 2はAudi 80をベースにポルシェと共同開発されたスポーツワゴンで、当時“世界最速のワゴン”と呼ばれ話題になりました。
「S-line」とは?
アウディ車のカタログ等を見ると「S lineパッケージ」という言葉を目にすることがあります。これはSシリーズとは異なり、あくまで見た目をスポーティに仕立てるためのオプション装備のことです。
メルセデスで言う「AMGライン」や、BMWの「Mスポーツパッケージ」に相当し、専用エアロバンパーやアルミホイール、内装の一部スポーツ仕様化などがセットになっています。本物のSモデルとは区別されますので混同しないよう注意しましょう。
メルセデスで言う「AMGライン」や、BMWの「Mスポーツパッケージ」に相当し、専用エアロバンパーやアルミホイール、内装の一部スポーツ仕様化などがセットになっています。本物のSモデルとは区別されますので混同しないよう注意しましょう。
SUVモデルのS・RS
アウディのラインナップはセダンやハッチバックだけでなくSUVのQシリーズにも拡がっています。このSUVにおいても高性能版としてSQやRS Qモデルが存在します。
例えば、Q3をベースにパワーアップしたRS Q3などです。中でもRS Q8はランボルギーニ・ウルスと兄弟車で、SUVでありながらスポーツカー顔負けの走りを楽しめます。
例えば、Q3をベースにパワーアップしたRS Q3などです。中でもRS Q8はランボルギーニ・ウルスと兄弟車で、SUVでありながらスポーツカー顔負けの走りを楽しめます。
その他のシリーズ
AudiにはA・S・RS以外にも特別なモデル名があります。例えばTTはコンパクトスポーツカーですが、その名はイギリスの伝統的レース「Tourist Trophy」に由来しています。
またR8というスーパーカーも存在しますが、こちらはル・マン24時間レースで活躍したレーシングカーから着想を得て開発されたモデルで、Aシリーズのラインとは一線を画す特別な存在です。
またR8というスーパーカーも存在しますが、こちらはル・マン24時間レースで活躍したレーシングカーから着想を得て開発されたモデルで、Aシリーズのラインとは一線を画す特別な存在です。
まとめ
アウディのA・S・RS各グレードの違いについて、その成り立ちから性能・デザイン・価格、そしてターゲット層に至るまで詳しく解説してきました。
おさらいすると、Aシリーズはベーシックで万人に勧められるモデル、Sシリーズはスポーツマインド溢れる高性能版、RSシリーズは究極のパフォーマンスを追求したトップモデルです。それぞれが明確な個性を持ち、ユーザーのニーズに応じて選べるよう巧みにラインナップが構成されています。
この明確なグレードヒエラルキーは、欧州車ならではの分かりやすさであり、アウディの魅力の一つです。大切なのはスペック上の上下ではなく、自分のカーライフに合った一台を選ぶことに他なりません。ぜひ本記事を参考に、あなたにとって理想のAudiを見つけてみてください。
おさらいすると、Aシリーズはベーシックで万人に勧められるモデル、Sシリーズはスポーツマインド溢れる高性能版、RSシリーズは究極のパフォーマンスを追求したトップモデルです。それぞれが明確な個性を持ち、ユーザーのニーズに応じて選べるよう巧みにラインナップが構成されています。
この明確なグレードヒエラルキーは、欧州車ならではの分かりやすさであり、アウディの魅力の一つです。大切なのはスペック上の上下ではなく、自分のカーライフに合った一台を選ぶことに他なりません。ぜひ本記事を参考に、あなたにとって理想のAudiを見つけてみてください。