車種ごとにメーターの位置が異なるのはなぜ?センターメーターの理由も解説!

トヨタ プリウスPHV

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さまざまなクルマに乗った事がある方はよくわかると思いますが、メーターの位置がクルマによって違う、という事がありますよね。通常は運転席側、ハンドルの正面についているケースが多いわけですが、近年では「センター」にメーターが配されるケースも多々あります。これはなぜなのでしょうか。
Chapter
車のメーター位置をセンターにする理由
センターメーター採用理由の変化

車のメーター位置をセンターにする理由

通常のクルマはハンドル側にメーターを配置しています。これだと運転中に視線を少し落とせば情報を把握できるので、どう考えてもこちらのほうが良いのでは?と思えますが、それでもセンターにメーターを配置するクルマが作られ続けているのも事実。例えば、いま話題の新型プリウスPHVにもこのセンターメーターが採用されています。

まずはメリットを挙げてみましょうか。運転中は先を見て運転しています。つまり、視界の先に目の焦点があっているので、急に近くのメーターに視点を移すと、焦点を合わせるのに少しタイムラグが生じてしまいます。そのため、センターメーターのように少し視点から距離があったほうが焦点を合わせやすいとされています。また、ハンドルの位置からくる視認性の悪化を防げるという点も挙げておきましょう。

とはいえ、前述の理由で運転性・視認性が向上するのであれば、すべてのクルマはセンターメーターを採用するでしょう。若干後付けの理由だと感じてしまいますね。

では最大の理由はなんでしょうか。それは、製造時のメリットです。センターメーターの発祥地はイギリスとされています。ご存じのようにイギリスは日本同様に右ハンドル。しかし製造するメーカーは左ハンドルを採用する北米や近隣欧州諸国への輸出が大前提となるため、パーツを共有しやすいセンターメーターの方が都合が良かったというわけです。

2017年現在においてもセンターメーターはそうした理由で採用するケースも多く、もちろん右ハンドル仕様と左ハンドル仕様で同一コンポーネントを100%仕様とはなりませんが、配線ハーネスなどを共有する事が出来るため、一定の製造時のメリットがあると指摘できます。

センターメーター採用理由の変化

しかし現在は少し違った理由でセンターメーターが採用されてきているのでは、と考えます。それは、インフォメーションディスプレイの進化です。

これまでコックピットのセンターに配するのは、オーディオユニット、空調操作系でした。しかし現在ではカーナビをはじめとしたインフォメーションディスプレイの配置が増えています。

かつてはダイヤルで操作していたオーディオや空調はマルチファンクションデイスプレイで行うタイプが増えており、またその進化は目覚ましく、プリウスPHVでは11.6インチの縦型センターディスプレイを装備。確実にこうした流れは進んで行くでしょう。

つまり、コックピットのセンター部にインフォメーションが集約される傾向となっており、運転中も視線が自ずとセンターに向く事が多くなる。となればメーター類も当然、センターに配したほうが結果として視認性がよいパッケージ、となるといえます。

とはいえ、もちろんセンターメーターには賛否があります。通常のメーターレイアウトがなくなるということにはなって欲しくないですね。

インフォメーション分野の進化は目覚ましく、最近では軽自動車にすらポップアップディスプレイといったツールが採用されてきています。メーカーとしてもより直観的に認識できるメーターというのを検討し続けて欲しいものです。


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