車後方にぶら下がってる謎の紐の正体とは?

静電気除去ベルト

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後部から、紐のようなものをぶら下げている車を見たことはないでしょうか。

この紐のように見えるものはアースベルトと呼ばれるものであり、1970年ごろから1980年代に流行したアクセサリーです。一体、どのような効果があるのでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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静電気を地面に逃がすためのもの

静電気を地面に逃がすためのもの

車の後部から、地面に向けてぶら下がっている謎の紐の正体は、アースベルトと呼ばれる製品です。

アースベルトとは、100cmほどのストラップにハーネスを付けたもので、アースという名前の通り、車に帯電した静電気を地面に逃がす目的で装着されます。

同じ目的のため、以前は金属製のチェーンを引きずりながら走行していた大型車も存在していました。

ストラップの中には導線が入れられており、取り付け部付近からハーネスとして露出しています。
アースベルトは、1970年ごろから1980年代にトレンドとなり、機能的な製品でありながら、アクセサリーパーツとしても人気を博したのです。

しかし、その後1980年代中ごろから、アースベルトの人気は次第に陰り始めます。

その理由として挙げられるのは、他の静電気対策グッズが生み出され、そちらに人気が集まったためとされています。

さらに、アースベルトを使った静電気放電が、効果的でないとされたのも原因の1つといわれています。
また、現在製造されている車においては、静電気対策のアクセサリーを付ける必要がないとされています。

なぜなら、タイヤの素材に使われるゴムに、カーボンブラックと呼ばれる黒い炭素の粒が含まれているからです。

ブラックカーボンは電導率が高く、ただタイヤを装着して走っているだけでアースの役割を果たし、自然と放電が行われているのです。

以上のような理由により、現在アースベルトを付けている車を見かけることはほとんどありません。

しかし、アースベルト自体は今でも市販されており、カー用品店や通販などで簡単に購入することができます。

車の静電気に悩む人がいれば、購入してみて効果を試してみても良いかもしれません。
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