雨の日のマンホールで滑って危ない思いをしたことはありませんか?それには深い理由が…!

マンホール 雨

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マンホールは道路に設置されており、インフラの点検整備など、人々の生活を守るために欠かせない存在です。

しかし、雨や雪が降ると非常に滑りやすくなり、不用意に通過すればスリップや転倒の原因ともなってしまいます。なぜ、マンホールは危ない位置に設置されているのでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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下水道の構造に答えがある

下水道の構造に答えがある

通常、道路の地下には上下水道やガス管といったインフラが埋設されており、それらの点検整備を目的としたものや、農業用水の確保や豪雨の際の雨水対策としてマンホールが設置されています。

以上のことから、マンホールは人々の生活を支えるものであり、欠かせない存在であるといえます。

しかし、マンホールへの落下防止を目的としたマンホールの蓋は、基本的に鉄製です。そのため、雨天時や降雪時には、アスファルトと比較しても表面が非常に滑りやすくなります。
高速で走行していると、マンホールの蓋の上でスリップする危険性があるどころか、事故の原因になってしまう可能性も考えられるのです。

特に、マンホールはカーブへの進入口やカーブの最中、出口といったスリップすると危険な場所に設置されていることが多くあります。

これは、下水道の構造に答えがあるとされています。下水管を用いて設置する下水道は、直線的な構造になるのが基本とされています。

そのため、カーブになっている場所に下水管を設置するためには、マンホールを起点にして方向を変えなければならないのです。
下水管は、コンクリートや塩ビのパイプが用いられますが、直線でつなげて伸ばしていく仕組みになっています。下水道を大きくカーブさせるには、マンホールという「点」が必要になるのです。これが、カーブにマンホールが多い理由です。

近年では、表面に細かな凹凸を付けてスリップの予防をしたマンホールの蓋や、そもそも設置場所を車道の中央側に寄せることで車のタイヤがマンホールの蓋を踏まないようにする事例もあるようです。

いずれにしろ、雨で濡れたマンホールの蓋がスリップしやすいという事実は変わりません。

マンホールが設置されている場所が開けていて、避けやすいのであれば問題はありませんが、全てのマンホールがそうではないのが現状でしょう。雨の日や雪が降る日には、慎重にマンホールの上を通過したほうが良さそうです。
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