「燃料残量警告灯(ガソリンランプ)」が点滅しても、あと50kmは走行できるって本当?

ランクル 60系

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車を運転していれば、ほとんどの人が「燃料残量警告灯(ガソリンランプ)」の点灯を経験するでしょう。中には、メーターが「半分になったら給油する」「4分の1以下になったら給油する」という人もおり、警告灯とは無縁!というケースもあるかもしれません。

逆に最近は、燃費節約のためにガソリンを半分しか入れない、というドライバーも増えているようです。この「燃料残量警告灯」は、どのようなタイミングで点灯するのでしょうか?
Chapter
そもそもガソリンタンクの容量はどうやって決まる?
点灯するタイミングは車種によって様々
点灯して50km走行の根拠は?
ガス欠になってしまったらどうすればいい?
ガス欠がクルマに与える悪影響
最近、流行のディーゼル車は特に大変

そもそもガソリンタンクの容量はどうやって決まる?

ガソリンタンクの容量、つまり満タンの際に入るガソリンの量は、車種やグレードによって違います。一般的には軽自動車やコンパクトカーなど、排気量の小さい車の場合は25〜40L。コンパクトカーは40L前後。2L以上のガソリン車では50〜70Lと、排気量と車格に応じた量になっています。

満タンなら、軽自動車やコンパクトカーなら300〜400km程度。2リッタークラスより上なら500km以上は走れるサイズとしている場合もあるようですが、最近では、燃費が向上したことと室内スペースの効率をよくするため、軽自動車の燃料タンクが小さくなっているようです。

ちなみに、筆者が以前乗っていた5L車のガソリンタンク容量は、120Lでした。

※ セルフスタンドでは、危険物取扱の資格がない人が1回に給油できる量は100Lまでです。

点灯するタイミングは車種によって様々

「燃料残量警告灯」は、どんなタイミングで点灯するのでしょうか?実はこちらも車種やグレードによって変わります。以前は乗用車なら10L以下、軽自動車なら5L以下など、ざっくりとした基準がありましたが、現在では燃費を基準に、少なくとも50km程度は走れるレベルで点灯することが多いようです。

50Lのタンクで燃費が10km/Lの車ならおよそ5L以下になったら点灯ということになりますね。また、プラットフォームを共用し、同じガソリンタンクを使っている車の場合、点灯のタイミングは燃費の悪いほうに合わせますので、燃費がとても良い車であれば残量警告灯が点灯しても100kmは余裕で走れるというケースもあります。

点灯して50km走行の根拠は?

「点灯してから50km」の基準は諸説あるようですが、良く言われるのが「高速道路の給油所を備えたサービスエリアが約50km間隔で設置されているから」という理由です。高速道路を走行中に警告灯がついても、次のサービスエリアまでは走れる、との意味があります。

しかし、「ほぼ50kmごとに給油所」は道路公団時代の話で、現在の高速道路では200km以上も給油所が無い区間もあります。

また、高速道路上でのガス欠は高速自動車国道等運転者遵守事項違反となり「反則金9000円、減点2」が科せられる場合もあるので、高速道路を使ってロングドライブを楽しむ際には事前に給油ポイントのチェックをしておいたほうが得策です。

ガス欠になってしまったらどうすればいい?

最近の車で走行中にガス欠になるのは、メーターや燃料残量警告灯の不具合といった要因がない限り、あまりないでしょう。ではどんなときにガス欠になるのか。それは、渋滞です。

警告灯が点灯して10キロ程度走行した後に渋滞につかまってしまった。そんなときアナタは「あと40kmは走れるはずだから、まだまだ大丈夫」と思うかもしれません。

しかし、渋滞中はエンジンを動かしているのでガソリンは確実に消費していますし、そのときの燃費はほぼ最低レベルです。燃費の悪い車なら20kmも走行せずに、ガス欠になるかもしれません。高速道路では、特に注意が必要です。

そんなとき思いつくのは、JAFへの緊急要請です。高速道路上でガス欠になった場合、JAFに頼んだ場合、会員なら実費(ガソリン代)のみで基本は無料。非会員の場合は作業代や救援車、後方支援車の高速代金など含め、2万円以上かかります。

しかし最近は、自動車保険に「ガソリン配達無料サービス」というサービスが付帯されている場合もありますので、自身の保険内容を見直してみてください。

なお、このサービスは”届けるのは無料だが、ガソリン代は有償”、”届けるのもガソリン代(10L程度)も無料”という2つの形態があるようです。また、保険期間中に1回までと制限があるのが一般的です。

ガス欠がクルマに与える悪影響

ガス欠を繰り返すと、車にダメージを及ぼします。具体的には、燃料ポンプ、インジェクター、バッテリー、スターターモーターなどの寿命が短くなる可能性があります。

最近増えてきている直噴エンジンの場合、シリンダー内に直接燃料を噴射するため、ガス欠を繰り返すと、このインジェクター先端のノズルの潤滑が失われ、ノズルを傷めてしまうこともあるそうです。

また、ガス欠時には燃料のパイプラインからもガソリンがなくなってしまうため、給油してすぐガソリンが行き渡るわけではありません。そのためスターターを多く回すことになり、スターターやバッテリーに負担を強いることになります。

最近、流行のディーゼル車は特に大変

筆者も経験があるのですが、友人のランドクルーザー60(ディーゼル車)を借りていた際、ガス欠になってしまいました。ガソリンスタンドに着いたとたんにガス欠という状況だったので、ほっと胸をなでおろしたのしたのですが、給油をしてもエンジンはかかりませんでした。理由は、ディーゼル車特有の燃焼システムです。

ガス欠になってパイプラインの中にあるはずの燃料が空になり、ポンプやライン内に空気が入ってしまうと、ディーゼル車は燃料を噴射させることができなくなってしまうのです。

空気を抜く作業は、専門知識を持った人でなければ難しいでしょう。ガソリンスタンドのスタッフでもこの作業ができる人は少ないと思われます。こういう時はJAFを呼ぶのが賢明です。ガソリンスタンドの廃業が多くなっている昨今、知らない場所に出向く際には、早めの給油を心がけておきたいものですね。
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