道路法第43条で規定!車道にはみ出た草木で車が傷ついたら、修理費は誰が負担する?

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車を運転していて、車道に草木がはみ出しているのを見かけたことはないでしょうか。

少しのはみ出しであれば、簡単に避けることは可能です。

しかし、思わぬところで草木に当たってしまって車に傷が付いたり、車線をはみ出して草木を避けたことで事故に繋がる危険性もあります

そうなった場合、修理費や責任は誰が取ってくれるのでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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草木の持ち主に責任が問われる

草木の持ち主に責任が問われる

車道にはみ出た草木で愛車が傷ついた場合、その責任は草木が生えている土地の所有者や草木を管理している人がとることになります。

はみ出た草木以外でも、枯れて落ちた枝や道に積もった落ち葉なども同様です。

まず、道路に関する禁止行為を定めた道路法第43条にて、「みだりに道路を損傷し、又は汚損すること。みだりに道路に土石、竹木等の物件をたい積し、その他道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のある行為をすること」としています。
さらに責任の根拠となるのは、民法第717条です。

この法では、「土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない」として、土地の工作物等の占有者及び所有者の責任を明確にしているのです。
また、草木などの管理者が市や県であった場合、道路の管理義務を怠ったとして損害賠償責任を負う国家賠償法2条を定めています。

この法律は、公の営造物の管理について定めた法律であり、公の営造物には道路も含まれています。

車道に草木がはみ出しているような状態は、そもそも道路の管理者となる市や県が土地の管理者に切ってもらうか、草木の所有者が切除の催告に応じない場合は民法233条の適用によって切除、もしくは道路自体を通行止めにするなどの措置を取らなくてはなりません。
これらの対応を怠り、事故や車が損傷してしまった場合、道路管理者にも損害賠償責任が認められる可能性があるのです。

道路にはみ出た草木は、車に損傷を与えるだけではなく、事故の原因になることも考えられます。

もし、自宅に植えている草木の枝葉が道にはみ出していたら、何らかの対策を講じた方が良さそうです。
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