トヨタ 2代目マークXの欠点は何?良くも悪くも前時代的な雰囲気を残した1台(GRX130/133/135型)

トヨタ 2代目マークX

2009年~2019年の10年間、日本では数少ないFR(後輪駆動)の4ドアセダンとして人気のあったトヨタ 2代目マークX(GRX130/133/135型)。

高級セダンとして人気を博したクルマですが、欠点と呼ぶべきポイントはあるのか気になる方も多いはず。

そこで今回は、マークXの特筆すべき欠点と呼べるポイントを3つ紹介していきましょう。

Chapter
トヨタ 2代目マークXはインパネ周りがチープ?
トヨタ 2代目マークXはパワートレインが古い?
トヨタ 2代目マークXは安全性能が低い?

トヨタ 2代目マークXはインパネ周りがチープ?

マークXの運転席に腰かけてみれば、現在のクルマより少々安っぽさを感じる方もいるかもしれません。

良くも悪くも特徴がなく、高級セダンという割には物足りなさが目立ちます。同じトヨタのセダン車であるクラウンと比較しても、大人しい印象を受ける方は少なくはないでしょう。

マークXは2009年のフルモデルチェンジ以降、いくつかの改良が施されてきました。しかし、改良された内容のほとんどはインテリア(内装)ではなくエクステリア(外装)中心であったため、インテリアは2019年の製造中止までほぼ触られることがなかったという経緯があります。

特にその被害を受けたのがインパネ周辺で、モデルチェンジからほぼ変更されていません。エクステリアのクールさを求めるマークXのオーナーからすれば、さして大きな問題ではなかったのでしょう。

安っぽさを感じてしまいがちなマークXのインパネですが、使い勝手が悪いわけではありません。

ステアリングホイールにはナビやオーディオと連動したボタンがついているほか、ブラックで統一されたインテリアは高級感も感じられます。シフトノブも大きく扱いやすい形状であるため、インパネの見た目が気にならなければ問題ないでしょう。

トヨタ 2代目マークXはパワートレインが古い?

マークXのパワートレインもまた、現代にはおおよそ不釣り合いな規格になっています。インパネ周辺同様、マークXのエンジンは2009年のフルモデルチェンジ以降チューニングや変更がされていません。

その間に他のメーカーはもちろん、トヨタ自動車も含めてハイブリッドシステムの研究や実装、エンジンのダウンサイジング化を図っていました。結果としてマークXのような大排気量のエンジンは少なくなっていき、環境性能に適合できなくなった末に姿を消したのです。

搭載されていたエンジンは排気量が違うもののV型6気筒直噴エンジンであり、レクサスの同型よりもトルクと出力を増強させたものです。2.5Lエンジンはプレミアムガソリンではなくレギュラーガソリン対応で、燃費性能を向上させていました。

しかし、施されたチューニング以上に燃費性能にシビアな顧客が増えていたことも事実です。

何かと不遇なマークXのエンジンですが、裏を返せば今のクルマにはない力強いエンジンのパワーを感じることができる1台ともいえます。

ターボエンジンは設定されていないクルマではありますが、比較的排気量のあるNAエンジンならではの余裕のフィーリングは、昨今の自動車業界では希少です。昔ながらの走りとエンジンの鼓動を感じたい方には、今も魅力あふれる1台なのです。

トヨタ 2代目マークXは安全性能が低い?

マークXは現行のクルマよりも控えめな装備しか搭載しておらず、安全性能は非常に低いクルマです。

マークXが現役であった当時、「トヨタ・セーフティセンスパッケージ」の内容は以下の4点しかありませんでした。

・オートマチックハイビーム
・プリクラッシュセーフティシステム
・レーンディパーチャーアアラート
・レーダークルーズコントロール

どの機能も備わっていて損なわけではありません。しかし、昨今の自動車業界における安全性能の研究と進化は凄まじく、マークXの装備程度では話にならないのが現実です。

また、実は当時から安全性能の少なさには疑問の声も上がっていました。スバルの「アイサイト」やホンダの「センシング」、マツダの「アイ・アクティブセンス」は、「トヨタ・セーフティセンスパッケージ」よりも装備が充実していました。

しかし、必要最低限の安全装備は整っているので、乗っていて不安を覚えるようなことはありません。

社外品でもリアカメラなどの安全性能は確保できるので、工夫次第で何とでもなることを覚えておくと良いでしょう。

マークXの3つの欠点はすべて、基本設計が少し前の時代になってしまうことと、トヨタによるマイナーチェンジがあまり施されなかったことの2点が深く影響しているでしょう。

しかし、乗っていて決して楽しくないクルマではありません。むしろ、今のクルマにはない楽しさを秘めた1台でもあることを忘れてはいけないでしょう。

マークXは、今乗っても十分に満足ができる、名車と呼ばれたクルマにふさわしいパフォーマンスをもっているのです。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道