スズキ 新型ソリオ/新型ソリオバンディットを徹底試乗!荷室は?安全装備は?快適性は?検証します!

スズキ 新型ソリオ/新型ソリオバンディットを徹底試乗!荷室は?安全装備は?快適性は?検証します!
スズキのコンパクトカー、ソリオ/ソリオバンディットがフルモデルチェンジして4代目に進化しました。その印象を一言でいうと「使う人に寄り添ったクルマで、ひときわ使いやすくなった」。派手なクルマでこそないものの、使う人のニーズを的確にとらえた“買って間違いのないクルマ”といえるでしょう。そんな4世代目に進化した、スズキ 新型ソリオ/新型ソリオバンディットを徹底試乗してきましたので、解説していきたいと思います。
文:工藤 貴宏/写真:萩原 文博
スズキ 新型ソリオ/新型ソリオバンディットの歴史から振り返ってみる
スズキ ワゴンRソリオ
ところで、新型ソリオ/新型ソリオバンディットはどんなクルマなのでしょうか?まずはその歴史から振り返ってみましょう。
ソリオ/ソリオバンディットは、「ワゴンRワイド」や「ワゴンRプラス」の時代を経て、「ワゴンRソリオ」として登場したのが2000年12月。それを初代とすると、新型ソリオ/新型ソリオバンディットは4代目となります。
初代ソリオ
初代ソリオバンディット
ソリオ/ソリオバンディットの存在感が増したのは、2011年1月にフルモデルチェンジしてデビューした2代目から。天井を高くするなど居住空間を広げるとともに、スライドドアを採用したのです。
軽自動車に例えると、初代はハイトワゴンの「ワゴンR」だったパッケージングがスーパーハイトワゴンの「スペーシア(当時はその前身の『パレット』)」に変化することで、実用性が飛躍的にアップ。その結果として人気も上昇し、いまでは日本市場におけるスズキの小型車の最量販車種にまで成長しました。
スズキにとってソリオ/ソリオバンディットは主力モデルの1台といえるでしょう。
そんなソリオ/ソリオバンディットの魅力は、小さな車体と実用性のバランス。全長3790mm(新型ソリオ/ソリオバンディット)と小型車としてはもっとも小さな車体クラスにもかかわらず室内は広く、ゆったりと座れるのが自慢です。
今回のソリオ/ソリオバンディットのフルモデルチェンジでもそこがしっかりとキープされているのは言うまでもありません。
新型ソリオ/新型ソリオバンディットは先代ソリオ/ソリオバンディットよりも荷室/安全装備/快適装備を向上させた!
では、今回のソリオ/ソリオバンディットのフルモデルチェンジではどこを変え、何を追加したのでしょうか。開発者によると、ポイントは3つあるといいます。
それは「荷室を拡大」「快適装備&実用装備の充実」そして「安全装備の進化」。その3つのポイントに従いながら新型をチェックしていきましょう。
新型ソリオ/新型ソリオバンディットの荷室は、先代のソリオ/ソリオバンディットでウィークポイントとされた部分でした。ソリオ/ソリオバンディットのパッケージングは荷室よりも居住空間を重視したもの。
それを小さな車体で実現していたこともあり、荷室は広いといえるほどではなかったのも事実です(ただしシートスライドを活用することで後席に人が座れる状態を保ったまま荷室を拡大できる)。
新型ソリオ/新型ソリオバンディットの荷室は、先代ソリオ/ソリオバンディットよりも100mm拡大されている。また、シートのスライドの長さ調整を利用してシーンに合わせてコントロールできる。
新型ソリオ/新型ソリオバンディットはそこを改善。車体の全長を80mm伸ばし、それをすべて荷室空間の前後長拡大に充てました。
荷室形状の変更もあり、結果として荷室床面の奥行きは100mmも増したのだからなかなかです。
機内持ち込みサイズのスーツケースは床上に5個、加えて床下に1個で合計6個積載可能。このクラスでその量は凄いですね。
新型ソリオ/新型ソリオバンディットでは、スリムサーキュレーターを採用。これで、前席・後席共に夏も冬も快適に過ごせる。
新型ソリオ/新型ソリオバンディットの快適装備と実用装備の充実として注目する点は、スズキの小型車としてはじめてのサーキュレーターの採用(「ハイブリッドMZ」とバンディット「ハイブリッドMV」に標準装備)が一つあげられます。
ソリオ/ソリオバンディットの室内は広いけれど、後席のエアコンは装備されないこのタイプのクルマは、真夏などに後席をしっかり冷やしにくいのがウィークポイントのひとつ。
そこで後席へ風を送るサーキュレーターを前席頭上付近に設置することで、冷たい風(冬は暖かい風も!)を後席へ送って快適性を高められるというわけ。
スズキによると、このサーキュレーターは、夏は後席乗員の顔付近、冬はそれより下げて後席足元付近へ風を向けると効果的に使えるのだとか。
もちろん、新型ソリオ/新型ソリオバンディットには、日差しを和らげるスライドドアのロールサンシェード、寒い冬にうれしいシートヒーター(運転席&助手席)なども従来モデルから引き続き採用(ベーシックグレードの「G」を除く)。