メーカーによってATのシフト位置が違うのはどうして

日産 リーフ (2010)

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大人数での旅行など普段と異なるシチュエーションではレンタカーを利用すると便利ですが、いざ借りてみたらいつも運転している車とのシフト位置の違いに戸惑った…といった経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか?同じAT車でもメーカーによってシフト位置が違う理由についてご紹介します。

文・PBKK
Chapter
メーカーによってシフト位置が違うのはどうして
シフト位置の違いによる問題はないのか
シフト位置の主な種類について

メーカーによってシフト位置が違うのはどうして

車の操作系を機械的な仕組みで制御するのではなく、電気信号で制御する「バイワイヤ技術」が登場したことで、AT車のシフトレバーとトランスミッションから機械的な部品が必要なくなりました。その結果、シフトレバーの位置やシフト操作方法に対する大きな制約は無くなり、大胆な設計も可能になったということが理由としてあります。

現在ではセンターコンソールはもちろんインストルメントパネル(インパネ)や、ルームミラーに付近のルーフ前端部にまで搭載出来るようになっています。

シフト位置の違いによる問題はないのか

この点については、自動車好きの間でも話題となることが多いテーマです。

特に、操作後にポジションがニュートラルに戻るタイプのシフトレバー(プリウスなどのハイブリッドカーに多く採用されています)について、これが操作ミスによる事故の一因となっているのではないかという批判にさらされることがあります。

確かにそういった可能性も否めませんが、このタイプのシフトレバーは、ホンダやメルセデスベンツなどでも採用されています。また、メーカーにかかわらず同様のタイプが少しずつ増えていることからも、一定のメリットがあると言えるのではないでしょうか。

ただし、普段は特定の車以外の運転をしないというドライバーの方は、レンタカーなど普段と異なるシフト方法を採用している車に乗る際に充分な注意をして運転しなければならないと言えます。

シフト位置の主な種類について

バイワイヤ技術によりデザインの制約が小さくなったシフトですが、主にどういった種類があるのかをご紹介します。

・フロアシフト
最も典型的なシフト位置で、助手席との間にあるフロア部分にシフトレバーがあります。現在でも最も採用されている数が多く、操作の分かりやすさに優れているが、スペースを取ってしまうのが難点です。

・コラムシフト
ステアリングコラムに取り付けられたレバーでシフトを操作するタイプです。フロアシフトと異なり、余計なスペースを取らない点が魅力ですが、ギヤの多段化により現在のポジションが分かりづらくなるというデメリットもあります。

インパネシフト
インパネ部にレバーを配置しており、手が届きやすく操作性が良いためストレスが少ないタイプです。省スペース化を図りつつ、操作性も犠牲になっていないため、特に死角のないシフト位置と言えるでしょう。

・ダイヤル&スイッチ方式
バイワイヤ技術の恩恵を大きく受けたタイプと言え、レイアウトの自由度が増したことを活かしたデザインとなっています。未来的なデザインによるイメージアップや省スペース化が期待できますが、車種による使い勝手の差もあり慣れが必要になる場合もあります。
おおよそ操作系が統一されているMT車を除き、車を運転する際はシフト位置のタイプを発車前にしっかりと把握し、狙ったポジションに入っているかを適宜確認することが重要になってきます。

技術の進歩に伴いシフトレバーもバリエーションが増えてきていますが、操作ミスによる事故を防ぐためにもこれまで以上に安全性を重視して開発を進めていく必要があると言えるでしょう。

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