“ポルシェらしさ”はどこにあるのか【ジョバンニ・ペトロルッティの視点】

ポルシェ カイエン 2018年

―Sportscar Together。オーストリアのグシュミントで356の第1号車が誕生してから70周年の今年、ポルシェはこんな刺激的な言葉でコミュニケーションを図ってきた。このワードは、なにも911やボクスター&ケイマンだけではなく、カイエンやマカン、パナメーラにまで適応される。それはつまり、ポルシェはスポーツカーメーカーである、という意味である。

文・ジョバンニ・ペトロルッティ

カイエンらしさ

では今度は”カイエンらしさ”を見ていこう。全体的な塊感や大型のエアインテークなどは健在で、今やカイエンのアイデンティティとなっている。

近年、デザイン性の高さを売りに、後席の視界が絶望的なSUVなどもある中で、きちんと視界が確保されているところにも好感が持てる。インテリアに高級感が無いと言う人もいるが、表面的な高級感や造形ではなく、あくまでも機能性を追求しているところに、バウハウスの流れを汲むドイツ流の高級感が漂っている。

では、何も変わっていないのかと言われるとそうでもない。最新のインフォテインメントシステムが装備され、エンジンもライトサイジングされた新設計のものが搭載されている。

スポーツカーとして重要な走りに関しても、2トンオーバーの巨体にも関わらず、まるで物理法則を無視したかのようなアジリティを発揮するエアサスペンションやリアアクスルステアリングなど、最新技術が惜しげも無く投入されている。

私には乗り心地が少々固すぎる印象ではあったが、その乗り心地を許容できるユーザーにとって、内面と機能を徹底的に磨き上げた新型カイエンもまた、最新こそ最良と言って良いのかもしれない。

-----------------------------------------------------------------------
文・ジョバンニ・ペトロルッティ/GiovanniPetrolutti
ミラン在住の覆面ジャーナリスト。デザイン工学および自動車工学の博士号をもつなど、自動車および工業デザインの双方に造詣が深い。デザインという感性によりがちなものを論理的に解釈することに努めている。愛車はマツダ・MX-5(初代)。

【ポルシェ カイエン ターボ】ポルシェカイエンの外装、内装、荷室など徹底解説!!【解説編】

ポルシェカイエンは、2002年に初代が誕生しました。このカイエンはポルシェの業績不振から救った救世主として知られています。 今回ご紹介するポルシェカイエンは、カイエンターボというカイエンのグレードの中でも上から2番目のグレードになります。3代目へと進化した、カイエンはMLBエボというアーキテクチャを使用し、アウディQ8、ランボルギーニウルス、ベントレーベンテイガなどにも使用されています。果たしてどんなSUVになっているのか? CARPRIMEナビゲーター、河西啓介が解説します。