1代限りで販売終了となったダイハツの名(迷)車5選

日本でもっとも歴史の長い量産車メーカーであるダイハツは、1930年にオート3輪を開発。1963年から、小型および軽自動車をおもに生産してきました。良く言えば自社の規模を理解した地に足のついたメーカーで、発売したものの大失敗に終わったというモデルが少ないことも特徴なのかもしれません。しかし、そんなダイハツであっても、1代で消滅したモデルは、あるのです。

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①スタリッシュなデザインの軽「リーザ」
②フラッグシップになるはずだった「アプローズ」
③ネイキッド
④普通車をダウンサイズした「テリオス キッド」
⑤脱トールワゴンになれなかった「ソニカ」

①スタリッシュなデザインの軽「リーザ」

1986年に発売された3ドアハッチバッククーペの軽自動車です。つまり、軽自動車の旧規格で設計されたモデルで、当初のエンジンは550ccでした。

ライバルはスズキが販売していたセルボで、ターゲットユーザーは若い女性。パーソナルユース前提で設計されたボディは、全長3,195mm×全幅1,395mm×全高1,335mmで、ベース車のミラよりホイールベースを120mm短縮、同時に車庫を80mmも低めていました。

5ナンバーのセダンと商用4ナンバーのバンの2種類で発売を開始。1990年には、軽自動車の新規格移行にともない、エンジンを660ccに変更するとともに、前後バンパー形状の変更によって全長は100mm延長されました。

後継モデルのオプティと入れ替わるように、1993年に販売が終了となっています。

②フラッグシップになるはずだった「アプローズ」

ダイハツのフラッグシップモデルとして企画された小型5ドアセダンが「アプローズ」です。前任のシャルマンでは、業務提携をしていたトヨタのプラットフォームを流用して車両開発が行われていましたが、アプローズはダイハツの独自開発車でした。

1998年に発売されたアプローズの搭載エンジンは、HD型1.6L 直4SOHCエンジン。駆動方式はFFと4WDが用意されていました。

デザインは3ボックスのシルエットを持ちながら、トランクとリアゲートのどちらでも開閉できる5ドアハッチバック。この構造が売りのひとつでしたが、燃料タンクのリコール問題が影響して販売はうまくいかず、2000年に販売終了となりました。

③ネイキッド

1999年に販売が開始されたセミトールワゴンタイプの軽自動車が「ネイキッド」です。フラットなパネルにリベット風装飾が施されたボディ、外付けヒンジなどがチャームポイントで、日産 キューブやラシーンと同じ潮流の四角いシルエットが特徴です。

エンジンは660ccで、駆動方式はFFと4WD。5MTと4ATを選ぶことができました。

じつは、1997年の東京モーターショーで発表されたコンセプカーの評判がよく、生産に踏み切ったというネイキッドですが、売れ行きはかんばしくなく、2004年に販売終了となりました。

④普通車をダウンサイズした「テリオス キッド」

軽自動車のボディに、大きな排気量のエンジンを載せ、普通車に仕立て直すやり方は、軽自動車メーカーではそれほど珍しいことではありません。しかし、その逆は、あまり例がありません。

1998年に販売開始となった「テリオス キッド」は、そんな1台です。ベースは、小型車として設計されたテリオスで、その全長と全幅を軽自動車枠に収め、660ccエンジンを搭載したモデルです。駆動方式はフルタイム4WDで、軽自動車唯一の5ドアSUVとして知られています。

ベースのテリオスは、2006年にモデルチェンジを行いますが、テリオス キッドは2015年まで販売されるというロングセラーになりました。

⑤脱トールワゴンになれなかった「ソニカ」

5ドアハッチバックの軽自動車である「ソニカ」の開発コンセプトは”爽快ツアラー”。そのため、高い走行性能と質感で仕上げられています。

低く構えたスタイリングに収まるエンジンは、660cc直列3気筒インタークーラー付きターボ。FF車と4WD車の2種類があり、サスペンションはフロントがストラットでリアがトーションビーム。FF車の前後、4WD車はフロントにスタビライザーを採用しておいたことからも、走りの質感にこだわったことが見てとれます。

新しいジャンルを開拓する予定でしたが、時代に合わず1代で姿を消しました。

ダイハツの1代限りのモデルは、そう多くありません。それでも掘り出してみると特徴・個性を持った車が多く、ダイハツというメーカーのスタイルがよくわかりますね。