1代限りで販売終了した日産の迷車5選

日産 ラシーン

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生み出したモデルを大事にする風土があるのか、日産は1代限りで生産終了となってしまったクルマはそれほどありません。今回は、少し歴史を掘り起こして、1代限りで消えた日産車をご紹介します。

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(2018年5月21日)
Chapter
頭文字Dにも登場した後輪駆動車「180SX」
長四角の車「キューブキュービック」
カリフォルニア向けに製造「ルネッサ」
ヨーロッパ流デザイン「ティーノ」
アウトドアに出掛けたくなる「ラシーン」

頭文字Dにも登場した後輪駆動車「180SX」

「180SX」は、1989年に発売が開始されたFRのハッチバッククーペです。1988年に発売されたS13シルビアの兄弟車両で、1.8Lターボエンジンを搭載した5ナンバー車両として人気を集めました。車名の180は排気量に由来したもので、2.4Lのエンジンが積まれた北米では240SXとして販売されています。

初期型に搭載されたエンジンは、最高出力175psの1.8LターボのCA18DET型でしたが、1991年のマイナーチェンジによって、205psを発生する2.0LターボのSR20DET型に変更。さらに1996年には、自然吸気のSR20DEがラインナップに加わります。

しかし、1998年をもって販売が終了。後継モデルは用意されませんでした。今でもドリフトなどのモータースポーツユーザーに人気のあるクルマです。

ちなみに同じタイミングで販売終了を終えた車にはS14シルビアがありました。

長四角の車「キューブキュービック」

キューブのホイールベースを延長した「キューブキュービック」。いわばキューブのロングボディバージョンですが、3列シートを備え、乗車定員が5人から7人へと拡大されていることが特徴です。

とはいえ、その延長量は従来型キューブの3,730mmに対し、キューブキュービックは3,900mmと、わずか270mm。サードシートはエマージェンシー的なもの。簡単なシート操作で、乗員も荷物の積載性も調整できる便利な車両という印象です。

エンジンは、1.4Lの直列4気筒DOHCで、4速ATまたはマニュアルモード付6段変速CVTと組み合わせ。駆動方式は、FFと4WDが用意されていました。

外観のキューブとの違いは、長いボディにリアドアのサイズ、フロントグリル、リアエンブレム程度。延ばされたボディに対してエンジンが非力だったのか、また7人乗りは無理があったのか、その理由は定かではないものの、後継モデルが世に出ることはありませんでした。

カリフォルニア向けに製造「ルネッサ」

「ルネッサ」は、アメリカのカリフォルニア州向けに製造された電気自動車、アルトラEVをベースに、ガソリンエンジンを搭載。日本国内専用車に仕立て直したモデルです。

エンジンは、2.0Lもしくは2.4Lの直列4気筒。FF車と4WDを用意し、両タイプともにフロントサスペンションにストラット式、前者リアサスはマルチリンクビーム式で後者はマルチリンク式サスペンションが採用されました。

外観は、背の高いミニバンといった雰囲気に、当時のセドリックと同じ2,800mmというロングホイールベースが特徴。そのため室内長はそれなりに確保されています。しかし、ベースのEVモデルが床下にバッテリーを収めていた関係で、室内高は見た目ほど広くありません。

デビュー翌年の1998年には、EV版も発売されました。

ヨーロッパ流デザイン「ティーノ」

3ナンバーのコンパクトカーで、見た目はヨーロッパの車を髣髴とさせるようなデザインが特徴の「ティーノ」。

B15型サニーのプラットフォームをベースにしたFFコンパクトカーで、エンジンは2.0Lもしくは1.8Lの直列4気筒。ミッションは、4ATまたはハイパーCVTの組み合わせでした。

車内には空間を快適にする工夫が施されており、そのひとつが十分な間隔を確保した、余裕のあるシート配置に表れています。

アウトドアに出掛けたくなる「ラシーン」

「ラシーン」は、サニーやパルサーなどのパーツを使って、1994年にデビューしたパイクカーです。

B13サニーの4WDモデルをベースにしたコンパクトクロスオーバーSUVで、エンジンは1.5Lの直列4気筒。後に、1.8Lと2.0Lが追加されます。

ドラえもんをキャラクターに使ったCMで、注目されました。
1代限りで生産終了となった日産のクルマは、シルビアの兄弟車である180SX、キューブをベースに生まれたキューブキュービックという派生路線と、ラシーンを始めとした企画車路線の2系統がありますが、1代限りで生産終了となったモデルは思うほど多くありません。

そういった企業スタイルも、日産にファンが多い理由かもしれませんね。

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