並行輸入車はディーラーで整備してもらえないことがある?正規車両と違う点は?

並行輸入車とはどんな車か?

トヨタ タンドラ

正規の輸入車は、生産国から日本向けとして製造・出荷され、日本法人を通じて販売されます。メーカーの保証が付帯し、その受け皿となる正規販売店や輸入元があって、安心と信頼が成立しています。

対して並行輸入車は、日本以外の国で販売される車両を専門業者が個別に買い付け、日本に運んで販売しています。筆者の知人も定期的にアメリカに出かけ、日本では手に入らない車を買い付けてくる人がいます。

日本では選べない色や装備、そもそも日本に存在しないグレードや車種を選べるので、ユーザーは所有する満足感が高いのです。また、正規輸入車のほとんどが右ハンドルとなっている今では、輸入車に乗るんだから左ハンドルがいい!せっかくのスポーツモデルなんだからマニュアルで乗りたい!など、さまざまなリクエストに応えることができるのも、並行輸入車の魅力でしょう。

為替の関係で、運搬費用や登録費を支払っても正規車両よりもお買い得なケースもあります。並行輸入車を検討するということは、こだわりの車選びをするうえで、視野に入ってくる選択肢なのではないでしょうか。

並行輸入車はディーラーで整備してもらえない?

日産 マキシマ (2016)

そんな魅力的な並行輸入車ですが、当然ながら車である以上、メンテナンスは必須となります。ところが日本法人を通して輸入されていないので、メーカーが同じであっても並行輸入車は、”他メーカーの車”扱いとなってしまいます。

正規ディーラーが、日本国内で販売されているものと同じモデルだからと、うかつ受け入れてしまうと、日本仕様と異なる構造だった場合に、修理ができなかったり、万が一に破損などが発生した場合に責任が取れないないなど、いろいろとタッチしにくい側面があるのです。

そのため、同じメーカー、ブランドであっても、ディーラーに整備を依頼するとほとんどの場合は断られてしまいます。

それは、エンジンの修理やオートマの不具合といった重大な整備でなく、オイル交換や電球切れ、ワイパーゴムの交換といった簡単そうにも思える整備でも変わりありません。

正規車両と違う点は?

海外旅行先で、持ち込んだ電気製品のコンセント形状が異なり使用できなかったなどの経験を耳にします。家電ひとつとっても、国により規格が異なり、使用されているパーツも日本にはない規格だったりする場合があります。逆もまた然りで、海外で購入した家電が日本国内では簡単には手に入らないたったひとつのパーツのせいで修理ができないというケースも起こります。

メリットの面でお話しした”日本にない仕様”も、整備となると日本では手に入らないパーツを使っていたり、そもそもどんなパーツが使われているのかもわからない。

車ごと日本に存在しない場合は、たとえトヨタ車でも日本のトヨタの販売店では整備が出来ないばかりか、そもそもそんな車は日本に存在しませんといった判断をされる場合もあるのです。

簡単には壊れないエンジンやオートマなどはともかく電球やワイパーといった日々の消耗品、あるいは安全にかかわるブレーキなどもディーラーでは他国の部品を調達する手段がないのです。

並行輸入車の購入検討をする時は、販売店が消耗品や整備部品を定期的に輸入してくれるか、世界保証を適応させられる手続きが対応可能なのかなど、アフターメンテナンスの面でも慎重に検討する必要があります。

一番困るのはココ!

トヨタ タコマ 2016

近年の車は高性能になった分、点検や整備にはテスターと呼ばれる診断機が欠かせません。

最近では汎用品をうたう安価なテスターも販売されていますが、ディーラーのものとは精度が大幅に異なるだけでなく、できることもまったく異なっています。日本仕様のテスターで並行車両を診断すると、表示されるのが現地の言語だったり、正常な文字表示がされず、正しい点検ができないといった障害もあります。

リコールに関しても心配です。日本には輸入されていないメーカーの車種で、パワーウインドウがリコールになったことがありました。このリコールは世界共通だったため、正規車両も並行車両もすべてが対象で、交換するパーツは正規と並行では差がなく同じものだったのですが、パーツを交換してパワーウインドウを正常に作動させるためには、テスターで個体ごとに調整する作業が必要でした。すると、国内のオーナーはどこにもテスターがないので、永久にリコールを実施できなくなってしまうなどの事例もありました。

また、北米のみ、ヨーロッパのみといった仕向地が限定されたリコールでは、国内のディーラーは受け入れてくれません。

高いお金を払ってこだわった車選びをしたい、満足を得たいと思うのは消費者として当然のことです。そして並行輸入車は、非常に魅力的な選択肢でもあります。

そんな並行輸入車を購入検討されるときは、購入後も満足して乗れる環境なのかということも考慮して検討しましょう。

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