いよいよ新年号!平成元年に誕生した名車5選

日産 180SX 1989

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「平成」の元号が終わるまであともう少しです。この30年余りの間に、クルマは大きく変革し、さまざまな名車が誕生しました。今回は、平成の始まりと同時に誕生した名車たちを紹介していきます。

文・赤井 福

赤井 福|あかい ふく

大学卒業後、金融業に従事。その後、6年間レクサスの営業マンとして自動車販売の現場に従事する。若者のクルマ離れを危惧し、ライターとしてクルマの楽しさを伝え、ネット上での情報発信を行っている。

赤井 福
Chapter
①トヨタ セルシオ
②日産 180SX
③日産 スカイラインGT-R(R32型)
④マツダ ユーノスロードスター
⑤スバル レガシィ

①トヨタ セルシオ

※写真はレクサスLS

「いつかはクラウン」と言われた最上級車を超える存在として誕生したモデルが、セルシオです。エンジンはV型8気筒の4リッターを積み、足まわりにエアサスを備え、当時のメルセデス・ベンツやBMWにも負けないパフォーマンスを持つクルマでした。

その圧倒的な静粛性と制振性能は、発表時に公開されたPVで、ボンネットにシャンパンタワーを作り、シャシーダイナモ上で時速200キロオーバーで走らせてもシャンパンタワーが崩れないという映像で紹介され、世界のプレミアムブランドに衝撃を与えました。

現在も使われるトヨタのエンブレムが採用されたのもこのセルシオから。新世代トヨタの先駆けとなったクルマです。

②日産 180SX

「日産からのプレゼンテーションです」というキャッチコピーで誕生した180SXは、ワンエイティの愛称で親しまれました。

当時人気を博していたS13シルビアとは姉妹車で、当時としては珍しいフルレンジ電子制御を用いたATが採用されました。リトラクタブルヘッドランプを装着し、スポーティな印象を全面に出したデザインは若者を中心に支持を得ます。

その後、姉妹車のシルビアがモデルチェンジを繰り返す中、180SXは、旧世代のS13の構造を10年間つらぬき、そのためモデル末期には組立ラインには乗せられず、ほぼ手作業で生産することになったといいます。それでも、メーカー側が簡単に無くすことができなかった愛されたクルマでした。

③日産 スカイラインGT-R(R32型)

平成元年に生まれた最高の名車といえば、R32型スカイラインGT-Rです。日産が当時掲げていた「901運動(1990年代までに技術の世界一を目指す運動)」の最重要車種として誕生し、ボディ、エンジン、足まわりに当時の日産の技術のすべてが注ぎ込まれました。

16年ぶりのGT-Rグレードには直列6気筒2,568ccツインターボのRB26型エンジンが搭載され、このエンジンは現在も名機と名高いものです。FRベースの4WDは4輪に自在に駆動力を配分させることができるアテーサE-TSを搭載し、走行安定性も抜群に高いクルマでした。

④マツダ ユーノスロードスター

マツダのユーノスブランドで販売されたロードスターは「人馬一体」をコンセプトに開発されたライトウェイトオープンスポーツを代表する名車です。

非力なライトウェイトスポーツの中でもクルマを操る楽しさを存分に味わうことができ、目一杯アクセルを開けて楽しめるクルマでした。デザインも秀逸で、なかでもリアコンビネーションランプは、デザイン性と機能性を評価され、ニューヨーク近代美術館に永久収蔵されています。

⑤スバル レガシィ

1980年代に倒産の危機を迎えていたスバルを救ったのがレガシィです。1966年から使われ続けたスバル1000のプラットフォームと決別し、完全新設計で開発されました。

テストドライバーである辰巳英治氏が世界中のあらゆる道を徹底的に走り込み、どんな道でも納得のいくセッティングがされました。

水平対向エンジンと4WDから生み出される走破性能と、加減速時に姿勢変化を少なくするアンチダイブ・アンチスクォット・ジオメトリーから生み出される走行安定性は世界から絶賛され、後のWRC参戦に繋がります。

平成元年はバブル経済の絶頂期で、各メーカーが競って「良いクルマ」を作り出した年でした。この時代に生まれたクルマたちは、現在でも通用する、時代に先駆けたものが多数あります。

しっかりとしたキャラクターを持った名車たちは、これからも色褪せることなく語り継がれることになるでしょう。

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